音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2019年09月06日
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テーマ: 洋楽(3310)
安定した時期の、安心して楽しめるアルバム


 シカゴ(Chicago)は、1969年にシカゴ・トランジット・オーソリティとしてデビュー(間もなくシカゴ交通局からの苦情によりバンド名を“シカゴ”に変更)し、 デビュー盤 を含めて セカンド作 、サード作と3作品連続の2枚組、さらに4作目となるライヴ盤は4枚組と大部な作品を出し続けた。ようやく 5作目 以降は真っ当な(?)ヴォリュームの作品が増えた(ただし7作目と、ライヴ盤の8作目はやはり2枚組)。そんな時期にリリースされた1枚が1973年リリースの本盤『シカゴVI(遥かなる亜米利加)(Chicago VI)』である。

 この前後のシカゴは、人気・セール面でも安定していた。3作目が初めて全米2位となった後、5作目が初の1位を獲得し、以降、本作も含めて第8作目までいずれのアルバム作品も全米1位を記録し続けることになった。また、本盤からは、シングルとして、2.「君とふたりで(Just You’n’Me)」が全米4位、10.「愛のきずな(Feelin' Stronger Every Day)」が全米10位のヒットとなった。

 とはいえ、初期のシカゴから次のステップへと言えそうな変化も見られる。一つは、楽曲の内容が社会的・政治的で具体性のあるものから主観的で日常を想起させるある種普遍的な方向へと移っていっている点である。本盤リリースの前年には、反戦の大統領候補のキャンペーンに参加し、同年の『V』には政治性が色濃く残っていた。それが本盤では明らかに変化していっている。

 次に、前作『シカゴV』と同様、ロバート・ラムが曲作りでは大きく貢献している点が目につく。成功に胡坐をかぐのではなく、曲作りの幅を着実に広げていいたということになるだろうか。曲のテーマもさることながら、長さ(本盤には長尺曲がない)もコンパクトに聴かせることをおそらくは意識していたのだろう。さらに、新たな奏者の参加にも触れておきたい。セルジオ・メンデスのバンド・メンバーだったラウヂール ヂ オリヴェイラ(パーカッション、1981年までシカゴのメンバーを務めた)が本盤から演奏に加わっている。

 個人的な好みからおすすめのナンバーは、まず、冒頭の1.「お気に召すまま」。スロウ曲でシカゴらしさという意味では、2.「君とふたりで」が最も印象に残る。シカゴ特有のホーンが生かされたナンバーはいくつもあるが、私的には7.「ハリウッド」と10.「愛のきずな」が特におすすめ。




1. Critics' Choice(お気に召すまま)
2. Just You 'n' Me(君とふたりで)
3. Darlin' Dear(愛しいお前)
4. Jenny(ジェニー)
5. What's This World Coming To(輝ける未来)
6. Something in This City Changes People(誰かが僕を)
7. Hollywood(ハリウッド)
8. In Terms of Two(明日への願い)
9. Rediscovery(自由な扉)
10. Feelin' Stronger Every Day(愛のきずな)
~以下、筆者の手持ち盤(2002年リマスター)収録のボーナス・トラック~

12. Tired of Being Alone [with Al Green]

1973年リリース。




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シカゴVI(遥かなる亜米利加)/シカゴ[CD]【返品種別A】




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Last updated  2019年09月06日 00時30分04秒
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