音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2022年05月20日
XML
ストーンズ絶頂期、自前レーベルからの1枚目


 ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)の絶頂期は、 『ベガーズ・バンケット』 (1968年)から『メイン・ストリートのならず者』(1972年)と言われたりする。これら2枚のアルバムの間に発表された作品の中には、 『レット・イット・ブリード』 と今回取り上げる『スティッキー・フィンガーズ(Sticky Fingers)』が含まれる。これら4作に 『アフターマス』 (1966年)を加えると、ストーンズの最高作5つということになるというのが、筆者の個人的な見たてである。

 絶頂期のまま1970年代に突入したストーンズは、デッカとの契約を終了し、自前のレーベル(ローリング・ストーンズ・レコード)から最初のスタジオ作となるこの『スティッキー・フィンガーズ』をリリースした。全体としては、これまでのサウンドを押し進め、スワンプ・ロックあるいはサザン・ロック的な要素をより多く盛り込んだ作風になっている。セールス面では、見事に全米・全英ともに1位を記録した。

 本盤に収録された中で最も有名で人気曲と言えば、1.「ブラウン・シュガー」だろう。先行シングルとしてリリースされ、シングル・チャートでは、イギリスで2位、アメリカで1位を記録した。一方、筆者にとって本盤のベスト曲は2. 「スウェイ」 。アメリカでシングル発売された3.「ワイルド・ホース」(これもたしかに好曲)のB面曲でもあったが、ややおとなしいこの曲を食ってしまうほどの渋さと迫力が同居するナンバーだと思う。

 8.「シスター・モーフィン」は、ミック・ジャガーが恋人のマリアンヌ・フェイスフルのためにプロデュースしたが、発禁処分となり、ストーンズの前作(『レット・イット・ブリード』)への収録も見送られていた。そんな曲の初出というわけだが、表題の“モーフィン”はモルヒネの意味。歌詞も“シスター・モルヒネ”に“カズン・コカイン”というのは、確かにヤバイ曲とされてもやむを得ないというところだろう。9.「デッド・フラワーズ」もなかなか気に入っている曲なのだが、最後に、10.「ムーンライト・マイル」の方について触れておきたい。本作の中でいちばん最後にできあがった曲で、キース・リチャーズ作の「ジャパニーズ・シング(日本の事柄)」という仮題の曲を元にミック・ジャガーとミック・テイラーが徹夜のセッションで仕上げたという。旅の道中であるという雰囲気は分かるが、日本らしいかというと確かにそんなことはないので、表題がこのように落ち着いたということだろうか。




1. Brown Sugar
2. Sway
3. Wild Horses
4. Can't You Hear Me Knocking
5. You Gotta Move
6. Bitch
7. I Got the Blues
8. Sister Morphine
9. Dead Flowers
10. Moonlight Mile

1971年リリース。






スティッキー・フィンガーズ [ ザ・ローリング・ストーンズ ]




   次のブログのランキングサイトに参加しています。
   お時間の許す方は、クリックで応援をよろしくお願いします!
        ↓           ↓ 

にほんブログ村 音楽ブログ ロックへ ブログランキング・にほんブログ村へ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2023年01月05日 06時27分11秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Free Space

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

にほんブログ村 音楽ブログ ロックへ

にほんブログ村 音楽ブログ ジャズへ

にほんブログ村 音楽ブログ ワールドミュージックへ
      ↑        ↑
ランキングサイトに参加しています。よろしければクリックで応援お願いします!
      ↓        ↓
人気ブログランキングへ



↓相互リンク↓

ちょっと寄り道 [音楽の旅]




Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: