音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2023年05月12日
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テーマ: 洋楽(3573)
元ザ・バンドのドラマーによるラスト作 


 リヴォン・ヘルム(レヴォン・ヘルム、Levon Helm)は、米国出身で、言わずと知れたザ・バンドのドラマーだったミュージシャン。2012年に71歳で亡くなった。没する前、最後にリリースされた彼のスタジオ作が、この『エレクトリック・ダート(Electric Dirt)』であった。録音は、自宅スタジオの“ザ・バーン”で行われた。ちなみに、彼の訃報が流れた後、筆者が最初に聴いたアルバムは本盤で、“もうこの声、このドラムスは聴けないのか”と感傷に浸ったことを今でもよく記憶している。

 1990年代後半、喉頭がんで歌うことが困難になったリヴォン・ヘルムだったが、その後、奇跡的回復を見せ、本盤でもヴォーカリストとしてのリヴォン・ヘルム節を存分に聴かせてくれる。それから、もう一つの特徴は、彼のドラム演奏のスタイルが、この盤でも存分に発揮されており、重心の座った厚いドラムス演奏の健在ぶりが印象的である。アルバム全体を通してリヴォン・ヘルムらしさが存分に発揮されており、2010年のグラミー(最優秀アメリカーナ・アルバム賞)を受賞した。

 全編を通じて密度が高いと思うのだけれど、いくつか筆者の好みの演奏を挙げておきたい。1.「テネシー・ジェド」は、グレイトフル・デッドのナンバーだが、ヴォーカルもドラムスも見事なまでにリヴォン・ヘルムらしさが全開の演奏に仕上がっている。3.「グローイング・トレード」も、これぞリヴォン・ヘルム節のヴォーカルで、筆者のお気に入り。カントリー調の6.「ホワイト・ドーヴ」、アラン・トゥーサンのホーン・アレンジによるニューオーリンズ色満載の7.「キング・フィッシュ」、ブルース・ナンバーの8.「ユー・キャント・ルーズ・ホワット・ユー・エイント・ハッド」といったように、様々なルーツ音楽的要素が楽曲に幅を持たせているところも本盤の聴きどころと言えるように思う。


[収録曲]

1. Tennessee Jed
2. Move Along Train
3. Growin' Trade
4. Golden Bird

6. White Dove
7. Kingfish
8. You Can’t Lose What You Ain’t Never Had
9. When I Go Away
10. Heaven’s Pearls
11. I Wish I Knew How It Would Feel to Be Free

2009年リリース。




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【輸入盤CD】Levon Helm / Electric Dirt (レヴォン・ヘルム)

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輸入盤 LEVON HELM / ELECTRIC DIRT [CD]





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Last updated  2023年05月12日 07時18分14秒
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