河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」:女性の自殺“8割増”の厳しい現実 放置されてきた、2つの「低賃金問題」 (1/4)2020年11月27日 07時00分 公開[河合薫,ITmedia] 「Suicide claimed more Japanese lives in October than 10 months of COVID」(河合邦訳:日本で10月に自殺した人は、この10カ月間のコロナによる死者をはるかに超えた)という、衝撃的なタイトルの記事が、米CBS NEWSで報じられました(11月13日付CBS NEWS)。 内容は「日本はコロナ感染拡大をうまくコントロールし、死亡者数を2000人以下に抑えていたのに、なんと10月の自殺数はそれを上回る2153人だった。特に女性の自殺者が急増している」ということを伝えたものです。 日本だけでなく世界の多くの先進国で、かなり早い段階からケア労働の負担の大きい女性のメンタルヘルスが懸念されていましたが、日本では「女性の労働環境の悪さ」から、さらに女性が追い詰められていると、海外の人の“まなざし”は捉えているのです。