今回の作品、ライナーによるとピアニストとベーシストの作品を中心としたそうである。オスカー・ペティフォードの"Two Little Pearls"という渋い曲を取り上げているが、これが貴公子の世界とピタっとはまっている。オリジナルのペティフォードもこの曲をヨーロッパで作曲、録音しており、ブラックライオン盤ではビブラフォン入りのしっとりとした演奏だった。ラングレンは、この曲をやや乾いたタッチで引いているように感じられるが、イェスパー・ルンゴーの情感たっぷりベースソロを引き立たせるための演出だろうか。しかし、今回のラングレンは全体的に乾いた感じがする。50年代の乾いたドロ臭さを表現しているとしたら大したものだ。
選曲としては、1曲目の"Keep It Mooving"が気に入っている。ラングレンの演奏は「ちょっと乾き過ぎじゃないの?」という気がするが、ウィントン・ケリーの隠れ名曲を本作品のオープニングに据えたことの意義は大きい。これだけで、ジャズファンには意気込みが伝わるのである。
2. Soul Eyes 3. Tricrotism 4. Billy Boy 5. Kelly Blue 6. Two Little Pearls 7. Well You Needn't 8. Blues In The Closet 9. Third World 10. Lament 11. Whims Of Chambers
Jan Lundgren(p), Jesper Lundgaard(b), Alex Riel(ds)