ぼくの細道・つれづれ草

ぼくの細道・つれづれ草

2010.01.06
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  大阪発11時12分
  雷鳥17号
  席は通路左側の窓際だった
  車中 発売間もない五木寛之の「親鸞」下巻を読んでいた
  上巻はすでに読み終えていた

  列車が近江坂本あたりに差し掛かると
  窓越しに比叡の山並みが見えてくる
  麓にひろがる平野部に

  ほのかに虹がかかっていた
  座席からは虹の立ち上がり部分
  それも ほんの少ししか見えなかった

  列車が進行するにつれ
  近江高島あたりでは
  山並みは比良連峰へととってかわる
  虹の橋はようやく
  左半分ぐらいを現した
  右半分はおそらく琵琶湖にかかっているのだろうが
  この席からは右側の景色は見えない
  琵琶湖も見えないのだった



  親鸞と比叡と冬の虹
  この偶然の符合は
  何かの啓示を彷彿させた
  何の啓示・または暗示なのだろう
  いつまでも





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Last updated  2010.01.06 15:48:33
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