書評日記  パペッティア通信

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Sep 3, 2007
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▼     遠藤農相が辞任したそうで、解散総選挙がいよいよ近づいているようだ。 後任の農相には、若林前環境大臣。 この人、かなりすごい経歴の持ち主である。 安倍首相による松岡農相殺害、赤城農相切腹のあと、それぞれ2度も代理大臣をつとめている。 実に3度目の登板。 「安倍お笑い内閣」としか思えない。 なんで最初から若林にしなかったんだろう。


▼     もう2度と、不祥事による大臣更迭を防がなければならない。 そのためには、『特ダネ』の 小倉智昭キャスターは、農水相を空席にしろといったようだ 。 どうせ、 冗談のつもりなら、故・松岡利勝農水省の再任の方が良い のではないか? 「幽霊大臣」松岡農相は、素晴らしい人事ではないか。 なにしろ、松岡農相は、もう2度と自殺することができないのだ。 おまけに、松岡農相は2度と、不祥事をおこすこともできない。 しかも、本会議・委員会では、松岡大臣の席に、「遺影」を飾っておけばよい。 変な質問をすれば、松岡農相に祟られるかもしれない。 なかなかシュールで、想像するだけで実に微笑ましい光景ではないか。


▼     とはいっても、安倍改造内閣の顔ぶれについて、私はわりと評価している。 ネットのアンケートに、「70点」と書いて投票したら、むしろ滅茶苦茶高評価の部類に入っていて驚いたくらいだ。 でも、やはり、私の評価の方が、世間では一般的だったのだろう。 安倍改造内閣の支持率は、7~13ポイントも急上昇した。


▼     そりゃそうですよ。 重厚だし、良く考え抜かれている。 舛添、増田、高村、額賀 ……… これ以上の顔ぶれは、そう簡単には作れない。 今の自民党の総力を結集した内閣と言っても過言ではないでしょ。 むろん、安倍が首相になってさえいなければ、の話だが ………


▼     これ以上の新鮮さ、清冽さを求めたければ、もはや民主党内閣を作るしかありえんよ。 せいぜい、伊吹文相を更迭するか、鳩山法相、遠藤農相、鴨下環境相のかわりに、民間人を登用するかくらい。 50歩100歩だよなー、と思ったら、あっさり遠藤農相は辞めさせられてしまった。 ご愁傷様。


▼     そんな私でも、よく分からないことはいくらでもあるわけで、とくに良く分かんないのが、「麻生太郎人気」というものである。 なぜか、一部の国民には、熱狂的支持があるらしい。 本当なのか?  糸山英太郎によれば、麻生太郎ほど永田町で人気の無い政治家はいない そうだが、この評価、わたしもまったく同感である。 なにせ、麻生のおっさんが下働きをした話なんて聞いたことがない。 いつも、お山の大将。 おまけにドケチ。 子分の面倒見は、メチャメチャ悪い。 まあ、血筋もあるので、担ぐには良いかもしれないが、担ぎ手になることは能力的にできない御仁である。 いってしまえば、「経験のある安倍晋三」ではないか。





▼     世間から白い目で見られていたアニメオタク、漫画オタク。 よほど他者からの承認願望が強いのか。 宮崎勤事件を契機として、アニメファンの道を選択したおいらからすれば、想像もつかないマインドである。 サブカルチャーのオタクになるということは、ハイカルチャー、メインカルチャーへのプロテスト以外、なにがあるというのか。 そんなに認められたければ、それこそ、カーキチになればいい。 だいたい、おいらは、クラシックファンというあまりメジャーではない趣味のオタクでもあるのだが、ワーグナーを愛聴してバイロイトまで出かけた小泉純一郎が総理大臣についても、何も良いことなかったぞ。 漫画オタクは、麻生太郎に何を期待しているんだか。


▼     麻生太郎といえば、幹事長就任時、「自民党をぶっ壊すといった総裁を選んで、本当にぶっ壊されてしまった。 自民党を立て直さなければならない」と語ったとされる。 麻生太郎と言えば、被差別部落民出身の野中広務を総理大臣にするわけにはいかんわな、と語った差別主義者で有名である。 が、それだけではない。  小泉政権下でも「篠栗線電化」を公約にかかげ続けた、典型的な「我田引鉄」「利権」政治家 。 いうなれば、ゴリゴリの「守旧派政治家」である。 自民党の亀井静香。 決して、改革派などではない。 


▼     麻生幹事長指揮下で行われる自民党の立て直しとは、「篠栗線電化」にみられる、古い「経世会」政治の復活にすぎない。 ちなみに篠栗線は、2003年には電化されている。 小泉以前に戻らない、とは、ちゃんちゃらおかしい。 麻生こそ、薄汚い「古い自民党」の象徴ではないか。 マスコミへの対応をみても、金丸信とは雲泥の差の「小物幹事長」である。 


▼     麻生太郎の「提灯持ち」たちがこぞって礼賛するのは、「麻生外交」であろう。 「拉致」を一枚看板としていた安倍首相を見習うかのごとく、「自由と繁栄の弧」をかかげる麻生太郎。 日本と、インド、オーストラリア、アメリカという共通の価値観をもつ国々が提携して、中国を封じ込めるんだという。 おめでたいねえ。 ほとんど、噴飯モノ、爆笑モノの外交ではないか。 そもそも、麻生外交を支持するオメデタイ奴を含めて、おまえらインド文明圏に行ったことあるのかよ。 マジで日本人はあそこでは暮らせないぞ。 朝から晩まで、カレー、カレー、カレー。 日本人の口にまったく合わない。 下痢しても、カレーを食わなければならない。


▼     そんな中でも中国人は、実にしたたかなもんで、中華料理店をかまえ、インド圏各地に進出している。 なにより、外交力が素晴らしい。  中国では、キャリアもノンキャリアも、語学が徹底重視されている 。 中国のバングラデシュ大使なんて、30年も現地につとめ、ベンガル語がペラペラだそうだ。 それも、ノーベル文学賞受賞者、タゴールの作品でベンガル語を勉強したため、バングラデシュ人よりも雅(みやび)なベンガル語をしゃべれる人らしい。 


▼     むろん、そうした語学力への自信は、銭其深外相の「やめなさいと申し上げた」発言によって日本世論の硬化を招いたことからも分かるように、使い方次第によっては諸刃の剣になりかねない。 とはいえ、通訳的なものは、ノンキャリア任せ。 キャリアは、アメリカの大学に留学して、修士や博士号をとることがキャリアアップに欠かせない日本では、そもそも銭外相舌禍事件に類するモノは起きようがない。 なにせ、 ベンガル語が話せないバングラ大使、韓国語が話せない韓国大使なんて、日本ではザラ なのである。 


▼     これで、どうやって中国と張り合うことができるのか。 麻生太郎は、バカだからそんな現状を知りもしない。 麻生太郎は、中国などと張り合うため、外務省の定員の増員を求め、「報道ステーション」の席上、「効率的な外交」を求めていたコメンテイター加藤千洋を批判していたが、実は 加藤千洋の方がはるかに正しい


▼     毛並みだけは一流。 しかし、頭の中身はみんな「官僚の入れ知恵」で腹話術師という共通項をもつ、安倍晋三と麻生太郎。 なんとも、似たもの同士の鬱陶しい連中である。 即刻、退陣してほしい。



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Last updated  Sep 4, 2007 04:36:57 PM
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