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リリ-フ/救援投手については、これまでに抑え/クロ-ザ-の則本と今季ブレ-クした藤平を取り挙げました。
今回は、クロ-ザ-を除いたリリ-フ投手全体について見ていきたいと思います。
リリ-フ投手のデ‐タを積極的には集めていなかったので、ブログを書きながら集めていくことになります。
先ずは今季の成績から。投球回数5以下の投手と一部の投手は除いています。
赤字の選手は先発でも登板した投手で、先発も数回あったものの、回数が少なかったのでここでは入れておきました。
防御率 試合 勝 負 ホ-ルド 回数 被安 被本 三振 四球 被打率 WHIP 奪三振率
鈴木翔天 1.66 49 2 0 24 48.2 24 0 48 21 .149 0.92 8.88
渡辺翔太 3.04 49 7 2 12 47.1 42 2 41 22 .244 1.35 7.80
藤平尚真 1.75 47 0 1 20 46.1 29 4 58 12 .180 0.88 11.27
酒居知史 2.33 49 2 2 26 46.1 35 0 29 15 .219 1.08 5.63
宋家豪 3.18 41 1 2 17 39.2 41 3 22 7 .279 1.21 4.99
弓削隼人 5.94 34 2 0 1 33.1 42 1 28 9 .307 1.53 7.56
津留﨑大成
6.85 14 1 1 0 23.2 36 0 14 5 .364 1.73 5.32
西垣雅矢 7.50 18 1 2 0 18.0 28 2 13 12 .341 2.22 6.50
ターリー 2.93 17 0 1 2 15.1 15 2 13 12 .259 1.76 7.63
松田啄磨
3.60 7 0 0 0 15.0 14 2 8 9 .275 1.53 4.80
宮森智志 1.00 9 0 0 0 9.0 5 0 5 2 .161 0.78 5.00
伊藤茉央 7.94 6 0 0 1 5.2 7 0 6 4 .318 1.94 9.53
防御率 試合 勝 負 ホ-ルド 回数 被安 被本 三振 四球 被打率 WHIP 奪三振率
この表は投球回数の多い順に並べていますが、今季の『 勝ちパタ―ン
』と言える投手はこの表の上位5人です。
では、その上位5人をメインに、今シ-ズンの成績や活躍などを振り返ってみたいと思います。
《鈴木翔天》
プロ6年目の今季は、全ての項目でキャリアハイの成績でした。
シーズンを通して安定感、信頼性共に抜群だった鈴木投手。夏には球団の連続無失点記録を28試合まで伸ばしました。大したもんですよ!
まあ、後半は疲労や緊張、プレッシャ‐などで制球が不安定な時もありはしましたが、リリ-フ陣の中で最高点の働きでした。それは防御率、
被打率とWHIPなどのデ‐タからも言えることです。
彼の強みは、やはり奪三振率の高さが挙げられます。ピンチで狙って三振が獲れるのは、大きな武器ですから。
その彼の得意球と言えばスライダ-ですが、ここで球種ごとの被打率などを見てみます。
割合% 平均球速 空振り率 被打率
ストレ-ト 64 149.9 11.6% .180
スライダ- 24 133.1 15.4% .029
ツ-シ-ム 10 137.6 22.2% .200
カ―ブ 2 124.6 0% .000
今季ブレ-クした翔天クン、来季も大活躍が期待できます。
《藤平尚真》
この人も鈴木翔天と共に、今季の楽天のブルペンを支えた投手でした。
防御率、被打率、WHIPのデ‐タを見てもわかる通り、7月に1軍に復帰してからは鬼神のような安定感抜群の投球を見せてくれました! 安定感ではチ-ムで一番と言っていい程です。翔天同様、いやそれ以上ですね、奪三振率が高い! これが彼の持ち味であり強みです。
彼については、先日このブログで詳しく紹介しましたので、ここでは割愛させていただきます。その分、他の投手の説明に廻しますので。
《酒居
知史
》
彼らに続くのは酒居でしょう。夏場に一時不安定な時がありましたが、9月からまた持ち直して本来の安定感を取り戻しました。
楽天に移籍して5年目でしたが、キャリアハイの成績だった21年に迫る、いやいくつかの数字では上回る好成績を挙げました。今季の彼は被本塁打ゼロ、与四球もキャリアで最も少なく、結果、防御率2.33、WHIP1.08という抜群の安定感でチ-ムに貢献しました。
来年は32歳ですからまだ若い、まだまだやれますよ。
《渡辺翔太》
今季のこの人は、調子の波が激しくシーズン通して不安定な投球が続きました。
特に4月は大不調で、2軍での再調整を経て6月に1軍復帰してからは8月いっぱいは好調でしたが、9月にまた不安定な投球に逆戻りでした。
今季の成績を昨季と比べてみると
防御率 試合 勝 負 ホールド 回数 被安 被本 与四 奪三 被打率 WHIP
2024 3.04 49 7 2 12 47.1 42
2 22 41 .244 1.35
2023 2.40 51 8 3 25 48.2 30
1 20 41 .175 1.03
昨年同様に、勝ち星は先発投手並みについてきましたが、防御率や被打率、WHIPは悪化しました。原因は何だったんでしょうか?
球種別の被打率を昨季と比較してみます。
2024
2023
割合% 球速 空振り率 被打率
割合% 球速 空振り率 被打率
ストレ-ト 37 148 6.4 .318
43 149 8.8 .234
カットボ-ル 30 138 18.6 .235
21 138 10.6 .147
パ-ム 20 128 13.4 .194 28 129 16.9 .094
スライダ- 9 132 8.6 .083 3 133 25.0 .286
スプリット 4 134 12.5 .143 5 134 14.6 .231
投球の9割近く打を占めるストレ-ト、
カットボ-ル、
パ-ムの被打率が軒並み悪化しました。特に
ストレ-ト、
カットボ-ルの悪化が目立ちます。
更に、昨季は決め球のように言われていた
パームでしたが、ただでさえストライク割合が他球種に比べて低いのに、
今季は制球が安定せず
ストライク割合が更に悪化(23年は37% => 24年は32.5%)してしまいました。彼でもこの球の扱いには苦労したみたいですね。
こういう状況では、今季は配球がかなり際どかった、難しかったと想像できます。
原因は、やはり昨季に大活躍したことの反動、つまり疲労でしょうか。
《宋家豪(ソン・チャ-ホ-)》
彼を一言で表現すると『使いずらい』又は『使い方が難しい』投手と言えるでしょう。少なくとも私はそう思っています。なぜなら、調子の良い時と悪い時の差、落差が大きすぎる、ということ。悪い時は滅多打ちに遭いますから。
でも宋は17年に楽天に加入して以来、不調だった20年を除き40試合以上登板して、防御率も2点台とかなり安定した成績を挙げ続けていたんですね。ただ防御率は21年以降年々下がって、今季はついに3点台になってしまいましたが。
過去の成績を見てみると、元々奪三振の多い投手ではありませんでした。
さて、それでは球種ごとの成績を見てみることにしましょう。
2024
2023
割合% 球速 空振り率 被打率
割合% 球速 空振り率 被打率
ストレ-ト 37 147 5.7% .233 34 146 5.9% .283
チェンジアップ 26 136 17.4 .276
34 135 22.5 .155
ツ-シ-ム 22 145 6.5 .222 12 144 6.0 .296
スライダ- 13 137 14.9 .444
16 136 13.1 .207
カ―ブ 2 118 7.7 ---- 3 117 4.5 .500
宋と言えば、昨年まではチェンジアップが得意な投手、というイメ-ジだったのですが、今年はその決め球を結構打たれていました。この数字からもそれがうかがえます。それにスライダ-も結構打たれているなぁ。
マスコミ情報によれば、球団は彼とは『残留を前提に交渉する』とのことなので、余程のことが無い限りは来年も楽天でプレ‐することになるはずです。
では、彼を防御率2点台後半まで復調させるには、どうしたらいいんでしょうか?
防御率が年々低下しているので、勤続疲労の可能性がありますね。
今季の球種別の被打率を見ると、もう得意球と呼べる球種が無くなってきています。彼はまだ32歳だから、あと2年はバリバリやれるはず。とはいえ、新しい球種を覚えるというよりは、得意球にしていたチェンジアップの精度を上げていくことを第一に考えたほうがいいでしょうね。
それができるかどうかで、来季の楽天のリリ-フ陣の質が変わってくるかもしれません。
最後に。
今季は、翔天と尚真がブレ-クしましたが、昨年の渡辺のような新星が出てきてはくれませんでした。
翔天と尚真は、今季の疲れが来季に影響することもあり得るので、来季こそは新人も含めて是非とも『新星』が出てきて欲しいものです。
本当に楽しみです。
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