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CAPTAIN @ Re:滋賀県彦根市(03/21) >滋賀県彦根市さんへ デマはやめましょ…
滋賀県彦根市@ 滋賀県彦根市 2025年8月1日【午前8時00分滋賀県北西地…
CAPTAIN @ Re:松本さん(03/17) >松本さんさんへ ???
松本さん@ 松本さん 2025年8月5日【大地震発表決定】
CAPTAIN @ Re:昨晩の地震(03/17) >松本さんへ すみません。コメント頂戴…
2022.08.12
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テーマ: 鉄道(25315)
前のエントリに関連して、「福島県内の赤字ローカル線はどのぐらい利用者があれば黒字化するのか?」というのを、ちょっと調べてみました。調べ方は本当にザックリで、 2020年度のデータ における「営業費用(百万円)÷運輸収入(百万円)×平均通過人員(輸送密度・人/日)」で収支トントンとなる輸送密度(人/日)を割り出した次第。福島県内の関連線区については、以下のようなデータが出ました。

(水郡線)
常陸大子~磐城塙間  488÷6×109≒8,865
磐城塙~安積永盛間  1,098÷96×796≒9,104

(只見線)
会津若松~会津坂下間 478÷69×1,009≒6,990
会津坂下~会津川口間 739÷17×141≒6,129
只見~小出間     878÷11×82≒6,545


会津若松~喜多方間  805÷88×1,509≒13,804
喜多方~野沢間    840÷31×429≒11,625
野沢~津川間     1,045÷5×69≒14,421

(磐越東線)
いわき~小野新町間  746÷20×196≒7,311

路線によって異なりますが、最低でも6,000台の輸送密度がないと収支トントンにならないという厳しい現実が伺えます。
なお、 2020~2021年度の各路線の利用状況 を確認すると、 収支データが公表されていない各線区の輸送密度 は以下の通りになっています。

(東北本線)
黒磯~新白河間   2020年度2,620 2021年度3,087

郡山~福島間    2020年度8,711 2021年度9,884
福島~白石間    2020年度4,798 2021年度5,532

(常磐線)
高萩~いわき間   2020年度6,099 2021年度6,300
いわき~原ノ町間  2020年度1,286 2021年度1,311


(奥羽本線)
福島~米沢間    2020年度2,701 2021年度3,731

(磐越西線)
郡山~会津若松間  2020年度1,638 2021年度1,820

(磐越東線)
小野新町~郡山間  2020年度1,835 2021年度1,809

特急列車が走っていない東北本線黒磯~新白河間および福島~白石間、磐越西線郡山~会津若松間、磐越東線小野新町~郡山間は、間違いなく赤字と判断していいでしょう。また、特急列車が走っている線区においても、収支データが公表されている羽越本線および奥羽本線の各区間における損益分岐点となる輸送密度のラインが、

(羽越本線)
村上~鶴岡間     5,477÷222×697≒17,196
酒田~羽後本荘間   2,850÷129×645≒14,250

(奥羽本線)
東能代~大館間    3,444÷153×1,012≒22,780
大館~弘前間     2,551÷102×701≒17,532

と、特急列車が走らない線区に比べて跳ね上がっていることから、恐らく常磐線の全区間、奥羽本線福島~米沢間も赤字と判断して良かろうと思います。東北本線の新白河~郡山間および郡山~福島間も、全線複線で保線費用が単線区間の倍かかると考えれば赤字なのではないでしょうか。
てか、福島県どころか東北地方全体を見回してみても、黒字になりそうな在来線線区って、東北本線の岩沼~仙台~松島・高城町間、仙石線あおば通~本塩釜間、仙山線仙台~愛子間ぐらいしかなさそうですね。新幹線も、盛岡以北は赤字なんじゃないかと(涙)


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Last updated  2022.08.12 16:34:56
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Re:福島県のJR在来線はみな赤字だと思った方がいいかも(08/12)  
f4ffm  さん
おはようございます
この計算は新しい視点からの考え方ですね!知人を迎えに時々金谷川まで電車に乗りますが、都内の終電車並みの客数のようなんで安心してたが、JRとしてもホントはこの計算方式をもにらんでるのでは?
なにか仙台周辺以外は×ってわかるような気がしますね。只見線だって固定経費の他に相変わらず営業経費は不動でしょうから県民は2.3オクと教わっています。このあたり地元紙が報道すべきではないでしょうか。
全線思い切って非電化するのも県の折衷案になりましょうか、すでに富田の変電所は縮小されています。 (2022.08.15 03:46:34)

Re[1]:福島県のJR在来線はみな赤字だと思った方がいいかも(08/12)  
>f4ffmさんへ
上下分離方式になる只見線の会津川口~只見間に関しては、前後の区間の営業費用を考えると、福島県の負担は2億では済まないと考えます。逆に、営業費用をできるだけ抑えるために、この区間の列車を1日3往復しか走らせないんじゃないかと邪推したりして(苦笑) 列車の本数を減らせば、その分保線費用も抑えられますしね。
あと、磐越西線の全区間非電化化も、十分あり得る話だと考えます。今年会津若松~喜多方間が非電化化された時に喜多方市から「郡山からの直通列車がなくなる」と不満の声が出ましたが、全線非電化ならば気兼ねなく直通のディーゼルカーも運行可能な訳でして… (2022.08.15 06:43:40)

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