裏 バロッコな日々

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昼ドラHolic ~美し… rei@昼ドラHolicさん

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cocoTan

cocoTan

Oct 13, 2007
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cap083netuzou2.JPG

Chapter 1-



気だるい午後の太陽が差し込む部屋、ヘリコプターの音がビルの頭上をかすめて行く。

cap192.jpg朝、帰って来て、そのままベッド代わりのソファーで休んでいた修二は、やや煩わし気に目を開けると、
おもむろに手を伸ばして脇においてあった腕時計をとり、時間を確かめた。

上半身を起こして、煙草を口にすると、一服くゆらせる。

煙草が修二の頭を徐々に覚醒させていく。


「兄貴...、起きてる?」
中を伺うかのように透がやって来た。
「透...、いい頃合に来てくれた。」

「例のもの、ちゃんと仕舞っておいてくれたか?」
「ああ、ちょっとやそっとのことでは見つからないところに。」


「行かなきゃな。」


写真00003.jpg



決心したかのように修二は起き上がると、目覚ましのシャワーの栓をひねった。


身支度を整え、最後に腰のベルトに拳銃を挟みこむ。



「明日の今頃は、遠い南の空の上だ。」
親指でキュッと透の頬に触れると、修二は部屋を後にした。



       *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  



「ああ、俺だ。

―いや、大丈夫。
やっとみつけた。

もう逃がしはしない―」


携帯を切ると修二は男を追った。
「おまえのおかげで俺は...」

クラッチを踏んでギアを入れ替えると、徐々にアクセルを踏み込んでいった。


ドスン!鈍い音をさせて車が何かにぶつかった。



                                                   続く








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Last updated  Oct 15, 2007 07:21:52 PM


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