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自分の素直な感想である。

もっとも、我が子の英語教科書のみを見た結果としての感想であるから、全ての英語教科書について言えるものではないかもしれない…ということは自覚している。

偶然にもこのblogを読んでくれた中高生がいたならば、自分自身が今現在使用している英語のテキストを開いてみて欲しい。

そのテキストには生活感が無いことに気づくはずだ。
仮にあっても、ほんの僅かだ。

This is a pen.
I am a boy (girl).

こうした文章が批難されることは過去幾度もあって、For here or to go.なんて文章が中学校の英語教科書に入ることとなった。



楽しい物語を載せるのもいいし、感動するお話を載せるのも悪くない。だが、もう少し生活感のある中学生や高校生が身近に体験したことのあるストーリーを増やしてもいいのではないかと思う。

例えば、生活の場での家族との会話文がもっと掲載されてもいいのではないかと思う。

ハンバーガーショップでの注文のやりとりはコミュニケーションではない。自動販売機の替わりに人間が応答しているだけである。つまり、そこには生活感が無い。

例えば、何故教科書に”お母さんの料理の手伝いをする話”が無いのか、何故”お父さんと釣りに出かける話”が無いのか。

更に言えることは、今の教科書は”繰り返し”が弱すぎるということだ。繰り返さなければ言葉は覚えられない。

母語を苦労なく覚えているように思えるのは、日常生活の中で幾度も繰り返されるからであり、覚える際に感情(時には情動)を伴うからである。

何故、教科書の中には”お姉ちゃんと喧嘩して落ち込んでいる友達を慰める話”が無いのか。

中高6年間英語を学んだ全ての人は、よく考えてみて欲しい。

学校時代に、物心がついて以来自分自身が生活の中で経験した生活体験を表すことを、英語で表現できるかどうか、いや、その前に、そうした表現や語彙を学んだかどうか。

コミュニケーション重視というが、コミュニケーションは大別すれば2種類に分かれる。公的なコミュニケーションと私的なコミュニケーションだ。

公的コミュニケーションは、もちろん公的な場で行われる。職場で、或いはショッピングの場で、或いは地域の話し合いの場で。



英語教育の場で目指しているのはどちらだろう。

ほとんどの人が求めているのは後者ではないのか?

英会話という言葉には(個人的には)いびつさを感じるが、その英会話の学習によって得ようとしている能力は、9割以上の人が私的コミュニケーションを前提にしているのだろうと思う。

では、何故、中学高校の教科書には私的コミュニケーションを題材とする内容が少ないのだろう。

あ)日本経済は上向き、企業も活力を取り戻しつつある。だが多くの中小企業は未だ浮上できずにいる。



私的コミュニケーションにおいて頻出するのは、い)のような文章だと思う。

まじめに6年間勉強してきた学生なら、語彙の問題はあるにせよ、あ)の文章は英文にしやすいと思う。では、い)の文を英文にする場合はどうだろう。

また、使用頻度を考えた場合、どちらのタイプの文がより多く用いられるのだろう。

あ)のような文を友達との会話で使う小学生はたぶんいないが、い)のような文を話す小学生はいると思う。

さて、”あ)は言えるが、い)は言えない人”と”あ)は言えないが、い)は言える人”と、あなた自身はどちらと一緒に過ごしたいと思うだろう。

どちらに親近感を覚えるだろう。

この先、英語教育の場でコミュニケーション重視という流れは強まりこそすれ、弱まることは無いと思う。

だが、学ぶ側が誰とどういう場でコミュニケーションすることを前提にしているか、よく考えて教科書作りをしてもらいたいものだと思う。

”ステンレスのフライパン使ってるけど、銅製のプライバンっていいのかなぁ”

なんて言葉が直ぐに出てくることが、生活の大半を占める私的コミュニケーションでは必要なことじゃなかろうか。





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最終更新日  2006年09月22日 13時05分52秒
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