これでわかった!金融商品取引法
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昨日と今日にわたり、日経新聞がBNPパリバのアーバンコーポレイション事件について書いています。これは、まったく私の主観的な感想ですので、オールアバウトではなく、楽天ブログで、この記事に関する感想を書かせて頂くことにしました。拙著の作者紹介その他で公表していますように、私は、BNPパリバ証券と銀行を統括するコンプライアンス部長でしたが、退職してから2年半が過ぎ、BNPパリバの役職員と会話をする機会がまったくありませんので、BNPパリバのアーバンコーポレイション事件については、新聞報道以上の情報を持ち合わせていないこと、また、ここでお話する感想・意見は、私の所属するあらゆる団体と関係がなく、私個人の意見であること、ここでお話する意見とは異なる意見を別の場面では表明することがあり得ますことを、最初にお断りしておきます。正直な感想としましては、以下の点から、日経新聞に抗議したいという思いです。まず、昨日の記事は、個人攻撃であったこと。私は、昨日の記事で書かれた「K氏」を知りませんが(私はウソがつけない性格で、本当に知りません)、会社名と部署名とイニシャルまで特定されては、業界関係者の方は誰であるかを特定できるはずです。被疑者でも容疑者でも被告でもない個人を攻撃する権利が、いつから新聞社に認められるようになったのでしょうか。読者の方も冷静に考えれば「明日は自分のことを書かれるかもしれない」(ちなみに、私なら同じくK氏ですね)という不安を与える行為が、公共のメディアで許されるとは到底思えません。次に、「外資系証券の虚実」と、「外資系証券」を一括りにしていること。日系の銀行、証券、投資顧問会社のコンプライアンスを経験している私からお話させて頂くと、外資系証券会社の一般的なコンプライアンス体制は、日系のそれ以上に厳格です。私は、15年以上日系・外資金融でコンプライアンスを担当していますが、私が「コンプライアンスの観点からダメだ!」といったことでも強行する日系金融はありましたが、外資系金融はありませんでした。実際、最近、私にご相談に来られる企業経営者の方の中には、日本の銀行に、不適切な取引を強要された方もいらっしゃいますが、記者は、そのような事実を知っているのでしょうか。なお、私は、コンプライアンス原理主義者で、法令に禁止条文がないことであっても、社会的に認められないと私が感じる行為はすべて許可しない、「ダメなものはダメだ!」と一歩も引かない、営業部門からすると、甚だ迷惑なコンプライアンス担当者です。さらに、今日の記事では「主要証券の見方」が記載されていますが、主要証券とはどこかはともかく、具体的に「誰の」見方なのか、記載されていないこと。ネットが普及して以降、「匿名」流行りですが、「誰」なのか、名前を明らかにしない条件で、メディアで意見を述べることが許させるなら、無責任な意見でも公表することができてしまいます。この点は、日経新聞の記者も記者ですが、12社中回答した7社の「回答者」にも問題があったと思います。お名前が出ている郷原先生のご著書は最新の「社会的要請」(第二版)も含め、普段の業務に大変役立たせていただいておりますが、金融商品取引法のご専門ではなく、日経新聞の記者に聞かれたからお答えになったものと推察いたします。最後に、記者の名前が記されていないこと。私は、意見・見解を示す際には、いついかなる場面でも本名のみならず、顔写真、経歴をすべてあきらにしています。コソコソすることが性に合わないという、それだけの理由なのですが、新聞記者たるもの、記事を書いたことと、記事の影響に対して責任を持つべきです。特に、批判的な見解を述べるときには、記者の名前を明らかにしていただきたいと考えます。匿名では、(私は見たことがありませんが、噂に聞く)2チャンネルと同レベルではないかと思います。話が逸れますが、私は陰口が嫌いで、イヤな意見でも本人に話す主義なのですが、それが人生において得だったか損だったかは、未だ、わかりません。昨年の11月13日にオールアバウトでも指摘しましたように、BNPパリバ証券の行為は「コンプライアンスを法令遵守とはき違えて法令違反がないという一点に、胡坐をかいてしまっていたこと」であり、有価証券取引の公正性を担保するための根本的な規制である「開示規制」をないがしろにしかねない行為であったことは確かです。だからかといって、公共のメディアであり、多数のビジネスパーソンが愛読する(私もその一人です)日経新聞が、以上に掲げた点を残しながら、2日にわたって記事を連載することが適切な行為であったとは、私には思えません。
2009/01/09