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最初に、読者の皆さん、どうもありがとうございます。アクセス数が10,000件を超えました。ペーストしては、決して早くありませんが、10,000件になるまでお付き合いいただきました皆さんに心から感謝しています。「これでわかった!証券取引法」から始まり、中断やタイトル変更などを経て、「これでわかった!金融商品取引法」となったこのブログ。今でも、アクセス数が落ちないのは、グーグルで上位にヒットするからかもしれませんが、ここまでたどり着いてご覧いただいた皆さんに、御礼申し上げます。私は、実は、金融商品取引法よりも、民法の方が、学生のときから勉強していたことから、個人的には馴染みがあるのですが、1992年2月から、今に至るまで、金融商品取引法(旧証券取引法)に関する仕事に携わってきた関係で、書籍を出版させていただいたり、講師をさせていただいたり、雑誌の連載やインタビューを受けさせていただいたり、いろいろと、体験させていただきました。学生のときに民法を勉強したといっても、何度か書いていますように、私は文学部出身ですから、すべて独学でした。「就職に有利」と聞いたので、国家公務員一種試験を法律職で合格することだけが目的で、毎晩、遅くまで民法の本を読んでいました。ちなみに、私が最初に読んだ民法の本は、「ダットサン」です。「ダットサン」は、ちょっと(かなり!)古いので、わからない方も多いかもしれませんね(笑)でも、おもしろかったんですよね、ダットサン。非常に論理的な本で、論理的矛盾をまったく起こさずに、しかも簡潔に、民法を語りきってしまっている名著だと今でも思っています。話がそれましたが、もともと、私は、仕事に関する日記を書くことを目的にこのブログを始めたのですが、仕事のことを書いてしまうと、なんだか、「暴露本」のようになってしまうので、今のように、金融商品取引法の一般論を書くようになりました。個人のブログですので、普通の日記を書きたい気もするのですが、タイトルから逸れてしまいますので、それはやめておきますね(笑)私の公式な(?)金融商品取引法に関する話の場は、オールアバウトに移していますが、忘れた頃に、ブログを更新することもありますので、ぜひ、たまに、いらっしゃってください。先月から、ビックカメラの件(有価証券報告書の訂正)について興味があるのですが、まだ、頭の中が整理されていないので(遅い!)、整理できたら、オールアバウトで書こうと思っています。有価証券報告書の虚偽記載や誤解を生ぜしめる記載は、刑事罰だけでなく、民事上の損害賠償の話にもつながり、投資家にとっては大きな話なのですが、報道も見る限り、虚偽ではないという話で進んでいるようですので、「思い違い」と「虚偽・誤解」との間の関係がよくわからず、なかなか書けないでいます。なお、原則として、刑事罰の対象になるのは故意(わざと)の場合に限りますが、民事上の損害賠償は故意でなくても、過失があれば対象になります。今後とも、ブログともども、よろしくお願い申し上げます。
2009/02/23
<不祥事の相違点>鹿島建設と西松建設は裏金問題を原因とする脱税で、神戸製鋼は政治資金規正法違反で、ゼネコン両社は社長の逮捕を含む事件として、神戸製鋼はトップの辞任を決定する不祥事として新聞紙上を騒がせています。実際に誰がどこまでかかわっていたのかは私は関係者ではないので全くわかりませんが、新聞報道を見る限り、鹿島・西松のケースと神戸製鋼のケースは、法令違反という点で共通していますが、中身が全く異なっています。新聞(日経と朝日を購読しています)を読む限りでは、鹿島・西松のケースは社長以下の組織ぐるみの犯罪であったのに対して、神戸製鋼のケースは組織ぐるみの法令違反ではないという点です。そして、くししくも、両社は、コンプライアンスに対する「正しい認識」を持っていることが新聞で明らかにされています。<コンプライアンスとは何か>「コンプライアンスは法令遵守ではない」ということは、私は10年以上前からいっていることで、このブログでも何度も書いてきていることです。コンプライアンスは、法令や規則を守ることではなく、社会的要請に従うことであるというのが私の持論ですが、このことも、機会がある毎に、公表させていただいてきました。もう一つ、企業コンプライアンスを定義する上で大切なことがあります。これは初めて書くことですが、「会社トップの不祥事はコンプライアンスの領域ではない」ということです。鹿島や西松のように、トップが関与する事件は、もはや、コンプライアンスの話ではありません。企業のコンプライアンス活動とは、経営者がコンプライアンスを経営の最重要課題と位置づけて、社員に社会的要請に従うように促す仕組みづくりを行うことを指します。経営者にコンプライアンスに対する重要性の認識があってこそのコンプライアンスです。経営者がその認識を欠いていたとなると、麻薬の密売組織(というものが本当にあるのかどうか知りませんけれど)と同じで、企業の存在自体に違法性があると考えざるを得ないのであって、コンプライアンスを語る余地など露ほどもありません。それを知ってか知らずか、鹿島も西松も「順法精神に欠けていた」というような、コンプライアンスに関連する発言をしていません。一方の、神戸製鋼のケースは「コンプライアンス」の問題です。神戸製鋼のケースでは、経営者が関与していなかったようですが、社員の不祥事を防止できなかったことに対して引責辞任したと報道されています。そして「順法精神が行きわたっていなかった」という反省の弁を述べています。経営者は、社員が社会的要請に従うように教育したり、監視したりする責任があるところ、責任を全うできなかったという理由で引責辞任するのは、(ご本人たちには気の毒ですが)コンプライアンスの観点からは、当然の帰結です。<むすび>鹿島事件に関連してコンサルタント会社社長が逮捕されたり、昨年の一連の食品偽装事件で中小企業の経営者が退陣したり逮捕されたりと、企業不祥事の報道が続くと、すぐに「コンプライアンス」という言葉が使用される傾向がありますが、経営者・企業トップが関与した事件は、「コンプライアンス」の問題ではなく、企業の存在そのものに違法性が認められるといわざるを得ないこと、「コンプライアンス」とは、経営者のコンプライアンスに対する高い認識があってこそ成り立ち、経営者が社員が社会的要請に従うような教育体制や監視体制を整備する活動のことであるということを、すべての企業の経営者に理解していただきたいと、一連の報道を見て、感じました。
2009/02/11
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