マムの素 *             青カバ・ウィリアムはかく語る

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2010.01.16
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カテゴリ: 大好きな奈良
法隆寺 法輪寺 松尾寺 、海龍王寺、夜の奈良/1月11日夜明け前の興福寺、唐招提寺奥院(西方院)、唐招提寺、薬師寺、郡山洞泉寺、東大寺










海龍王寺




此処、佐保山のほとりは、その昔、――ざっと千年もまえには、

大伴氏などが多く邸宅を構え、柳の並木なども植えられて、その

下を往来するハイカラな貴公子たちに心ちのいい樹蔭をつくって

いたこともあったのだそうだけれど、――いまは見わたすかぎり

茫々(ぼうぼう)とした田圃(たんぼ)で、その中をまっ白い道

が一直線に突っ切っているっきり。秋らしい日ざしを一ぱいに浴

びながら西を向いて歩いていると、背なかが熱くなってきて苦し

い位で、僕は小説などをゆっくりと考えているどころではなかっ

た。漸(や)っと法華寺村(ほっけじむら)に著(つ)いた。

 村の入口からちょっと右に外れると、そこに海竜王寺

という小さな廃寺がある。そこの古い四脚門の陰にはいって、

思わずほっとしながら、うしろをふりかえってみると、いま自分

の歩いてきたあたりを前景にして、大和平(やまとだいら)一帯

が秋の収穫を前にしていかにもふさふさと稲の穂波を打たせなが

ら拡がっている。僕はまぶしそうにそれへ目をやっていたが、

それからふと自分の立っている古い門のいまにも崩れて来そうな

のに気づき、ああ、この明るい温かな平野が廃都の跡なのかと、

いまさらのように考え出した。

 私はそれからその廃寺の八重葎(やえむぐら)の茂った境内に

はいって往って、みるかげもなく荒れ果てた小さな西金堂

(これも天平の遺構だそうだ……)の中を、はずれかかった櫺子

(れんじ)ごしにのぞいて、そこの天平好みの化粧天井裏を見上

げたり、半ば剥落(はくらく)した白壁の上に描きちらされてあ

る村の子供のらしい楽書を一つ一つ見たり、しまいには裏の扉口

からそっと堂内に忍びこんで、磚(せん)のすき間から生えてい

る葎までも何か大事そうに踏まえて、こんどは反対に櫺子の中か

ら明るい土のうえにくっきりと印せられている松の木の影に見入

ったりしながら、そう、――もうかれこれ小一時間ばかり、此処

でこうやって過ごしている。女の来るのを待ちあぐねている古

(いにしえ)の貴公子のようにわれとわが身を描いたりしながら。


堀辰雄著 大和路・信濃路より





真言律宗 海龍王寺


住所:奈良県奈良市法華寺北町897

(西大寺駅・航空自衛隊行き)「法華寺」下車





海龍王寺 土塀



奈良の町中にあってまるで

里山のような野趣あふれる風情は

なんともいえません。

作家の堀辰雄は廃寺であったころの

海龍王寺を好んで訪れています。



海龍王寺




本堂にはお美しい鎌倉期作の

木造十一面観音立像が安置されて

います。



十一面観音

*右端 海龍王寺ご本尊十一面観音立像




「海龍王寺」、想像をかきたてる

すてきな名前ですよね。

実は、気にはなっていたのですが、

寺宝が五重小塔ということで長い間

訪れることがなかったのです。


ところが2008年1月の週刊文春に

みうらじゅんさんが「マイ寺を探す旅」に

この海龍王寺さんをナビされていて

みうらじゅんに敬語はにあいませんね 笑


おきれいな十一面観音さんが紹介されたわけです。


ヒェ~知らなんだっ

ということで 2008年の3月の

特別公開にすっとんでいった
のが

この海龍王寺さんとのお付き合いの

はじまりです。



海龍王寺





国宝五重小塔




以来いくどとなく訪れては

観音さまにお会いし、

石川ご住職と短い時間ですが

お話をさせていただいています。




海龍王寺石川ご住職



1年前の今日 も訪れていました。

おっ、思い出した!

あの時は雪舞う談山神社の

帰りで体が芯から冷え切って

辛かったです。

ご住職が暖かい缶コーヒーを

くださって、その暖かさが

体中にひろがって

やっと生き返ったんだわっ。




我ながら、

よく歩くなあと思います。



海龍王寺




2010年十一面観音特別公開日程
3月23日~4月7日、5月1日~9日

*観音さまは幕がお顔にかかっていますが
普段からお近くまでいって拝観可能です。
特別公開時は幕があがります。
春の公開時は境内の雪柳も見事です。



*海龍王寺ウェブ
*ご住職ブログ
*八十八面観音巡礼






次回は待ち人来りて・・・デス
JR奈良駅









多田宏九段と入江康仁四段
多田宏九段と入江康仁四段


友人の合気道家入江康仁四段
(桜堤合気道稽古会・阿佐ヶ谷校セレスタ)
のホームページがリニューアルし
アドレスがかわりました。
コチラ をごらんくださるよう
お願いいたします。






こちらもマムの友人で、
本の紹介です。









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Last updated  2010.01.17 10:33:55
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