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前回、キヤノンFDズームレンズ
35-70mm
のお手入れ
が上手く行きましたので、今度はカビでうっすら白い幕が出来ている単焦点の準広角FD35mmレンズのお掃除を試みてみます。
前から後ろから光に透かしたりして覗いてみますと、どうも前群の方が侵されているように見えます。なので取り敢えず前から外していくことにいたしましょう。
最前端のネームプレートはカニ目の穴がありませんので、円形のゴムブロックを使います。
このゴムブロックはホームセンターなどでいろいろな径のものが売られていますので数種類を用意しておきます。
もうかなり古いものなのでフィルタースクリューなどに埃が詰まってしまって、ゴムブロックを強烈に押しつけて回そうとしても頑として固まっていて廻りません。
無理をするとこのプレートはプラスチックで出来ていますので割ってしまいそうですので、ここは浸透潤滑剤を極々少量染み込ませて10分ほど放置して埃を浮かせます。これでスルリと廻るようになり楽に外すことが出来ました。





これで2群目の前後と後群の前側の手入れが出来るようなりました。
うっすらした汚れの白膜はクリーナーで落ちますが、カビの菌糸はそれでは落ちないことがありますので、その場合は消毒薬の「オキシドール」を塗布してしばし放置しておくと簡単に菌糸を除去できます。さて、これでスッキリクリアーなレンズに回復しましたので、元通りに組み戻していきましょう。
このレンズにはご覧の通り樹脂部品が多用されていますので、ビスを締める際はほどほどの締力で止めることが肝要です。力任せに締め込んでしまうと樹脂材が割れてしまったりネジ山を壊してしまいます、くれぐれも注意して作業を進めます。

これで今回の整備は終了となります、作業前より症状が悪化せずに一安心と言うところです。ヨカッタ・ヨカッタ・・・
私は写真機やレンズの整備を行うときはご覧のように必ず使い古しの白いタオルを敷いてその上で作業するようになりました。
以前は緑色のゴム製マット上で行っていたのですが、それだと極小のネジやバネが跳ねて飛んだ際に、必ず行方不明なってしまうのでした。しかし
白いタオル上だと小さなネジや部品が落ちでもすぐに居場所が分かりますからこの上なく便利。みなさまも一度白タオルをお使いになってみてはいかがでしょうか。
