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2022-0110ルビーとピエロ

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2025.07.14
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シャトルバスに並んで座っている裕子と聡美。通路を挟んでタムタムがいる。飲み物をタムタムに渡しながら裕子は言った。
「お付き合いありがとうございます」
「ワイン一本プレゼント」
 タムタムはにやりと笑って
「高いですよー」
 裕子と聡美は
「えっ」
 タムタムはゲラゲラ笑って
「冗談冗談。先日も美人お二人に挟まれて幸せでしたよー。でも少々心配で」
「何がですか」
「シャトルバスに乗りそびれたらタクシー。でもね 降りたときに少しチップを上乗せするんですよ」
「何でもご存じだわ」
「いえいえ。でも注意しないと悪徳運転手に高くとられますよ」
 裕子と聡美は何度もうなづく。当然お二人の大きな望みは宝石!!宝石街は活気のある街だ。キョロキョロ眺めいていた裕子が突然店に入る。追いかける聡美とタムタム。
「もう 裕子さん 飛び込むから」  
 タムタムは店の前で待っている。聡美だけが店の中に入る。当然裕子が店の人に捕まっている。イヤ 捕まっているとは言わないか勧められているだけのこと。
「私、これが欲しい!!」
 と裕子が叫ぶ。十四金とトルコ石がつながったネックレスとブレスレットだ。聡美の後ろからタムタムも店に入って来る。   タ   ネックレスとブレスレットを眺めたタムタムは
「12万ぐらいかな」
「安いんじゃないですか?」
と聡美。
「だめだめ。買おうと思った時に考える。とりあえず買わない。もっといいものが他にもあるかもしれないんですよ」
 聡美はまたタムタムに感動して
「なるほど」
「タムタムは何でもご存じだわ。あっ これ聡美さんのセリフ」
「どうぞどうぞ。お使い下さい」          ようやく店から出ていく三人。
 今度は別の銀細工の小さな店。前を通った三人。かわいい少年が銀細工を一人で売っている。見つけた聡美は
「お土産にネックレス買おうかしら」
「いいんじゃない?」   気づいた少年   と裕子。だが少年はべらべらしゃべりだす。「(英語で)おおマダム、今日は始めてのお客さまなのでサービスして、でもこれ以上おまけできません」 
 といいながらきれいな目をきらきらさせている。
「OK」
 聡美はそういってからお金を払う。品物を受け取った聡美は
「(英語で)パパママは? 学校は?」    答える少年。
「グッパイ」
 歩きながら裕子は聡美に聞く。
「パパとママは」
「ママは家にいてパパは午後からお店に来るって。学校はもう卒業」
「まつげ長いー。日本だったら俳優になれる」
「連れて帰りたいわ」
 後ろからタムタムの声
「聡美さんは優しい人だね」
 後ろから多きな声が聞こえる。タムタムが振り向いて
「さっきの少年ですよ」
「マダーム マダーム」
 裕子が喜んで
「あら 日本に連れてってほしいのよ」
 聡美が焦って
「まさか」
 遠くから手を振って近づいてくる少年。
 眺めていたタムタムは
「手を振ってるんじゃなくて、ん? 財布を振ってる」
「あっ」
 聡美の所に来た少年。少年から財布を受け取った聡美。
「サンキュー ベリマッチ」
「孫みたいな少年にぽーっとしてる。聡美さんも私のうっかりが移ってきた」
 手を振りながら離れていく少年。
 タムタムの一言。
「それより、こういう時にチップあげるんですよ」
 裕子と聡美で
「あー」







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最終更新日  2025.07.14 16:20:03
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