60代　孤独のグルメ好きのわがままなひとりごと

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2007.02.11

「それでもボクはやってない」面白かったけど、後味悪いな～

テーマ：最近観た映画。(41004)

カテゴリ：あんなこと～　こんなこと～

「それでもボクはやってない」を見てまいりました

ご存知、周防監督の久々映画です。
主人公の青年が、電車内で痴漢に間違えられ、
やってもいないものを「やったと言え」と言われ続けながらも
裁判で争う映画です。

この映画を見て思うのは
お国に盾突いてもいいことは無い、
会社でも上に盾突いたらいいことはない。
ということを思わされました。

警察が取り調べ、検察官が起訴する。
そして裁判所で検事と弁護士が質疑などを行い、
最終的に裁判官が判定を下す。

ごく当たり前のストーリーです。

しかし、周防監督が言っておられましたが
「日本の裁判の矛盾点を表現したかった」
とおり、その矛盾点が大きく表現されていたような気がします。

「疑わしきは被告人の利益に」
「確実に犯行を犯した」決め手が無ければ無罪にすべきところを
取り調べた警察官は最初から話しを聞く姿勢すらなし。
検察官は、こちらも最初から話を聞く気もなく、

はやく片付けたい、との思いから、さっさと起訴してしまう。

そして最終の裁判所では…
検察官は調書に則り、罪状を追及する。
弁護士は被告人を信じ、無罪を勝ち取ろうとする。

しかしながら問題は、公平な判断を下すはずの裁判官。

警察官が取り調べ、検察庁が起訴したことに対し、
「無罪」を告げることは、
お国に盾突くことになる。

だから、自分を守るために「疑わしきは、自分の利益に」を優先し、
本質を見ない場合がある。
との見方から、最後は「被告人は有罪」の判決をくだすわけです。

映画が終わった後、すぐ後ろのオジサンは、
「納得いかねぇ」と腹立たしさを訴えていました。

私はある程度結末を聞いていたので、「こんなものか」
と思っていましたが、
やはり、納得いきません。

会社でもこうしたことがあたりまえ。
顧客のことを思うのではなく、内向きに考える。
顧客の利益優先ではなく、自分を守るため
上に媚びる。

それが、その人の人生を左右する重大なことでも
同じことなんですね。

結局裁判は一種のゲームではないでしょうか。

真実を知っているのは「被告人」だけ。
ホントはやっているのに「無罪」勝ち取れば
被告人は「しめしめ」とゲームに勝利。

やってもいないのに「有罪」とされれば
ゲームに負けた。
「こんなはずじゃ～」と嘆く。

それを判断するのは、神様でもなんでもない。
国家から権力をいただいている裁判官。
だから待間違いだって犯す。

裁判所が下した判断が、必ずしも正しいとは限らないのです。
だって、真実を知っているのは、本人「被告人」だけなんですから。

会社も同じか…
どんなに正しいとを言っても、
うそが周りで固まってくると
そちらが本質になってしまう。

私も実はそんな環境にいます。
「どうしてこんなにうそをつきながら、結果として
それが主流になってしまうんだろう」と思いながら
矛盾を感じつつ、日々の仕事をしています。

とても面白い映画でした。
でも、後味悪いな…

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