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今年始め、テレビの深夜番組中の健康チェックコーナーで、「インスタントラーメンを週に2日は食べる?」と質問したことに怒った業界団体から抗議を受け、テレビ局側が謝罪したことがあった。番組で言いたかったのは、多量の塩分摂取とバランスを欠いた食生活が脳梗塞の一因になるということだった。まぁ世の中、体に悪いのは承知だが、おいしいから食べるというのがカップラーメンだろう。いまの若者たちは、コンビニ弁当、ファーストフード、カップ麺づけである。いまや5歳児の4人に3人に動脈硬化がみられるご時世である。青年海外協力隊の応募者を健康診断すると約4割が不合格になるそうだ。きのう、こうした食生活に警鐘を鳴らす「脱コンビニ食!」(山田博士著)を読んだ。著者によれば、コンビニ弁当の材料はほとんどが輸入品で、寄港するたびに農薬がじゃんじゃんふりかけられ、土壌微生物による分解がないためそのまま作物に残留しているという。また、カップ麺の容器スチレンは、98年の実験結果によると、95度のお湯を10分間つけておくとスチレンモノマーという発ガン物質が溶けだしたという。著者は危ない物質を次のように具体的に列挙している。まずは「タール色素」。アトピーや花粉症の原因になる着色物質で、福神漬とかチョコレート、果ては薬のカプセルにまで塗られているそうな。喘息の人には絶対危ないのが「安息香酸」で、お寿司などについている本醸造しょう油とかダイエット・コーラとかに使われている。胃の中で発ガン物質をつくる発色物質「亜硝酸塩」は、きれいなピンク色をつくるため手作りハム・ソーセージによく含まれているらしい。ところで、こんな統計がある。学生時分の同級生が計100人いたとすると、40歳では95人に、50歳だと92人に、60歳では80人に、80歳だと40人に減っていくという。その40人に入れるかどうか。長寿を保つ正しい食事の目安として「5・2・1」という原則がある。人間の歯は、臼歯、門歯、犬歯の比率が5対2対1になっている。だから、穀物、野菜、肉をこの割合で食べるように人間の体はできているのだという。蓮4044
June 29, 2004
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イラクの主権移譲を前に、テロが激しさを増している。米軍とイラク武装勢力との間で戦闘が続き、連日数十人規模で死者が出ている。にわかに日本国民の間で「自衛隊がテロの標的になったら大変だ」「撤退すべきだ」という声が強まってきた。つい3カ月前の世論調査(朝日新聞)で、イラクへの自衛隊派遣について「賛成」42%、「反対」41%とほぼ拮抗していたのが、いまや「賛成」31%、「反対」58%と逆転してしまった。私は「ちょっと待て」と言いたい。イラク復興のために汗を流すべきだと志高く主張してきた人たちが、テロが増えたという理由で「賛成」から「反対」に転じるとは、変節甚だしい、といわざるをえない。民主党だって腰抜けだ。今年4月末、まだ代表だった菅氏が国連のアナン事務総長と会談し、「新たな国連決議がなされ、国連活動を支援するための多国籍軍という形をとるなら、自衛隊派遣も十分検討していい」と述べていた。自分から条件をつけたくせに、参院選が近くなると手のひらを返して反対するとはどういう了見だろうか。先日読んだ「死の壁」(養老孟司著)にこんなことが書かれてあった。イラク派遣について、「結局、コストパフォーマンスの考え方が抜けているような気がします。極端に言えば、何人まで死んでもよくて、何人からならいけないのかという計算をしていない」と。私は、イラクへの自衛隊派遣に賛成している人たちは、たとえ自衛隊の宿営地が攻撃されることがあっても、遠い砂漠の地に民主主義を植え付けるコストとしては十分見合うという計算をしているものと思っていた。命を賭してもそういう高い志を持てる勇気を時にうらやましくさえ思っていたほどだ。だから、最近の腰砕けぶりが不思議でならない。それとも、ただ単に右翼ぶっていただけで、ブッシュ大統領や小泉首相にだまされてきたことに今やっと気づいただけなのだろうか。BOOK検索蓮4044
June 26, 2004
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小泉首相の内閣支持率がじわり下がってきた。朝日新聞の全国世論調査によると、この1か月間で54%から40%に急落し、不支持率42%を下回った。参院選を前に支持率浮揚を狙って、サマワを電撃訪問するのではないか、という観測が一時流れていたが、時期を探っているうちに、きょう参院選が公示して一層難しくなった。政治家の安泰ぶりを示すバロメーターとして、「不祥事がすぐかき消されるかどうか」というのがある。前任の森氏が「神の国発言」などで辞任に追い込まれたのは、森氏への国民の期待値が低かったため、不祥事を十分かばいきれなかったからだ。逆に、郵政民営化や道路公団民営化で大した前進がないのに小泉首相が長期政権を担ってこれたのは、それを上回る期待値があったからである。ところが、最近の小泉首相は「説明責任を十分果たしていない」という批判に打ち勝てずにいる。年金や多国籍軍参加のような低レベルの問題で右往左往する姿は以前には見られなかった。福田官房長官が辞任し、政権の「重石」を失った影響がいかに大きかったか、いまさらながら思い知らされる。参院選で自民が負けるようなことがあれば、次は、この人の名前が取りざたされることになるのだろう。石原慎太郎都知事である。この人も少々の問題発言では「やめろ」という声が大きくならない。1期目に副知事を務めた青山やすし氏は「大衆の気持ちを先取りする天才だ」と石原知事を評し、「下手な世論調査を参考にするより、石原さんがどう感じるかを聞いた方がずっと参考になる」とまで語っていた(「石原都政副知事ノート」)。「三国人」と発言した件や、外務省の田中審議官の自宅に発火物が仕掛けられた際の「当ったり前の話だ」と語った件でも世論の反感は小さかった。石原都知事は、昨年の東京都知事選で308万票を獲得して再選されたときのインタビューで、国政復帰について「東京だけ浮かんで、国が沈むというわけにはいかない。違う舞台で私が役に立つことがあるなら……」と話している。きょう参院選が公示された。自民の圧勝といくかどうか。石原都知事に一層の注目が集まるかどうか。7月11日の当開票日が楽しみだ。 【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 現金5万円プレゼント ◇ 出品初心者は30日間無料! 蓮4044
June 24, 2004
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最近、小さな子供の物騒な事件が相次いでいる。長崎県佐世保市の小学6年生の女の子が学校で同級生の女の子を刺し殺したのには驚かされた。殺した理由が「ホームページに『ぶりっこ』などと書き込まれたため、この世からいなくなれと思った」というから、2度驚かされた。もし2人のけんかが殴り合いで終わっていたら10年後にお互い笑って思い出しただろう。きのうも東京都新宿区の5階建てマンションで、中学2年生の13歳の女の子が5歳の男の子を外階段の踊り場から突き落とした事件があった。報道によれば、男の子が「お姉ちゃんのお母さんに会ったら、毎日ゲームセンターに来ていることを言いつけるよ」と言われたため口止めしようと思ったという。幸い男の子は軽傷で済んだが、一歩間違えば、取り返しのつかないことになっていた。大人たちは「なんでその程度の理由で」と不思議がるが、子供にとってはいま生活しているその狭い世界がすべてなのだ。ベストセラー「世界の中心で、愛をさけぶ」(片山恭一著)で、主人公の高校生・朔太郎が恋人のアキにこんな風に語りかけるシーンがある。「表面的にいくらきれいごとを言っても、ほとんどの人は自分だけよければいいと思って生きているわけだろう。でも人を好きになるってことは自分よりも相手の方が大切だと思うことだ。アキが美味しいと思えばぼくのお腹は満たされるし、アキが嬉しいことは、ぼくが嬉しいことなんだ。これ以上大切なことが、他にあると思うかい?」。まわりでどんなことが起ころうとも、いま二人がいるところが世界の中心!これは子どもたちの特権だ。だが、世界の中心はとても狭い。そこで居心地が悪くなったとき、逃げ場はなかなか見つからない。愛を叫んでいたときはいいが、「殺してやる!」と叫んだとき、世界の中心は修羅場と化す。【楽天市場】本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ ホビー・ペット 蓮4044
June 23, 2004
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先日、鹿児島・宮崎へ旅行に出掛けたのだが、まったくツイていなかった。出発1週間前まで滞在4日間とも晴れマークだったのが、台風6号の影響で大嵐に。観光地はほとんど回れず仕舞い。「大型で非常に強い台風6号・・・」なんてニュースを見るために行ったようなものだった。おまけに宮崎→伊丹のJAL便で帰ろうと宮崎空港で待っていたら、私たちが乗る予定だったJAL便が宮崎に着陸できず、そのまま伊丹に引き返してしまったため欠航に。隣ではANA便がちゃんと着陸し、搭乗手続き待ちの乗客たちから歓声が上がっていたのに。今後はJAL便なんて絶対利用しない!ことに決めた。実は出発前夜、ワクワクして眠れなかったので布団の中で読んだのが「斎藤一人の不思議なしあわせ法則」(柴村恵美子著)だった。この斎藤一人さんはダイエット食品「スリムドカン」の販売で知られる「銀座まるかん」の創業者で、03年分の高額納税者番付で全国1位(11億4849万円)。おまけに11年連続、高額納税者番付でトップ10入りしているすごいお金持ちである。この本によれば、「ツイてる」と1000回いうと本当にツイてきて一人さんみたいになれるらしい。一人さんは、浮遊霊に出くわしたときさえ、「お前、ツイていないから浮遊霊になったんだ。ツイてるツイてるっていいな」と説教する変わった人だ。おまけに予言までするらしく、阪神大震災については「八戸と水戸で地震があったから、次も『戸』がつく神戸で地震がある」と言ったとか言わなかったとか。「金持ち」でなかったらどこかの宗教とあんまり変わらない。ただ、「ツイてる」と思いこむことで前向きになれることが多いのは確かだろう。「将来庭付き一軒家に住みたい」と相談してきた人に、一人さんは「俺にとっては千葉が庭なんだ。千葉の海はプライベートビーチ。山、公園、道路もある。管理は全部自治体がやってくれる。ホント、俺はツイているなぁ」だって。「ツイてる、ツイてる、ツイてる」って言っていれば、台風6号は九州を避けてくれただろうか。 【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 現金5万円プレゼント ◇ 出品初心者は30日間無料! 蓮4044
June 21, 2004
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いよいよボーナスシーズンだ。最近は人事だけでなく給与にも実力主義が持ち込まれることが多くなってきた。日経連の調査によると、03年夏のボーナスのうち、査定分が3割に上り、10年前の18%からずいぶん上がったそうだ。上場企業のうち52%(管理職では67%)で成果主義が取り入れられているという調査もある。各会社の人事担当者は、どんな給与体系が業績に最も貢献するか、頭を悩ませているところだろう。先日、賃金コンサルタントを名乗る人が書いた「デフレに克つ給料・人事」(藤田照幸著)という本を読んだ。それによると、最も優れているのは「責任等級制度」だという。一般社員を、初級職・中級職・上級職・係長職・課長職・部長職の6種類に分け、その役職の責任に対してどれだけ実力を発揮できたかに応じて賃金を出す仕組みだそうだ。残念ながら、この本は、この「責任等級制度」なるものが、現在主流の「職能資格制度」とどう違うのか、という肝心な点がすっぽり抜け落ちているため、さっぱり意味の分からない本に仕上がってしまっている。僕なりに解釈すると、いま流行のシンプル化ということに尽きるのではないかと思う。課長補佐とか部長代理とかをなくし、同期入社でも部長になる人もいれば、上級職どまりの人も出てくる。ただ上級職でも、ある程度まで給料は上がっていく仕組みになっている。実力主義を若干緩和したものと言えるだろう。ただ、最もシンプルなのは、年功序列制度だ。数字を扱う部門(例えば営業職)は成果主義や実力主義がやる気を引き出すのに有効だが、それ以外は年の功が尊重されていい。どこの会社を見ても分かるように、えらくなると人は周囲をイエスマンで固めたがる。そのイエスマンがまた周囲をさらにイエスマンで固めていく。一日の大半をすごす職場でそんな人の顔色をうかがっているのはバカらしい。人はだれでも他人からいい評価を受けたいと思って自ら頑張るもので、他人の分まで給料をもらって働きたいとは思わない。実力主義うんぬんを言うのは、給与をカットしたい経営者か、自分への相談が増える賃金コンサルタントか、欧米かぶれの学者かのいずれかだ。ところで、さきの日経連の調査によると、03年の従業員平均賞与は夏が69万2172円、冬が70万6509円で、それぞれ前年同期に比べて0・4%、0・2%増えたという。夏冬ともプラスになったのは6年ぶりというから、サラリーマンの懐もじわじわ温かくなってきた。みんなの給料が上がっているときが、職場も家庭も円満になっていい。
June 13, 2004
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リサイクルは進めれば進めるほど資源を浪費して環境を悪化させる、という指摘が昔からある。分離工学という学問によれば、ペットボトルをリサイクルする場合、再生品には新品の4倍近い石油が使われることになるらしい。そうした矛盾を乗り越えていくには、持続可能な自然素材を使い、従来の人工素材を上回る性能を持ち、しかも環境負荷が少ない技術を生み出していくしかない。その模範となる生き物が自然界にゴロゴロいるという(「カタツムリが、おしえてくれる!」(赤池学・金谷年展著)。カタツムリの殻(炭酸カルシウム)は、表面に親水性の膜があるため汚れにくいという。汚れは水の膜の外側に付着するため雨と一緒に流れてしまうからだそうだ。カタツムリのこの独自技術は、人間界でも家屋の外壁タイルなどに利用されている。また、ココナッツの殻の繊維は、人工ファイバーを上回る強度を持つため、メルセデス・ベンツが車のヘッドレストの材料として利用し始めている。自然素材を使うため、その生産過程で必要なエネルギーを約8割減らすことができたというからすごい。いま関心が集まっているのが、クモの糸。鋼鉄の10倍の強度を持ち、わずか直径0.5ミリの糸で大人ひとり(体重60キロ)をぶら下げることができる。そんな優れた糸をクモは常温常圧のなかで作り上げてしまうのだ。クモの体内の構造を解明できれば、地球環境にどれだけ貢献するか分からない。また、住宅の土台を食べてしまうシロアリだって、裏を返せば、常温常圧で木材を分解できるというまれな技術の持ち主。分解の際に、メタン発酵の際と比べて30~50倍のスピードで水素を発生させるため、燃料電池に応用できないかという研究が始まっている。イタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイの次の言葉を思い出す。「自然はわれわれにとって限りなく驚嘆すべきことを、最高の容易さと単純さでつくっている」。
June 11, 2004
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論理が飛躍しているのに、それと気づかないとき、人は最も危ない。ちょっと古い話だが、90年4月、オウム真理教の麻原彰晃が「オースチンすい星の接近で、日本に天変地異が起こる」と予言し、これを信じた信徒ら約1000人が石垣島に集まったことがあった。海岸でテントを張って2日間セミナーを開いたが、当然何も起こらなかった。こんなバカげた説明を信じ、麻原の飛躍した論理を見抜けなかった人が1000人もいたということに驚いてしまう。後日分かったことだが、教団はその日、東京でボツリヌス菌をばらまいて人為的な大災害を仕掛けるつもりだった。そんな古い話を思い出したのは、きょう「人はウイルスで進化している」(鏡玄泉著)という本を読んだからだ。タイトルに騙されてこの本を手に取った人が、石垣島に駆け込まないか真剣に心配してしまった。著書の内容を私なりに解釈すると、「生物はウイルスによって突然変異的に進化してきた。いまその最終段階にあり、次のウイルスによって生き延びる人と滅びる人の選別が始まる」ということ。最近のエイズや鳥インフルエンザ、SARSなどを例示し、「地球上の天災や地殻変動が30年で4倍になった」と不安をあおっている。そして、そこから論理を飛躍させ、「2012年12月23日までに人類の歴史に一区切りつきます」とかなんとか結論づける。さらに「惑星ニビルの影響か分かりませんが、20世紀の終わり頃から地球全体のエネルギーが上がっています」???。論理的に十分説明できないとき、その間を抽象的な表現で埋める場合が多いが、この本はその悪い見本だといっていい。著者こそ石垣島に行って一晩瞑想にふけってきた方がいい。こんな非科学的な本が図書館などで「自然科学」に分類されているから困ったものだ。自然科学の本は、副詞や形容詞を使わなくても十分説明できるものだし、説明できなければならない。
June 8, 2004
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1983年、大和銀行NY支店の銀行マンが取引に失敗して5万ドルの損失を出した。そのミスを穴埋めしようと無断取引を繰り返しているうちに、損失が11億ドルまで膨れ上がり、95年ついに逮捕された。下った判決は禁固4年と罰金200万ドル。この銀行マン、井口俊英は獄中で著書「告白」を記し、最初の損失を出してからの12年間について洗いざらい語った。私も数年前これを読んだが、隠蔽がいつバレるかとこっちがハラハラドキドキしたものだ。最近話題になった株関係の本で「天才数学者 株にハマる」(ジョン・アレン・パウロス著)というのがある。この著者も株の失敗組のひとりだ。あの不正経理事件で倒産したエンロンの株に投資し、だんだん株価が下がるのに手放せず、「そうするべきではないと分かっていたのに」株を買い増ししてしまったという。彼は数学者の立場から自らの失敗談を分析し、巨額の損失に対するすさまじい恐れが、人をさらにリスクを取るように仕向けてしまう場合が多い、と結論づけている。分かりやすい例として次のような設問を設けている。あなたに1万ドルがプレゼントされたうえで、さらに次のような選択肢が示されたらどちらを選ぶだろうかと。一つ目は、5000ドルをさらにもらう。二つ目は、コインを投げて、表が出たらさらに1万ドルをもらうが、裏が出たら追加分は0ドル。著者によると、この場合ほとんどの人がリスクを避けて5000ドルを新たにもらう方を選ぶという。さて一方、この設定をちょっと変えて、最初に2万ドルがプレゼントされ、以下の二つの選択肢を示された場合はどうだろう。一つ目はそのうち5000ドルを返す。二つ目は、コインを投げて表が出たら1万ドルを返し、裏が出たら2万ドルをそのまま手にできる。この場合は、多くの人がリスクを覚悟してコインを投げる方を選ぶという。どちらのケースも1万5000ドルを手に入れるか、またはコインを投げて1万ドルまたは2万ドルをもらうかの選択であることに変わらない。それでも人は、一度手に入れたものを失うことを恐れ、リスクを背負おうとするものなのだ。そして最後は身上をつぶしてしまう。そうした深みにはまりそうになったら、ちょっと古いが、経済学者ケインズの次の言葉を思い出した方がいい。ケインズは「株式市場は美人投票と同じだ」という言葉を残している。当時、新聞紙上などで美人投票がはやっていた。ルールは簡単で、みんなが美人だと思う人に投票する。一番多くの票を集めた美人に投票した人が賞金をもらえる。つまり、その人の女性を見る目が問われているのではなく、その他大勢の評価を予想できるかどうかが勝負の分かれ目だ。自分の予想が外れたからといって女性を見る目がなかったと落ち込む必要はまったくない! 株価が決まる仕組みもこれと同じで、あなたの能力とは関係がない場合が多い。 【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 現金5万円プレゼント ◇ 出品初心者は30日間無料! 蓮4044
June 2, 2004
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茨城県大子町の「袋田の滝」は日本3大名瀑のひとつだ。滝に向かう遊歩道に長さ276メートルのトンネルがあって、ゴー・ゴーという地鳴りが響く。茨城県内に住んでいたとき、2度ほどこの滝を見に行った。この次第に大きくなるゴーゴーという音を聞きながら、名瀑への期待をどんどん膨らませたものだ。年間約150万人の観光客でにぎわうこの滝から少し離れたところに大子町小生瀬という小さな集落があるそうだ。ここで約400年前、大虐殺事件があったらしい。きょう読んだ小説「神無き月十番目の夜」(飯嶋和一)の舞台がこの村だ。時期は、関ヶ原の合戦直後くらい。前の領主である佐竹氏が関ヶ原で敗れて出羽に移封になり、代わって徳川家が新たな支配者としてやってきた。佐竹時代と比べて年貢の取り立てが厳しくなったため村人たちは怒りにまかせて蜂起したが、水戸藩家老芦沢伊賀守信重によって村まるごとつぶされてしまった。著者は末尾で「この一村皆伐の記憶は長く歴史の奥に隠蔽され、明治40年に刊行された水戸歴世譚という書物で初めて世に知られるようになった」と記している。どこまで史実か分からないが、上役の評価を得ようととにかく年貢を分捕ろうとする水戸藩家老と、一方で、成否を見定めぬまま蜂起へと突き進んでしまった村人たちのそれぞれの立場が、実に生き生きと描かれている。村のなかで一人生き残った直二郎が「戦というものは、自分たちの仲間さえ自らの手で殺してしまうような信じがたい悪夢だった」と語ったシーンが印象的だ。この事件では村人のほぼ全員、計350人以上が殺されたとされている。袋田の滝は当時、この虐殺事件をどんな思いで眺めていただろうか。いまトンネル内に響くゴーゴーという地鳴りには、成仏できなかった村人たちの怨念がまじっているかもしれない。
June 1, 2004
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