2014/11/18
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テーマ: 社交ダンス(9412)
カテゴリ: TVのはなし
まるで現代のシェークスピア劇を見ているようで目が離せませんでした。

サッチャー首相政権で首席補佐官を務めたマイケル・ドブズによるベストセラー小説『ハウス・オブ・カード』。

これをイギリスBBC制作によりテレビシリーズ化して1990年から1995年まで各4話の3部作として放映したものを一気に見ました。





主人公は保守党の院内総務長フランシス・アーカート。

いつも裏方仕事で政治の表舞台には立ったことのない誠実そうな老紳士です。

ところが実は全ての裏情報に通じ、目的のためには手段を選ばない怪物だったんですね。





知略をめぐらし人を手足のように操っては消す。

首相をその座から引き摺り下ろし自分が首相になったあとは証拠を握る手下を始末し、何食わぬ顔で長期政権を目指します。

国王とも対立するんですが、これもフランシスの作戦勝ち。







巧みな話術で相手を思うように誘導し、きっとそうに違いないと思わせたところで思わせぶりにこう言います。

"You might very well think that, I couldn't possibly comment."
そのようにお考えになるのはご自由ですが、私はあいにくコメント出来ません。

おおーーー! 黒執事 か、あんたは。

まるで『あくまで執事』風です。





作品の中でも彼のことをリチャード3世と揶揄していましたが、それに加えて奥さんがそれ以上にワルなんです。

まるでマクベス夫人のように夫に悪知恵を授け、お膳立てして夫を首相の座に導いたあと引退後のことまでしっかり根回しして、多分作品中一番のキレものですね。

フランシスは自分のして来たことに対して時折後悔の念を禁じ得なかったようですが、奥さんのエリザベスは常に平常心でした。





そしてエリザベスはワーグナーが大好き。

原作はどうなのか知りませんが、なんかワーグナーが好きという人は悪者に多いですね。





カメラワークも独特で、悪巧みや悪事執行のあとフランシスが画面に向かって話しかけるので、まるで視聴者の自分も共犯者になった気がするんです。



脚本のアンドリュー・デイヴィスも、この作品でエミー賞脚本賞を受賞しました。

オープニングのマーチ もいいですよ。





私は面白くてハマりましたが大将は『コワイ』と言って途中で見るのをやめてしまいましたね。

同じ原作に対してワシントンを舞台にしたハリウッド版もあるそうなのでこちらもいつか見てみたいです。

ケビン・スペイシー主演なら期待出来そう。







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Last updated  2014/11/18 07:22:41 PM
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