天使と住む楽園

2006/01/11
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予防接種を受ける前に 1


「クニミツの政」(講談社)23、24巻から、インフルエンザの予防接種と薬の有効性について慶応大学病院の 近藤誠医師 の話を抜粋します。
クニミツの政(23) クニミツの政(24)

インフルエンザは風邪の一種。風邪の原因の9割はウィルスによるものだが、風邪を引き起こすウィルスには200以上もの種類があり、インフルエンザを引き起こすウィルスもその中に含まれる。

風邪やインフルエンザにかかって40度の高熱がでたとしても、あわてることはない。発熱は、体を守る反応のひとつで、体内に入り込んだウィルスや細菌をやっつける為に熱が出ている。解熱剤を使って熱を下げたりすれば、体は楽になったように感じるかもしれないが、ウィルスもラクになって活動しやすくなり、回復が遅くなる。高齢者や子供が高熱によって体力が低下するが、解熱剤を飲んでしまうことのリスクの方がはるかに高い。「人は熱で死ぬことはないし、脳障害が起きることも無い」と知るべきだ。

発熱した場合は、基本的には体を冷やす。腋の下、首の後ろなどの動脈の通っている所を冷やすと効率的である。そして適度な水分補給と、子供が不快に思うようなことはしない。無理やり寝かしつけたりする必要も無く、子供のしたいようにさせておく。

子供が熱性痙攣を起こした場合、ほとんどは5分も経てば収まる。静かに見守ってあげれば止まるで心配は無い。しかし痙攣が10分以上続いたり、痙攣を繰り返して止まらなかったり、意識を失ったりして明らかに異常が見られる場合は、病院に連れて行くべきだ。また、てんかんなどの持病を持っている場合も医師に相談すべきである。その他黄色や緑の痰が出る場合は肺炎の可能性があるので、医師の診断が必要だ。

インフルエンザ脳症と呼ばれるライ症候群(発熱性感染症における薬剤性の急性脳症 )も厳密に言うと薬が原因でなくても発症する場合があるが、特に 重症化するものの大部分は薬が原因 だと考える。 薬を使う場合はそういうリスクも考えて使うべきだ 。肺炎ならともかく、 風邪のような寝ていれば治る病気に、解熱剤のような回復を遅らせる薬を飲むのは、危険の方が大きい。こんなバカなことが堂々とまかり通っている先進国は日本だけ

インフルエンザを含め、ただの風邪程度で医者に行き薬をもらうのは控えた方が良い。日本の医師は患者が来ると条件反射で薬を出してしまうことが多いからだ。オランダの医師ならば、患者が風邪と診断されたら薬は出さず、「帰って寝るように。3日経っても熱が下がらなければまた来るように」と言うのだ。要するに3日というのが目安になる。風邪で高熱が出て、それが3日以上続くことはめったに無い。3日後にも高熱が続くようなら改めて診断して処方を考える。要するに医師の役目は「診断」することだ。ところが 日本の一部の医師は診断能力が低い上に、「医師」=「薬屋」という状態になっていることが多い。解熱剤・抗生剤・咳止め・鼻水止め等、必要も無いのに薬を出し、いまだに「熱には熱さまし」と信じ込んでいる医師もたくさんいる。そうでないまともな医師を選ぶ目を持たなくてはならない

ちなみにオランダでは、「通常の風邪では薬は使わない」というガイドラインがある。一つの病気に大量の薬を処方するのは日本くらいのもの。日本の医者は医学部で風邪の治し方をきちんとは習わない。薬を出す方が、医者も製薬会社も儲かるし、患者も喜ぶ。しかし薬の量が増えると、その相乗作用で副作用の危険性も飛躍的に高まる。

’79年に前橋市の小学生が、インフルエンザの予防接種後重篤な副作用を起こし、市は独自の判断で予防接種を取りやめた。市の医師会が予防接種が行われていた時と、止めた時でインフルエンザの発症状況を調べると、その発症率は変わらなかった。そして予防接種は’94年には、義務摂取から、任意摂取に格下げになり、ワクチン接種者は減少した。

そうなると製薬会社はとうぜん大打撃を受ける。’99に厚生労働省は、鎮痛解熱剤の重大な副作用の項目に「急性脳症」を追記し、急性脳症が薬害であることに気が付いている。しかし解熱剤が原因であると思われる脳症を、インフルエンザ脳症という、あたかもインフルエンザウィルスが原因であるかのような誤解を受ける病名を放置している。そして、解熱剤を脳症の因果関係をはっきりとは認めないが、「脳症の原因とは言えないが、その重篤化にかかわっている可能性はある」という矛盾した指摘にとどめている。薬剤の危険性を知りながら使い続ける。これは、血液製剤が危険であると知りながらも使い続け、多くの薬害エイズ患者を出した、「薬害エイズ」と同じことである。

国はインフルエンザ脳症などという紛らわしい病名を野放しにすることにより、インフルエンザという流行性の風邪にすぎない病気に対する恐怖を駆り立てている

子供は風邪やインフルエンザを繰り返しながら、病気という免疫力を育てていく。なのに、やたら解熱剤や薬に頼って病気を押さえ込もうとしたりすれば、子供はどんどん弱っていく。製薬会社は薬を売りたい。厚生労働省は薬害を認めたくないし、天下りを受ける製薬会社を儲けさせたい。医者も患者に薬を出せば儲かるし、患者も医者に掛かれば薬を欲しがる。大人にとっては好都合な状態だが、薬で被害を受ける子供達は、そんな大人達の犠牲者だ

「熱で死ぬことは無い」、「薬は副作用とセット」と理解すること、安易に医師に頼るのは控えるべきだ。こういうことを言わなければならないのは、とても不幸なことだ。


私の知り合いに、「子供が熱を出して苦しそうにしていて可哀相だから、薬は良くないとは知りつつも、飲ませてしまった」という方がいらっしゃいます。そして、アトピーの子を持つ別の方で「子供が痒くて辛そうにしているのを見るのはこちらも辛いけど、決して良くはないステロイドを使うかどうかは、要は親がどれだけ(子供が辛そうにしているのを見るのを)我慢できるかどうかだ」と言っていました。

先のお母さんは、「子供が辛そうで可哀相」と言っていましたが、「辛そうにしている子供を見るのががまんできない・つらそうにしている子供が可哀相なのではなく、それを見る自分が可哀相」と、せっかく病気と闘っている子供を、「我慢して見守っていることができないだけなのでは?」と思うのは私だけでしょうか?



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Last updated  2006/07/20 02:17:04 PM
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