森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.12.10
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平成24年度で認知症の人462万人、その予備軍(MCI)約400万人といわれている。
将来1300万人に達すると言われている。
国民の10人に一人が認知症とその予備軍という時代がくる。

これは脳の廃用性萎縮が大きく関わっているように思う。
歳をとっても毎日脳細胞を活性化させていく必要がある。
でも不幸にして家族で認知症の人を抱えた場合はどうするか。
今日は認知症になった人の対応について考えてみたい。

1、 ついさっき食べたばかりなのに、「ご飯はまだ」「うちの嫁はごはんを食べさせてくれない」「自分たちだけ食べて私には食べさせてくれない」等という。
これに対して、「さっき食べたじゃないの。いい加減しなさいよ」等と言っては反発されるばかりである。これは記憶障害が起きているのである。まともに対応してはいけない。

普段からこういう言葉を用意しておくことである。
そのうち認知症の人は自分の言った言葉を忘れてしまうそうだ。
なんとなく口が淋しいとか、自分の好きなものを食べさせてもらえない不満からの場合もあるので、本人の好きな果物やちょっとしたお菓子などを用意して、「もうすぐできるから、それまでこれで我慢してね」と機嫌をよくする方法も考えておくとよい。

2、 自分が財布などをどこに置いたか忘れて、「これは怪しい。嫁が盗んだに違いない」等と言いだす。
この場合「バカなことを言うな」と言って叱りつけてはいけない。よい方法がある。
「それは困ったね。一緒に探そうね」といって探してあげる。
その際注意点がある。家族が見つけて「ここに置いてあるじゃないか」等と言ってはいけない。「やっぱりあんたが盗んだのだ」等と言われることがあるからだ。
見つかったら、「このあたりを探してみようか」と言って本人を誘導して、本人に見つけさせる。本人が見つけたら「よかったね」と一緒に喜んであげる。

3、 実の娘なのに「あなたはどちらさまでしたか」などという。
また両親や兄弟姉妹、友人等と間違えられることもある。
この場合も叱りつけてはいけない。むしろその人になりきってしまう方がまだよい。

言い争うと余計にややこしくなる。一旦退席して、しばらく経ってから「○○です。ただ今帰ってきました」と言って認識させるとよい場合がある。

4、 自分のいる所を自宅と認識できないで「家に帰る」等という。
自分がまだ現役であると錯覚して会社に行こうとする。
何か用事を思いついて出かけてしまう。
徘徊をして居所が分からなくなると困るので、できれば一緒に出かけるのがよい。

たとえば玄関に鈴をつけておく。住所、名前、電話番号の書いた名札を付けておく。
近所の人に一報してもらうように頼んでおく。
こうなると地域で支え合うことも考えていく必要がでてくる。

その他認知症の人は、幻覚、失禁、不潔行為、怒りっぽくなる、異食、性的行動、夜間せん妄などがあるようです。
とっさには適切な行動をとることは難しいです。普段から対策を考えて実行することが大切だと思います。

以上、マンション管理人の定期研修で受けた内容の説明でした。





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Last updated  2016.12.10 06:54:46
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