壮年の森 放浪日記

2006年11月24日
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カテゴリ: 随想
 只野の3人は、程なく京都駅に着くことになった。この時点での3人の共通認識は「タクシーに任せて、紅葉の名所でも3時間ぐらいお願いしよう」ということであった。

 然るに何ぞ、この景色は。バスもタクシーも、乗り場という乗り場はすべて何十メートルという列をなしている。

 その景色を見た時点で3人の意見は期せずしてまとまった。「蒸気機関車を見に行こう。」

 これは当初からの予定であった。それが京都に近づくにつれて「紅葉もいいんじゃないか。」ということになっていったのである。しかし何十メートルの列を見たときに目が覚めてしまった。

 梅ヶ丘蒸気機関車館である。イメージが湧かない人は「機関車トーマス」の機関車が話し合う半円の状況を思い出してもらいたい。その状況を見ることができる。

 蒸気機関車が走っている。北の大地を走る蒸気機関車を思わせる雄大な姿である。

 汽笛が鳴る。叫んでいるという感じである。汽笛というのはこれでないといけない。とにかく蒸気機関車というのは、何事も一生懸命な様子がいい。

 梅ヶ丘蒸気機関車館は、東海道線、山陰線の分かれ目にある。あるとき、蒸気機関車と新幹線と特急が並んで走る様が見られた。こういう景色に只野は弱い。感傷的になってしまう。

 このあと只野は、帰宅することになる。帰宅する間際に、この日はあまり飲んでいないことに気づくことになった。







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最終更新日  2006年11月24日 12時23分09秒
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