松阪市の学習塾・双葉

松阪市の学習塾・双葉

2014.12.08
XML
カテゴリ: 教育
人は言葉でものを考えている。少なくとも論理的に考えなければならないときはそうだ。ということは「語彙レベル=思考レベル」ということになる。言葉数の少ない幼児には、いかに噛み砕こうが「万有引力」や「オイラーの等式」の説明は不可能だ。

また、語彙が少なければ誰かと話をした時、文章を読んだ時、正確には相手の伝えている内容をつかめていない。逆も然りで、自分の伝えたい内容を正確には伝えられていない。
(私の伝わるか伝わらないかぎりぎりを目指した表現も悪いのだが、私の書く記事もよく誤解されて読まれていて苦笑することがある。ヒントを出しておくと、文脈と関係のなさそうなタイトル、文脈にそぐわない単語、私が普段使わない言葉にはだいたい裏がある。)

これらを踏まえると、「第二言語は母語のレベルを越えない」とされている以上、第ニ言語のレベルをあげるには母語のレベルを上げる必要がある。つまり、いつも言っている「高校生になると英語の勉強中に、日本語で詰まるから国語力上げとけよ。」である。

塾関係者に国連英検のAだったか特Aだったかを持ち、通訳として活躍している人がいる。「ある時、本を買ってきて珍しく勉強していたので、理由を聞くと「今度中部電力の仕事するんだけど、電力関係の英語全然わからないから専門の辞書と、発電の仕組みを簡単に説明してある本を買ってきた」ということだった。日本語で理解していないものは英語で説明できないということだ。ついでに、英語の力が認められれば認められるほど、より高度な知識と力を必要とされるということも言える。


さて、留学である。
留学すると、誰でも日常会話が困らない程度には第二言語がしゃべれるようになる。では、日常会話で使う語彙数はどの程度だろうか。アメリカだったかの研究では、大人でも5000語程度なのだそうだ。5000語というと、京都大学受験に必要だと一般的に言われている単語数に少し足りないくらいだ。なかなかのものだと思った人は不正解。5000語というのは このサイト によると8歳児のレベルも満たさない。付け加えると文科省のデータでは12年間の公教育で1500語の英単語を学ぶ。これはネイティブスピーカーでいうと、小学生に入る前の語彙数と同等である。では、仕事で英語を使うにはどれくらいの語彙数がいるだろうか。TOEICで860点以上というのが目安のようだ。このレベルでだいたい10000語である。実際には自分の仕事分野の専門語を「覚えざるを得ない」ので、20000語くらいだろうか。アメリカの成人の語彙数の最低ラインもこのあたりなので、妥当な数字だと思われる。つまりは留学しても、日本人同士つるんでいるのは言うまでもないが、会話だけしていてもだめだということだ。第二言語で書籍を読みレポートなどで実際に使う。留学先での語学以外の授業をきちんとやらないことには、語彙数は増えない。inputした言葉、知識を、作文などの形でoutputするという過程が必要になる。

さらに言語に関する中枢が完成すると言われる8歳から10歳あたりで留学する場合には「ダブルリミテッド」という問題もある。「ダブルリミテッド」とは母語、第二言語の両方共に年齢相応の言語能力が備わらず、思考力、表現力ともに発達しない状態である。そのままだと成人しても複雑な内容を表現できず、仕事に支障をきたすだけでなく生活においても強いストレスがかかる。これを克服するには、第二言語環境できちんと母語の学習をすることだそうで、やはり母語を疎かにして言語レベル、思考レベルの発達はないということなのだろう。



P.S. 自分の語彙数を知りたいと思った人へ、 このサイト で測れますよ。

以前書いた記事へのリンクも貼っておく。
留学の意義1
留学の意義2





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2014.12.08 23:04:06
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: