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能「盛久」……拙著でも取り上げた作品であるが、喜多流での鑑賞は実は初めて。シテ主馬判官盛久を粟谷明夫さん。予想通りのきりっとした盛久像が浮かび上がった。海道下りもしっかりした謡で、映像がクッキリと浮かんでくる。しばし目をつぶり、謡に身を任せる心地よさ。極楽であった。
昨年から行っている非常勤先では「盛久」のホンの一場面を読んでいるのだが、昨年は観世系で夏に「盛久」があり、今年は喜多流であったので、実際の場面を鑑賞できる学生さんがいた。こういう体験もなかなか良いのではないかと思う。