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改めて、他の俳優さんのことも・・・たぶんちょこっと・・・ね(^^;)。
タイタス@吉田さん
とにかくスゴイ。圧倒的な存在感&どえりゃーセリフ量。
思ったのはね、タイタスの心の持ち方というか、武将としての在り方って、
日本の忠義忠誠を求められる武士のようだよね。
戦国時代とかなら下克上も充分ありうるけれど、
またこの場合は元老院が次期皇帝に推挙するところとか違うけれど、
そうは考えない。
何よりローマ(幕府)が大切。
前皇帝(前将軍)の後は、れっきとした世継ぎがいるのだから、
何を迷う事があるのだ?という。
ゆへに自分がその座につくなんてことはこれっぽっちも考えた事はない。
更に皇帝(お上)に逆らうなんてとんでもない。そこらへんの思考が、後になってそう考えるとストンと腑に落ちた。
最初はねー、なんでそこまであーーんな暴君に忠義立てするのかなーって。
さっさと見限って皇帝の弟を立てればいいのにって。
だって25人(!スゴイよな・・・別の意味で・爆)もいた息子が、
やっと4人だけなんとかいっしょに生還したんだよ?
なのに皇帝の意向ににさからったからって、
その息子を裏切り者としてあっさり殺すか?犠牲にできるか?
あーーりーーえーーんーー。
そんなこんなで、実はどうもうまくタイタスの心情に同化できずに物語が進んでしまって。
その後の行動も、まぁ悪循環の連鎖で、もちろんタモーラたちの策略もあるけれど、
あまりにも嘆きすぎて・・・疲れた(--;;)。
うん。
あまりにも深い嘆きは私の想像の域を超えてしまってついていけなかったんだ。
そしてあまりにも重い憎悪とその凄惨さに、ちょっと引いてしまったのもある。
残ったただひとりの息子は国外追放され、
娘は陵辱されたあげく舌と両腕を失わされた。
地位など今更なんになる。すべては失われたのだ。
そんな彼のそばにつきそい、ひたすら共に嘆き哀しんでくれる
弟マーカス@壌さんがいたからこそ、理性を残せたんではないのかな。
けれどその理性も結局は破滅に向かうためのものだった。
はぁぁぁぁ。
それをでも納得させてくれるタイタスではあったよね。
狂気と正気はまさに紙一重。
憎しみからは憎しみしか生まれない。
流した血は同じ分だけ流す事を求められる。
どこでそれを断ち切るか。
自らは、娘と共に息絶えた。
タモーラもまた、息子と共に果てた。
愚かな皇帝もしかり。
人を破滅させるためだけに生きてきたエアロンもまた逝った。
残されたのはタイタスの弟マーカスと息子ルーシアス、
そして孫の 少年ルーシアス
。
その少年が抱いていたエアロンのコドモ。
ルーシアスは新しいローマ皇帝になった。
あまりに多く流された血。
その浄化が、どんな風になされていくのか。
孫の少年ルーシアスが最後のシーン、ただ叫ぶ。
何度も何度も、ただ、叫ぶ。
あーーーー!
あの絶叫は何を意味しているのか。
血の饗宴の終わりか。
その場面を目撃したことで失った正気なのか。
それとも・・・
できれば、その華奢な、まだひ弱な腕に抱いた赤子の、
呪われた存在である赤子の、けれど何より重い命の証の赤子の叫びに代わって欲しい。
少年の腕の中にあるぬくもりに気が付いて欲しい。
エアロンもまた、
そのぬくもりに触れて初めて得た何かがあったのだから。気が付いた何かがあったのだから。
無償の愛をただ与えることを知ったのだから。
何も知らずに生まれた赤子。
どうか、人を呪わずにすむ人生を送れますように。
そう祈らずにはいられなかった。
あと、どうしても書き記しておきたい人がいる。
それは タイタスの弟マーカス@壌さん
。
壌さんを初めて観たのは去年の夏の『卒塔婆小町』。
初見がいきなり女優だったのだが(笑)、すごい存在感だったんだよね。
そして説得力。
なので今回も結構楽しみにしていたんだけれど、充分満足~!
ってか、実はお目当ての吉田さんより壌さんに
今回は惚れてしまったという(おい)。
あの時代に眼鏡があったかどうか、という時代考証はこの際おいておいて、
その眼鏡をかけたサマがすばらしく知的でねぇ。
更に私好みのよく通る豊かな低音の響き。
更に更に、ひとり狂言回し的な役割もあったせいだと思うけれど、
終始、とても落ち着きのある雰囲気なんだよねー。
どれほど感情的になっても乱れて狂う事はないのだ。
やーーーん。
だんだんかすみがかかってめちゃハンサムなおじさまに見えていったのよ。
終演後、友人に、すごくステキだったと力説したものの、
かっこいいーーというのには、残念ながら同意していただけなかった(爆)。
ラヴィニア@真中さん
。
んーーー可もなく不可もなく。
確かに美しいし、後に哀れを誘うけれど、
あんまりな仕打ちを受けているけれど・・・ん・・・
私の中では何かがちがうんだよねー。
何だろう?
いろいろ考えてみたけれど、
たぶん森の中で最愛の人といっしょにいるときの事、
タモーラとエアロンの姿を見咎めて、
ちょっと見下したような表情をするんだよね。
もちろん役柄的にあたりまえの表情なんだけれど、
それがなんかイヤだったんだ。
家族の愛情を一身に受け、
容姿も地位も恋人も何もかも持っている恵まれたお嬢様。
それを当たり前に受け取る。
だから他者を知らずして見下しているのに気が付いていない?
そこらあたりが、ものすごーーーく気の毒な境遇になっても、
いまひとつ心底から同情できていない自分がいる。
それは、私自身の傲慢さからきているのかもしれないけれど。
何もかも持っているものへの羨望と嫉妬。
そんなちょっと認めたくない自分の中の黒さに気がつかされてしまった。
普段はそこまでかんがえないんだけれどなー。
あーーーやだやだ(苦笑)。
あ、でもさすがに同性として、あのシーンは怖気を感じたよ。
だって、やっぱりいくらなんでもそこまでされるいわれはないだろうし。
たとえ私がいぢわるな気持ちがあっても、
それはせいぜいバナナの皮でも公衆の面前で踏んづけて転べーー(おい)
な程度のしろもので(爆)。
たぶん私はもっともっと壊れた姿を求めていたんだと思う。
儚く脆い、蹂躙された姿を求めていたんだと思う。
正気であって欲しくなかったんだと思う。
私だったら正気でいたくないから。そう・・・まさにこの身をさらしたくないのだ。
けれど、人は意外にしぶとく強いものでもある。
生き延びてしまったのなら、それも運命。
そして生き延びてしまったがゆへに、
強い彼女自身の真相をなんとか知らせようとする意思が
また別の復讐を生む。
ただひたすら流された哀しみの涙はようやく止まるが、
憎しみの連鎖は止まらない。
彼女が最後、父タイタスの手にかかって死んだ時、
ありえない屁理屈のタイタスの行動だけれど、でも遂げられた復讐を見届けたのだから満足だったのだろう。
そのおだやかな表情にようやく安寧できたのだなと思った。
(で。こっそり告白。真中さんが悪いわけではないけれど、
違うキャストでも観て見たいなーと。
いろいろ脳内キャスティングの結果、宮沢りえちゃんで観てみたいなぁ・・・。)
そうそう。あの バカ兄弟
にも触れておかねばね。
あまりのアホさ加減に何度もどつきたくなったのは私だけでしょうか?
特に最初の方のラヴィニアを巡るやりとり。
何度か背後からハリセンで思いっきり叩きたくなってしまってねー。
そこへエアロンガ加わってのどつき漫才は最高だったね。
え?違う?
まぁね。
確かにセリフは凶悪そのものな内容だったんだけれどね。
でも指差して「あほーー」って言いたかったんだもん。もんもん。
しかしマッチョであほで、ばかな子ほどかわいい(?)を地でいく兄弟。
タモーラがあんなにも艶然と、けれど知的で優雅だったのに
なんであんな子がうまれたんだろうね?
先に死んだ長男はどうだったのかなー?
やっぱ似たもの同士なのかな?(^^;;)
なんにしてもこの兄弟がすごくおばかでよかったっていうことで。
拍手!
兄弟といえば、 タイタスの息子ルーシアス
は対照的にかっこよかったなー。
おいしい役だよね。
ローマを追放される時は自然と応援する気持ちにさせられたし、
帰ってきたときはさすが!と思ったもの。
そして、酸いも甘いも充分すぎるほど体験した彼なら、
ローマの行く末を託せると思えたし。
風貌もワイルドかつ知的でよかった。うん。
忘れちゃいけない 皇帝サターナイナス
。
最初のハンサムっぷりはどこへやら(笑)。
いや、以外といっては失礼ながら、王冠姿もサマになっていてよいのだが、
いかんせん暴君というか、未熟なのがそこかしこから伝わるんだよね。
この未熟さ加減がウマイよなぁと。
だって、デキル皇帝であってはいけないんだから。
やーー。
私の中で鶴見さん株急上昇(笑)
さてさて。
イタミを伴う結末のあとのカーテンコール。
一転して、とってもチャーミングな笑顔が満載だった。
なんなのよみんなーーその満面の笑みは!やり遂げた充実感に溢れていてとってもステキ。
もちろんエアロンもまた極上の笑顔。
みてるこちらも極上の笑顔。
たぶん←単にヘラヘラしてるだけっていう話も(爆)
でもなんといっても特筆すべきはタモーラ@麻実さんの優雅、典雅、
としかいいようのないお辞儀。
いやぁ参ったわ。
瞬時に劇場中の視線をその身に纏い、光り輝いておられたの。
うっとり~~~
なのに出演者の列に戻るってエアロンに向けたおちゃめな笑顔は何よ~~~またまた私の視線は釘付け!!
左右に分かれて捌けるタイタスとタモーラの親密な笑みを交わす姿もまた良し!
何度も繰り返されるカーテンコールにスタオベも自然に沸き起こりいい雰囲気。
そしてお約束?のエアロン@小栗君の長い衣装の裾踏み(笑)。
わかっていても楽しいねー。
なんてったって、ようやく陽気な笑顔を振り撒くことができる喜びに
溢れているタイタス@吉田さん。
彼のいたずらっこ全開なすがたがかわいいのなんの。
しかも、これはいつもなのかどうかわかんないけれど?
裾踏み2回目はちょっと加速付けて(笑)意気揚々と
ドン!
してやったりの笑顔のご褒美はおもいっきりこけたエアロン(爆)。
想定範囲外だったのかしらん?にひひ。
なんだかお得な気分でござんした。
そんなこんなで、心底疲れたけれど、大満足。
観てるだけ~なのにものすごく大変なお芝居だったけれど、
もう一回みたかったなぁ。
で、結局ながいやん<私いつものことか。
もちっとすっきりスタイリッシュに書きたいんだけれど・・・道のりは遠し(--;)
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