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ss一覧 短編01 短編02 短編03 短編04 《D》については短編の02と03を参照。番外としてはこちらから 登場人物一覧はこちらから 10月10日――午前8時。《F》から与えられた朝食を食べ終えるまで、給仕係であろう初老の女は一言も口をきかなかった。 きっと……何も喋るな、とでも命令されているのだろうか? 無表情で立ち尽くす給仕女の口元を見つめて岩渕誠は思った。 隣に座ったツカサも、元々は快活な性格だ。それが今は、給仕女の沈黙が感染したかのように、黙々と朝食を食べていた。 ……息が詰まりそうだ。 ダイニングの窓から流れる《F》の人々の声を聞きながら、岩渕は膝の上の両手を握り合わせた。 ……わからないことだらけだ。 この館に来てから何度も繰り返し思ったことを、また思わずにはいられない。 広大な敷地で集団生活する《F》の人々と――彼らが"聖女"と奉るヒカルという女。それがこの《F》という組織の第一印象だった。それは、情報としては少なすぎた。「……外に出られますか?」 朝食の皿を下げながら、給仕係の女が口を開く。優しげな声音だった。「いいのか?」 意外な提案に、岩渕も少しだけ警戒心を緩めて言った。「ずっと館に監禁されているものだと思っていたが、本当にいいのか?」「大丈夫ですよ、敷地内でしたら」 銀色の盆に食べ終えた皿を重ねながら、岩渕の顔は見ずに給仕女が言った。「もうすぐラジオ体操の時間ですし、それが終わると、次は"お祈り"の時間です。岩渕様、鮫島様、よろしければ、見学されますか? ご案内いたしますよ?」「ラジオ体操? そういえば……」 岩渕は窓の外に意識を向け、耳を澄ませた。懐かしい、あの音楽が微かに聞こえる……。 公園を思わせる芝生の上では、たくさんの人々が楽しそうにラジオ体操を行っていた。音楽とのタイミングが合わない者、うまく体を動かせない者も大勢いるために雑然とした雰囲気だったが、人々の顔には笑顔が溢れ、サボるような人間は皆無だった。芝生はよく整備され、ゴミはひとつなく清掃も完璧だ。 たぶん、楢本ヒカルは綺麗好きなのだろう。敷地の端には花壇が設けられ、白やピンクのダリア、バラ、パンジーなどの花々が乱れるように咲いていた。その周りには園芸用のレンガやブロックが整然と並び、背後には黄色い花を咲かせたキンモクセイが植えられていた。「……彼らは皆、聖女様に救われたんです」 給仕女がラジオ体操を続ける人々の群れを指さした。「聖女様との出会いがなければ、彼らの未来は絶望しか残っていなかったのだろうと思います……」「……アンタもか?」「ええ。実は私、長い間、腰に重い病気を患っておりましたが、聖女様に紹介いただいた病院で治療を受けたところ……半月で完治しました」 岩渕は息を飲んだ。「後で聞いた話なのですが、かつて私が通っていた総合病院はロクな診察や施術もせず、長期間患者を拘束するだけの悪質な経営方針だったようです」「……それは、聖女の"神託"とは関係ないんじゃないか?」「……疑惑や不信の目があることは存じています。ですが、聖女様は"見ず知らずの私を無償で、何の見返りも求めず、助けてくれた"、それだけで……私は嬉しかった」 岩渕は頷いた。そして、もしも、この給仕女の言うことがすべて真実なのだとしたら、"フィラーハの神託"と《F》は無関係なのだろうか、と思った。「……《F》の連中にとって、”神託”の真偽はどうでもいい? ……まさかな」 囁くような小声で呟く岩渕の言葉を、聞いているのかいないのかはわからないが、給仕係の初老の女は優しく微笑んだ。 案内された”礼拝堂”は敷地内にある居住区に隣接した、一般的な平屋住宅のような建物であった。屋根がなく、窓もない、遠目に見るとまるで”箱”のようなデザインをしている。 礼拝堂の外壁にはモダンな感じの白いタイルが張り巡らされている。洒落たようにも見えるが、コンクリート製の安普請であるようにも見える。 扉の脇には金属製のプレートが掲げてあり『礼拝堂』とだけ書かれている。 ……ここで、ヒカルは何をしているのだろうか? 何げなさを装いながら、礼拝堂の扉の前に立つ。給仕女に「中に入っても?」と問うと、女は静かに目礼した。女が言う。「正面奥にフィラーハ様の肖像がございます……現在は”お祈り”の最中ですので、岩渕様もお静かに……」 あっ。 瞬間、心臓が飛び上がった。 両手を固く握る人々の座るベンチの向こうに――天窓から陽光の射す祭壇の中央に鎮座する楢本ヒカル。そして――彼女の頭上に掲げられているモノ――それは……。 ……本人の肖像画? それにしては鮮明すぎる……写真か? ……似ているが、本人の写真ではない……ようにも思える。 まさか――母親、か? 心臓を激しく高鳴らせながら、祭壇上の写真に目を奪われ続ける。思考がうまくまとまらず、原因不明の汗が流れ落ちる。背後にいた給仕女が再び口をひらく。「ヒカル様は先祖代々続く祖先崇拝の一族の末裔です。……処女受胎によって後継の”聖女”を出産した後、絶対神フィラーハ様へと転生され、我ら《F》を導く、とされています」「……」 岩渕は無言のまま扉を締め、礼拝堂の外へ出た。 わかったことはいくつか、ある。けれど、岩渕にとって重要な懸念はひとつだけだった。 ……似ている。 天照大御神を祖先とする伏見宮家。皇族における神道と――代々を祖霊、神として崇める絶対神フィラーハの教え――……。 いや……違う。やはり……違う。なぜなら……。「”フィラーハ”は神様じゃあない。ただの人間で、ただの母親だ……そのはずだ」 そう。”聖女”の予知、未来を変える力にも、何らかのカラクリがあるはずだった。 給仕女が岩渕の横に立ち、ひとりごとのように、「……そんなことは、別にどうでもいいことです。ヒカル様がフィラーハ様の”聖女”であろうとなかろうと……《F》の”聖女”であればいいんです……大切なのは、それだけです」と言う。「……?」 何と言っていいのかわからず逡巡する岩渕の顔を見つめ、女が続けた。「もし、あなた方《D》が大挙して《F》に乗り込んで来たとしても……我々は、ヒカル様を全身全霊を賭けてお守りするだけです……」 ありえない……ありえないのだ。そんな結論に至る者の思考そのものが、ありえない。 だけど、だけど……ありえるのだっ! 瞬間、岩渕は女の思いを痛切に感じた。 そう。自分がこの女で、ヒカルがもし、もしも……京子であったのならば……。 無意識のうちに拳を握り締めた。 その時、中年の男の声が岩渕に声をかけた。「……岩渕様、少し、よろしいですか?」 岩渕は振り向いた。そして、”すべて”を教えてくれるだろう、男の顔を凝視した。――――― 午前9時――。「失礼します」 宇津木聖一が館の執務室に戻るとすぐに、部屋をノックする音と共に声をかけられた。相手が誰かはわかっているので、「どうぞ」とだけ声をかける。 入ってきたのはグレーのスーツを着た男がひとりだけだ。腕には書類らしき冊子が数冊抱えられている。彼は私が個人的に運営する企業の社員で、名前は……忘れてしまった。 緊張しているのか、それとも室内の”違和感”が気になるのか、若い男は困惑げに表情を歪めながら「……宇津木様……これは?」とだけ言葉を発した。「気にしなくていいい」 掌をパーにして男の動向を制止し、穏やかな口調で宇津木はきいた。「……ところで、例のモノは?」「……はい。無事、完成いたしました。これが……新しい、”神託”です」 しっかりとした口調で男が答えた。おそらくは、何も問題がないのだろう。”不可能な事象”や”天変地異”、”過度な願望”を極限にまで削った――人間の限界を示す書、が。「デバック作業や、必要経費の計算は?」 宇津木は男に確認しつつ、それとなく”違和感”のほうにも目を向ける。「……問題はありません。どれも予算値内です。イレギュラーについては段階的に予算値を再計算してあります……ご安心を」「《D》に関しての慰謝料は?」 私の言葉に”違和感”が目を丸くする。男のほうは身じろぎもしない。報告を続けるうちに緊張も解けたようだ。「なるべくなら示談の成立が最良ですが……そうもいかないのでしょうね」「……すみません。そちらの計算はまだ……あの……自分ごときが口を出すことではないのですが……」 男が心配そうな……いや、理解できないというような顔をして言う。当然だ。それが当然の反応だ。「……何です?」 当然、”違和感”は何も言わない。当然、男が話を続ける。「……あんな、あんな《D》のような企業に億単位の慰謝料が必要ですか? 条件次第では、せいぜい1千万程度の賠償と謝罪で済む話だと思いますが……」「そうですか? 詳しいことは精査してみますけれど……彼ら《D》を甘く見てはいけませんよ? その気があれば、彼らはこの地を焼き滅ぼすこともするでしょう……」 宇津木はもう一度、”違和感”に向けて視線を向ける。だがもちろん、”違和感”は何も答えない。今度は男も答えない。ただ、困ったように私と”違和感”を交互に見つめるだけだ。 宇津木も困った顔をして、少しだけ微笑んでみせる。「それでは”神託”は預かります。ご苦労様、社に帰ってゆっくり休むといい……」 社員の男が執務室から出て行くと、それまで沈黙を守っていた”違和感”の顔に表情が宿った。それは強い驚きと疑念、そして深い憐憫――哀れみの顔だった。「……宇津木。ヒカル、さんのことだが……」「岩渕様。……本当に、本当に申し訳ありませんでした」 私が腰を曲げて謝罪すると、岩渕はまた驚いた顔をした。本当に、彼ら《D》には申し訳ないことばかりした。しかし、しかたがないのだ……それもこれもすべて――”聖女”を現実に連れ戻すためなのだから。「すべては、アンタの持つカネの力で成し得た事象だった、てところか?」「……はい。楢本ヒカル――彼女の不遇や貧困を、私は……黙って見過ごすことができなかった……」「なぜ、”聖女”に奉る必要が?」「”フィラーハ”は彼女の一族の……”呪い”だからです」「……呪い、だと?」「非科学的だと否定されるでしょうが……彼女の血筋が女系一族であることは事実です。彼女の祖先が何を企てていたのかまでは不明でしたが、先祖崇拝によって”予知”のような能力を行使していたのも判明しています……」「”神託”はアンタお手製の”企画書”だった……なら、ヒカルは何を見ているんだ?」「……彼女は夢を見ているだけなのです」「夢?」「はい……彼女は自分が理想とする世界に浸り、私が与えた”神託”を自分が受けた啓示と思い込み、自分が”聖女”であると誤認しているだけに過ぎません……」「……ヒカルは、そのことを知っているのか?」「いいえ……”神託”は毎日私が更新し、すべて完璧に実行してまいりました……。彼女はただ、”自分がフィラーハに神託を与えられ、それをノートに書き写すという夢”を見ているだけに過ぎません……精神に何らかの異常――疾患があるのでしょう……」 岩渕はフーッと長い息を吐き、目を伏せた。「なぜ、《D》を巻き込んだ?」「……彼女の、数少ない願望のひとつだったからです……」「……?」「伏見宮京子様――経緯は知りませんが、ヒカルは彼女に対して、何か強い対抗心、強い嫉妬心のようなものを口にしたからです……」「……その関係で、俺とツカサを? 京子を困らせるのが目的で? いったい、ヒカルは《D》に対して何を求めてやがる?」「……わかりません。最初は身代金か、《F》への勧誘・改宗かとも思いましたが……」 32歳の男の顔に、道に迷った子供のような表情が浮かんだ。「……これからのことですが」 私が言い、窓の外を見つめる岩渕が小さな声で「……ああ」と答える。 偽造の”神託”をパラパラとめくり、最終的な状況を探し、ゆっくりと口を開いて読む。「……《D》に《F》を潰してもらい、私は個人的に澤社長へ示談として数億のカネを譲渡し……その後、私はヒカルと共に消えます……手荒なショック療法にはなりますが、《F》が消えれば、彼女の精神にも何らかの改善があるでしょう……それが、医師からの診断結果です」 言い終えた直後――窓の外を見つめる岩渕の目が険しくなる。「……《F》の人々は、どうなる?」「どうでもいいことです。彼らは元々――社会不適合者の集まり。雲散霧消するだけの存在です……」「どうでもいい?」 岩渕は挑むような視線で宇津木を見つめ返した。「アンタ……やっぱり洞察力はゼロだな。澤社長のこともそうだが……”人間”をナメすぎだ」 私は岩渕の顔を見つめ、落ち着いて言った。「……準備は整いつつあります。あなたの同僚――川澄様にも、既に連絡と報告は済んでおりますので、まもなくここに到着することでしょう――計画に変更はありません」 一瞬、岩渕はまた驚いたように目を見開いた。それから――岩渕の顔に、さっきまでとは別の困ったような苦笑いが広がった。「……悪いが、俺の携帯電話、一瞬だけ、返してもらっても……いいか?」 目の前の男は苦笑いを続けている……。――――― 午前9時30分――。 楢本ヒカルは礼拝堂にて祈りを捧げ続けていた。 フィラーハ様、どうか……どうか……私に”神託”を……。 祈り続けた。困っている人を助けたい。病で苦しむ人を助けたい。私のような境遇の者をひとりでも多く助けてあげたい……偽善かもしれない……打算もあるかもしれない……でも、助けてあげたいという気持ちに嘘はない。嘘はないと信じたい……。「……ねえ……お母さん……いつか、私を……」 祈り続けた。神である母に、私は祈り続けた。「……お願いだ……私を……」 その日、ヒカルはついに、心の中で言ってしまった。 決して口にしてはならない、心からの願いを、言ってしまった……。――――― 午前9時30分――。 フィアットの車内にて――川澄と《F》が共謀した計画とやらを聞いた後、ヤツの携帯電話が鳴る。どうやら岩渕クンからのメッセージらしい。内容は『無事だ。早く会いたい』という旨らしいが、嘘だろう。何せ誰もその文面を見せてもらえないのだから。 川澄奈央人、本当にムカつく男だ。やはり――男という生き物は少し呆けたところがあるほうが可愛らしい……岩渕クンのように。 宮間有希は思った。 そして、スーツの胸のポケットから携帯電話を取り出し、自身もメッセージを飛ばす。相手はもちろん、澤社長だ。 脳内で素早く文面を構成し、打ち込み――送信する。 内容は《F》の情報、代表である宇津木聖一の情報、宇津木と川澄とのやりとりと計画、川澄の携帯へ岩渕クンから何かしらのメッセージが来たこと。その他、《F》や《D》に関することのすべて。 川澄、悪いわね。私は、私の意思だけでこの車に同乗しているワケじゃあないの。岩渕クンがどうしてアンタみたいな盗賊と仲良しなのかは知らないけれど……私は別にアンタの友達でもなんでもないわ……。 そう。宮間有希は守り続けていただけだった。今朝、澤社長から下された命令はたったふたつだけ。『川澄から目を離すな。ヤツの行動を逐一報告しろ』このふたつだけだ。 国道153号線――私を乗せたフィアットは走り続ける……。――――― 午前9時30分――。 鮫島恭平はフィアットの運転を続けていた。 助手席に座る川澄が何かを喋っている。おそらくは《F》と《D》のことなのだろう。 だが、そんなことはどうでもよかった。 鮫島にとって最も優先すべきは《D》の未来でも、岩渕の安否でもなかった。 ……どんな理由があるにせよ、どんな理屈を吐かれようとも、ツカサを危険に巻き込みやがった野郎だけは、許せねえ……。女だろうが、ジジィだろうが関係ねえ。半殺しにしてやらなきゃ気がすまねえ……。 そう。ただ、それだけのことだった……。――――― 午前9時30分――。『社長を煽るな』 岩渕からの短いメッセージを見つめ、川澄奈央人は慌ただしく考えを巡らせた。 心の中で岩渕の姿を想像し、彼の状況を推察する。 ……僕が最も得をする展開に持ち込むには? 心の中で僕はそっと呟く。 そう。今回の騒動による――僕の個人的勝利の条件とは? ひとつ、田中に奪われたカネの奪還。これが最低条件だ。 つまり、最低の条件さえクリアできれば、後は……好きにさせてもらうことにする。 岩渕さん、ネタばらしは済みましたか? ”聖女”のネタを聞いて、あなたはどうしますか? まぁ、あなたがどの道を選択しても、僕は別に構いませんよ? ……僕の邪魔さえしなければ、ね。 しかし……この”お願い”はどうしようかな……。 まるで他人事のように、川澄は薄く微笑んだ。 ――――― 更新を終えた”神託”のノートを手に取り、岩渕はツカサの待つ部屋へと戻った。 ”神託”は年365冊偽造され、そのどれもが同一人物の女の筆跡を再現し、古くなって変色した紙の色を再現し、パッと見ただけでは本人にも判別できない精巧な出来……らしい。岩渕が宇津木から借りたのは本日の日付けで不要になった”神託”――10月10日のものだった。 ……何か方法があるはずだ。《F》の連中も、ヒカルも……そして《D》も、どうにかして穏便に解決する手段が……。岩渕は思った。ヒントが欲しかった。 宇津木によると、ヒカルが自ら”神託”に何かを記入した痕跡は皆無であったこと、だが、365冊すべてのノートのすべてのページを確認したワケでもないということは聞いていた。ならばと、岩渕は”神託”の一冊を手に取り、拝読の許可を得た。 ……悪いな、読ませてもらう。 他人の、しかも女の、日記のようなものを読むのはためらわれた。長い間ヒカルの傍にいて、彼女の生活を支えてきた宇津木に見つけられなかったものを、他人の自分が見つけられるとも思えなかった。彼女が直接ペンを手に取り書いたわけでもないこともわかっていた。ヒカルと《F》がかつてどんな善行と悪行を繰り返してきたのか、など知りたくもなかった。けれど――やはり、読まずに済ますわけにはいかなかった。 岩渕はそっと息を吐いた。そして、ベッドで横になって眠るツカサの髪をそっと撫でた後でソファに座り、無造作に”神託”を開いた……。――――― 『聖女のFと、姫君のD!』 i に続きます。 今回オススメはもちろん? sees大好きコレサワ様……。 コレサワ……。 着ぐるみが素顔?という異色シンガー。イロモノかと思いきや、歌唱・歌詞・メロディ、どれも素晴らしい……。恋愛テーマがメインだけれども、そのポップさで重さを感じない。MVも丁寧な作りで共感大。 今後のことについてseesから言うことはひとつ……ちょっと曲調パターンを増やしてはどうでしょうか……? 例えば編曲を誰かに任せるとか……。いやね、それくらい、この方には売れてもらいたい。それぐらいの将来性と実力があるとseesは思います。 感動。 雑記 お久しぶりです。seesです。 遅ればせながら、明けましておめでとうございます。 えー今回はクライマックスに向けての助走回、ですね。フィラーハ様の正体はヒカルの母(´д`)!!エ~!! 次回は宇津木様の真の正体とは? そして田中の反逆っ……? いけるのか? 問題としては……エンドロールw後のオマケ話をどうしようかと考え中。ままま、とりあえずは整理しつつ、皆様が納得できる結末にはしたいものです( ̄∇ ̄;) てことで――残りはクライマックス&結末編として、3話ぐらいの予定。 ちなみに次作予定のDの話も既にほぼ構想済み。タイトルは決めてます。『空中庭園の聖域と、D!』 ……まぁ、仮ですがw しかし今回は長いっ!!! そして「””」多いっ!!! sees 反省……(-_-;)💦 私、seesに関しての情報はもっぱらTwitterを利用させてもらってますので、そちらでの フォローもよろしくです。リプくれると嬉しいっすね。もちろんブログ内容での誹謗中傷、 辛辣なコメントも大大大歓迎で~す。リクエスト相談、ss無償提供、小説制作の雑談、いつ でも何でも気軽に話しかけてくださいっス~。"イイネ"もよろしくぅ!! でわでわ、ご意見ご感想、コメント、待ってま~す。ブログでのコメントは必ず返信いた します。何かご質問があれば、ぜひぜひ。ご拝読、ありがとうございました。 seesより、愛を込めて💓 適当ショートショート劇場 『詐欺師』sees ……とある日、seesは三重県のコメダ珈琲店でPCの作業中でした……。女性A 「すごいですね~……さすがですね~……ご立派ですね~……」女性B 「こんなの初めてですぅ~……知らなかったですぅ~……」標的? 「いやいや~……そんなことないですよ~(*´σー`)デヘヘ」 ……詐欺師か。女性A 「あなたなら、絶対大丈夫ですよ~」女性B 「私、もう、感激ですぅ(?)~」 ……チッ、うぜえな。見たところは証券系の詐欺師か、それとも投資系? いや、シンプルに銀行かも……。女性A 「つきましては~……こちらのプランですと――」女性B 「お得で~お値打ちで~限定で~……」標的? 「え~('ω')どうしようかなぁ(*^。^*)デレデレ」 ブサイクなオタク男に、女2人がかりで……堕としにかかるとは……。 南無。 そして――……女性A 「ありがとうございます(´▽`)!」 オタク男は……ハンコを……押してしまった……。クソォ。女性B 「今後ともよろしくお願いいたしますね~~っ!!」標的? 「はははは~…こちらこそですよ~」 残念だ。 そう。 影ながら、隣の客席から、seesは密かにオタク男を応援していたのだ。 しかし、男は女2人の褒め殺し攻撃に耐えきれず、バックできるのか不明な 料金設定の儲け話にハンコを押してしまった……。 あーー気分悪い。 冬は詐欺師も多いので、seesのページの訪問者方も、気を付けて。 すみません。オチも何もない注意喚起小話です……。 了 こちらは今話がオモロければ…ぽちっと、気軽に、頼みますっ!!……できれば感想も……。人気ブログランキング
2020.01.21
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岩渕 誠(いわぶち まこと) 32歳。初登場はss 『過剰な報酬』。 当時はカネに汚い商人をイメージして作成した無名の男。 貴金属・高級ブランド品を専門に扱うリサイクルショップ《D》の名駅前支店(本店)、名古屋地区統括マネージャー。執行役員の一人ではあるが、発言権は未だ弱い。 元々の性格は狡猾で強欲。《D》のカネ・金品を横領し、売上金をピンハネすることを得意としていた。しかしその内面――深層心理には過去の体験から由来する強い劣等感、更には自殺願望までが混在しており、『欲』と『自殺願望』、相反する二律背反に精神が蝕まれて続けていた。 出身地は愛知県名古屋市だが、幼少期に両親から岡崎市の児童養護施設に預けられる。父や母のことはおぼろげに覚えているものの、名前をはじめ詳細は知らない。現在では行方知れずとなっている。 その後、伏見宮京子との出会いによって、不安定な精神に変化が起こる。 現在の性格は温厚で思慮深く、自覚はないものの他者を思いやる心を持つ(実際には、自殺願望から自己犠牲へと意識が変革した可能性もある)。ちなみに、過激的、攻撃的な思想を持つ強硬派の多い《D》において、穏健派は岩渕と総務部長の熊谷のふたりのみである。 趣味は自宅にて『ルパン3世』の漫画・アニメ鑑賞。 好物は八丁味噌を使ったもの(いわゆる《名古屋メシ》)全般。 腕時計はタグホイヤー キャリバートゥールビヨン。 所有車両はフィアット500。 ――――― 伏見宮 京子(ふしみのみや きょうこ) 21歳。初登場は短編 『姫君のD!』。 登場初期は名前を偽り、『伏見京子』と名乗っていた。当時、著者(sees)が熱中していた――とある韓国ドラマのヒロインをイメージ。ちなみに容姿はシンガーの植田真理恵をイメージ。 日本国有数の皇族、伏見宮家の第一皇女。愛知の有名大学へ通う大学生。卒業後は《D》に就職する為、勉強中。 性格は柔和で優しく、強い意思と信仰心を持つ。盗まれた酒瓶を奪還するために、単身で名古屋の繁華街に向かうなど、周囲を驚かせる行動力もある。 何不自由のない生活を送ってきたためか、彼女の倫理観には独善的な部分もあり(表面化していないだけで、その内面には強い独占欲が起因している)、時には残酷な決断を躊躇することなく下すことも。 年相応以上に感情のコントロールが甘く、涙腺が緩い。 趣味は勉強と散歩。 好物は大根。嫌いな食べ物はウニ。 ファッションにこだわりは無いが、岩渕から貰った《カーバンクルの指輪》はほぼ毎日のように指にはめている。――――― 川澄 奈央人(かわずみ なおと) 年齢不詳。初登場は短編 『姫君のD!』。 初登場時は単なる悪役のひとりとして、著者にとって都合の良いだけの"役者"であった。しかしキャラクター単体としての魅力、かつコストパフォーマンスに優れていることを発見。汎用性もあり、非常に使いやすい。seesの世界観の、時には重苦しい展開を軽減する役目も担う。《D》大須支店支店長。実際にはその職務のほとんどを妹の瑠美に放任している。かつては《D》の金品を他者に横流しし、多額の報酬を得ていた。 川澄奈央人とは偽名である。その他年齢・経歴・出身地など、自身の過去の一切を明かさない(自身でも知らなかった事柄も多数あるため)。本人曰く、「"川澄"の名前が気に入っているので、問題ない」 性格は自由奔放で気まぐれ。臨機応変な行動を是とし、物事の勝ち負けにはこだわらない。それは己の才覚と能力に絶対の自信を持つが故の信条であり、たとえ敵対する者が何者であろうと、敗北するイメージは抱かない。 他者には常に笑顔を浮かべ、余裕を持って接する。が、その理由は深い情報収集と、相対する者の油断を誘うためであり、心からの笑顔は非常に少ない。 違法・犯罪行為に対しての意識が非常に低く、窃盗・詐欺・恐喝、さらには殺人行為すら、"カネ儲け"の仕事の一端として行う。同僚の岩渕からは『悪いヤツらからしか奪わない』など、ある種の義賊的なイメージを抱かれているが、実際には『弱者には魅力を感じない』のが本音である。 趣味は駅弁。秘密だが、とある場所に駅弁の包装紙をコレクションしている。 好物は冷飯。嫌いな食べ物は炊き立ての飯。 腕時計はウブロ・ビックバン。 カーボン製のアタッシュケースを愛用。 主にポール・スミスとプラダのスーツを着用。――――― 鮫島 恭介(さめじま きょうすけ) 43歳。初登場は『転成するD!』。 元から《D》のシリーズ制作にあたり登場が既定路線であった人物。中年中間管理職的な人物の登場によってストーリーに円滑さを求めた結果、現在のイメージ像に落ち着く。《D》名駅前支店支店長。支店長の給与は支店の売上に左右されるので、事実上――同役職の社員より格は上に位置する。 "転成~"では、B型肝炎に侵された息子ツカサの治療費を稼ぐために奔走するも、《D》の仕事の不条理さに苦悩する。その後、伏見宮京子との出会いによって己の人生が変質したことに驚愕する。 責任感が強く、弱者を見捨てられない性格。ハードボイルド系の小説の主人公に憧れている一面があり、普段は無頼派を気取っている。《D》の後輩たちの面倒見も良いが、岩渕をはじめとする"自分より出世した"、あるいは宮間のような"生意気な後輩"、には強く接する。 10代後半から名古屋市の中川区・中村区で違法薬物の売人をしていた過去があり(鮫島本人に薬物の使用歴はない)、その後逮捕、実刑での服役後に社会復帰する。 見た目に反して手先が器用であり、中村区の韓国人グループと手を組み作成した偽のハイブランド品を《D》に売りつけようと画策するも、失敗する。その際、《D》の社長である澤から"手先の器用さ"と"審美眼"の才能を評価され《D》にスカウトされる。 趣味は病院の看護師との雑談。 好物は家庭料理。嫌いなものは菓子パン。 腕時計はロレックス・スカイドゥエラー。 所有車両はシーマ。 シングルファーザー。――――― 宮間 有希(みやま ゆき) 28歳。初登場は短編 『姫君のD!』。 当初は固有名詞を持たず、ただ単に仕事の"デキるOL"的な役割。 シリーズ化にあたり固有名詞を与え、性格を肉付けした純粋なテンプレ女。容姿端麗かつ聡明な女、というある種の普遍的イメージを文章化。《D》総務部課長。役職的には鮫島と同格である。 自らを"カネに従う兵士"と表現するなど、《D》と澤社長に絶対の忠誠を誓う一方で――己のプライドの堅持を最優先する頑固な面もある。 伏見宮京子との邂逅によって転成を始める《D》の変化に戸惑いを覚えつつも、それが決して邪悪なものではないと信じている。 普段は冷静、冷淡、冷酷な性格だが、感情が高まると我を忘れることもある。 一般社会において比較的給与の高い《D》であるが、彼女もまた高給を得ている。そのためなのか、彼女は他人に媚びることを極端に嫌う。当然、他人に簡単に媚びるような人間は軽蔑の対象であり、信用も絶対にしない。ちなみに――《D》総務部の社員たちはほぼ全員が(男女問わず)宮間に好意的・恋愛的感情を抱いているが、本人の自覚は皆無である。 人の欲望を見極めるのが得意であり、かつては――20代前半の頃に中高年の男女を相手に"デート商法""美人局""売春の斡旋"などの詐欺・違法行為を働いていたこともある。 名古屋市錦のクラブでキャストとして働いていた頃、澤社長と出会う。澤の語る理念、カネに関する考え方、《D》の仕事の内容に感銘を受け、後日、澤には内緒で就職試験に臨み――無事、内定する。 趣味は俳句。 好物はイタリアン。嫌いな物はカレー。 腕時計はカルティエ バロンブランドゥ。 所有車両はヴェルファイア。――――― 澤 光太郎(さわ こうたろう) 53歳。初登場はss 『過剰な報酬』。(回想シーンのみ)《D》の基本設定が名古屋の中小企業、ということもあり登場がほぼ確定していた人物。 モデルはsees本人の勤める企業の、"実在する社長"をデフォルメ。発言や会話の特徴、アクセントをオマージュ。名前の由来は割愛。《D》代表取締役社長。仕事は社長業(他企業との会食・社内会議・稟議の決定・他)。また、社外ベンチャーとして不動産業・投資事業・慈善事業の代表も兼任。 性格は豪放にして気性激しく、大胆にして繊細。警察をはじめとする公的機関への信頼が著しく低く、「自分の身とカネは自分で守る」ことを信条としている。 類まれな統率力・洞察力・決断力を持ち、血の気の多い、またはクセ者揃いの《D》の社員たちをコントロールしている。"アメと鞭"の使い方に長け、成果を出した者には惜しみなく多額の報酬を与える。 愛知県知多半島の漁師の息子として生まれ、10代前半からの肉体労働の経緯から現在でも筋骨は隆々である。かつて、とある反社会的組織の構成員であったが、組織の解体と共に一念発起し、《D》を企業する。名古屋市中枢の表と裏の世界に精通し、敵対する者には容赦なく制裁を与えてきた。 とあることがきっかけで、愛知県岡崎市の児童養護施設に毎月多額の寄付を行い、少年少女たちに独自の英才教育を施している(将来、《D》で働く選択肢を与えるため)。 実は、澤自身も幼少期は貧困であり、生活が過酷であったことが起因している。ちなみに――《D》の社内には3つの派閥が存在する。 ひとつは川澄奈央人・宮間有希が(本人たちの意思とは別に)属する中途採用派。 ひとつは鮫島恭介が属するスカウト(ヘッドハンティング)派。 ひとつは岩渕誠が属する(澤が独自の英才教育を施した後、迎える)岡崎派が存在する。 なお、基本的に《D》は新卒採用はしていない。 伏見宮京子との出会いから人脈を飛躍的に拡大。水面下では公安組織及び伏見宮家当主とも接触、伏見宮家を積極的にビジネスに利用しようと計画。 趣味はアトラス(4tトラック)によるドライブ。 好物はイカ・タコ・貝類。嫌いなものは白味噌。 腕時計はリシャールミル・アヴィエーション。 所有車両は日産アトラス、マセラティ・レヴァンテ、トヨタ・MIRAI(買い物用)。 独身。 自宅は名古屋市千種区の高級住宅街。週3日、専属の家政婦を雇っている。―――――
2020.01.13
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