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2026.06.05
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カテゴリ: 日々のこと



朝、少し早めに職場へ着くと、人の気配もまだ薄く、廊下は自動の照明が静かに点いている。その静けさの中で、裏の梅の木を見るのが日課になっている。

ドラマ『天狗の台所』の梅シロップに憧れて始めた梅の実拾いだが、これは地味で、土と風の匂いのする作業だ。

青梅を少し分けてもらうために、管理人さんからは「落ちた実ならどうぞ」「手が届くようなら、もぎ取ってもよいよ。」と許可をもらっているが微妙に背が足りず手が届かない。

鑑賞用の木だから、たわわには実らない。枝ぶりは立派なのに、実は少ない。

だから1日に2〜3個拾えればいい方で、欲張るとすぐに何もない足元を見つめることになる。

今朝は風が強い。窓を開けたときの空気が少し冷たくて、春なのか夏なのか、まだ季節が定まらない感じがした。

梅の葉が揺れる音だけがして、誰かが近くを通った気配だけが残る。

早く落ちてくれればいいのに、とも思うし、でも梅の実の方は木の上でまだ居たいのかもしれない、とも思う。そう考えると、こちらの都合で急かすのは少し気が引ける。

祖母の台所で見た、瓶の中の梅と氷砂糖の光景をふいに思い出す。朝の味噌汁の匂いと混ざって、あの家はいつも少し湿っていて、どこか人の生活が重なっていた。

ここも朝は似た匂いがする。コーヒーでもなく、完全な家庭でもなく、仕事場と生活のあいだの、少し曖昧な匂い。

帰るころには落ちた実は増えているだろうか?
いや、増えていないかもしれない。

まあ、いい…






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最終更新日  2026.06.05 13:50:07
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