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December 3, 2004
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カテゴリ: 冬ソナ
冬のソナタから考える


サブタイトルは「私たちと韓国のあいだ」。
冬ソナの特番を担当したNHKのプロデューサー山登義明さんという人と、岩波ホールの支配人である高野悦子さんの書いた本です。前半は山登さんが語る「「冬のソナタ」の特番の現場から見えたもの」というエッセイ。4月の地上波放送開始を前に放送された、あの特番の担当となって初めて冬ソナを見て、視聴者からの手紙に目を通して、特番を制作した現場の話が描かれています。

そして後半は、山登さんがインタビューする形で、高野悦子さんの冬ソナ談義となります。岩波ホールといえば、大衆路線とは一線を画して、「本当に質の高い映画」にこだわって上映する特別な映画館として有名なところ。私の知る限り、高野悦子さんはもう何年もずっとその支配人という職を続けているわけですから、いわば、岩波ホール=高野悦子さん友言えると思います。そんな、いわば「ミーハー」とは対極にあるところの人が、冬ソナにはまっていたなんて、一寸ビックリですね。

彼女は、もう70を超えた女性ですが、たまたま第一回目のBS放送の途中で観たのをきっかけにはまってしまったとか。彼女の言葉を借りると「映画だと、つい職業柄いろいろな見方をしてしまうけど、ドラマはもうできあがったごちそうのように純粋に楽しめる。そして冬のソナタというごちそうは、私の口にあったということですね」と。そして、ミニョンさんのセリフを持ち出して「好きになるのに理由なんてないですね」と言ってるぐらいだから、相当の入れ込みようです(笑)。

ここのところ、ヨン様の来日報道で、冬ソナ=過激なおばちゃんという図式がデフォルメされていたので、久々に高尚な冬ソナ分析を見た思いで、心が洗われました。たまたま、今日、録画してあった先日のNHKの「もっと知りたい冬のソナタ」という番組を観たんですが(キム次長とかジョンアさんとかチンスクが出てたやつ)、さすがにNHKだけは、いわゆる下劣なおばちゃんは一切取り上げません(笑)。冬ソナをみて、がんばって活きていく勇気をもてた、というような、いわゆる「いい話」だけを前面に出して。

つい最近、私の日記でも、追っかけおばちゃんばかりがファンじゃない!ということを書いたばかりですが、そうよね、冬ソナは、ヨン様は、大部分の人にとっては、こうやって静かに心にしみいるものだったのよね、、、と思い出すことができました。

この本、480円で、69ページと薄くてすぐ読める本ですので、ピュアな冬ソナの魅力を思い出したい方にオススメです。





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Last updated  December 3, 2004 08:47:49 PM
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