
若かりし頃、5万円持って「一年間帰らないから」と言って、突然に近い形で旅に出た時も、母親は随分驚いていた。出て行く背中に「行っちゃうの?」と言っていた声を今でも覚えている。
息子には知人から譲り受けたバイクがある。たまに休日に乗っているとのことだが、そんな事も知らないでいた。それで、片道21キロほどの会社まで自転車出勤したらしいと知ったのは、帰宅してからのこと。
私が子供の頃に乗っていた頑丈で重たい自転車とは違って、とても軽い、10段切り替えのすぐれものだ。片道1時間乗ったところでそう疲れるものでもないらしい。何か聞いても「ん、まあ。」くらいしか言わないので、詳細は想像するしかない。
一年間の旅(1970年)をしている途中、姫路のユースホステルで偶々、同宿の中に「群衆の渦」という、広島の原爆投下の日を国民の祝日にするための嘆願書を、自転車リレーしているメンバーががいた(後で知ったが、千人鶴を人々に折ってもらい、それで日の丸の額をつくり被爆者のみんさんへ送るという活動もしていたらしい)。
大阪までの行進に面子が足りないというので、私が代わりに参加することになり、大阪までの80キロほどを同行することになった。ママチャリに毛の生えたような自転車で、時速20キロほどで走り通す。
これはきつかった。普段、自転車には乗ってないので腿の筋肉が悲鳴を上げ、大阪に着いた時はもうヘロヘロ状態で、自転車ってこんなに草臥れるものかと痛く実感した覚えがある。
息子を持っているとこんな言葉が頭を過ぎる。「男子三日合わざれば括目して見よ。」、原文は「士別れて三日なれば刮目して相待すべし。」とは三国志に出てくる言葉。日々に鍛錬する者は、3日も経つと見違える程成長しているものだと言う意味だが、それは戦国時代の士の話。
今の社会でこんな事を思うのは一部のアスリートぐらいのものか。
よちよち歩きが出来るようになった。
今の生活の中でこの言葉が当てはまるのは、孫の成長だろうか。毎日一緒にいる両親でもその変化に目を丸くする一歳未満の子。その孫がたまにやってくれば、見る度に変化しているのに接し、この「男子三日合わざれば括目して見よ。」を呟いてみたりする。
◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題してスタートすることにしました。。◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)
☆ 短歌集 「ミソヒトモジ症候群」 円居短歌会第四歌集2012年12月発行
● 「手軽で簡単絞り染め」
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