hikaliの部屋

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December 28, 2007
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 デスクワークだし、パソコン仕事。
 姿勢は悪いかもだし、運動の趣味はない。
 休日は外出しようとしてはいるが、週末に二三時間歩いても、運動不足は解消しない。
 Webデザインの仕事をしていた頃、それはそれはすさまじい肩こりだった。
 ばりばりと筋肉が音を立てそうなほどの肩こり。
 全身が鉛のような肩こり。
 慢性的な頭痛。
 それもそのはずだ、当時の働きぶりは肩こり製造マシンのような状況だったからだ。


 もしくは、CADで設計図を引く設計者。
 画面は非常に激しく動き、視線や脳みそは、いかにも知的に動くのだが、よく見ると身体の動きはほとんどない。おそらく、キーボードを使ってタイピングしているほうが動いているはずである。
 マスキングをするのも、ベクターを書くのも、彩色するのも、コーディングするのも。
 ほとんどの作業をマウスの数ミリの動作で行ってしまうので、後に張り付いて、画面ではなく、わたしの動作を見ていると、わたしはなにもせず、コンピュータが自動でデザインをしているように見える。
 それを気が入った状態で、数時間ぶっ続けで行う。
 肩がこらないはずがない。
 しかし、わたしはその当時、自分が肩こりであることに気付かなかった。
 毎週土壇場のような職場であり、わたしの作業速度がサイトの更新速度を支えており、わたしは作業速度と売り上げだけに注力していればよかったことになっていたからだ。
 週に二三回は徹夜。
 それでも、わたしは黙々とやるタイプだった。
 週末の更新が終わると、土日は何もやる気が起きず、寝てすごす。

 これはなんだろう?
 わたしはしばらくそれが肩こりであることに気付かなかった。
 そうするうちにどんどんと状況は悪化し、頭痛や耳鳴り、しまいには神経までやられ始めた。
 どんなに寝てもわたしの疲れは解決しない。
 それどころか、疲れは増す一方だった。

 これは肩こりだ、と。
 即座にネットで検索し、近所の指圧師を見つけて、駆け込んだ。

 指圧師の兄ちゃんはわたしよりたぶん2歳ほど若い人で、電機店で働くストレスに耐えられなくなって、指圧師になったという。
 見てもらうと、
「これは、すごいっすね・・・」
 と苦笑する。
 どうもめちゃくちゃな状況になっていたらしい。
 わたしはしゃべる気力もなくなっていたから、ほとんど話すことができなかったが、その兄ちゃんから、あれこれと指圧の知識を教わった。
 肩こりというのは、疲労物質が筋肉の毛細血管に詰まって、そこへ血がいかなくなっている状況を言うらしい。それをその兄ちゃんは「硬くなっている」というのだが、ようは筋肉がブレーキになって、その「硬くなった」筋肉によって神経が圧迫されたり、脳に血がいかなくなったりしている状況らしい。
 そういうとたぶん多くの人は、目詰まりを起こした水道を思い浮かべるだろう。
 でも、人間の血の巡りは水道の仕組みとは違って、もうちょっと複雑だ。
 実際、人間の血流のうち、心臓が果たしている役割はあまり多くないという。
 実は全身の筋肉がポンプの役割をして、心臓に血を送り返す機能も持っているらしい。
 たとえば、人間の脚は第二の心臓と呼ばれる。
 これは脚の筋肉が重力に引かれて下に集まる血を心臓まで送り戻すからだ。
 血を下から上に持ち上げる力と、下から上に流す力を比べて見れば、なるほど脚のポンプとしての力は強いのだなと納得できるだろう。
 よく足裏マッサージというものがあるが、これを理解すれば、分かりやすいだろう。
 足の裏というのは、実は毛細血管の塊であって、そこを経由して脚へ流れてきた血は心臓に送り戻される。しかし、そこが「硬くなっていた」としたら、その血は容易に戻らなくなる。
 つまり、血が流れなくなってしまう。
 足の裏は痛がらないから分かりにくいのだが、足裏マッサージというのは足の肩こりを治しているようなものなのである。
 指圧師の兄ちゃんは時間をかけてわたしの全身を押したり、叩いたり、ひねったりしながら、筋肉を「軟らかくして」いく。がちがちに固まった筋肉をほぐすのだから大変なことだろうと思うのだが、わたしはほとんど余裕なく、ただうんうんと頷くしかなかった。
 そして、長い時間がかかって、指圧が終わる。
 終わって先生(兄ちゃん)は、にこやかにいう。
「たぶん30分ぐらいすると疲労物質が流れ始めますから、安静にしていてください。水分をたくさんとって、横になってください」
 わたしは、意味も分からずうんうん頷いて、お金を払って、帰りがけにミネラルウォーターを飲んで、帰宅しようとした。
 そのとき、めまいのような得もいえない疲れに襲われた。
 全身を疲労物質が流れ始めたのだ。
 これまで目詰まりしていたものが一斉に。
 もうこうなったら、腎臓にがんばって濾してもらう以外にない。
 コンビニで水のペットボトルを買って、帰って、寝た。
 それからというもの、週に一回は先生(兄ちゃん)に頼んで、指圧をしてもらうようになった。
 週を追うごとに回復して行くのが分かった。
 わたしは肩こりだったのだ。
 かなり深刻な。

 しかし、肩こりの怖さというのは、それに気付かないことだ。
 たぶん、深刻な肩こりであればあるほど、それが肩こりであることに気付かない。
 はじめのうちは、あれ? 肩こりかな? と思うのだが、仕事に集中して行くうちにそれが麻痺していってしまう。
 次第に体調が悪くなり始め、神経のほうがやられ始める。
 こうなってくると、本当は医者に相談して、薬を処方してもらったほうがよいのだが、いかんせん医者でも肩こりであることに気付かないケースもある。
 肩こりは、あらゆる検査で検出することができないのが怖い。
 そして、深刻に悪化すれば、かなりやばい状況まで行ってしまうのは、わたしは経験済みだ。
 なので、もっとも適切なアドバイスは、もしかしたら肩こりかも、と脳裏のどこかに入れておくことかもしれない。肩こりと分かれば、対処法は無数にある。なんたって、それは筋肉が「硬くなって」血が流れなくなってしまっているだけなのだから。

 肩こりの対処法としてよく聞くのは、ストレッチをする方法である。
 わたしの文章のひそかな師匠だった方の言葉によれば、汗がじっとりにじむぐらいまで30分ぐらい念入りにストレッチをするといいらしい。しかし、これはわたしのしょうには合わず、わたしは指圧師に頼むことにした。
 もちろん、これ以外にも、Webを探せばいくらでも肩こり解消法は見つかる。
 なので、その中から、自分が続けられそうなものをチョイスして試してみるのがいいのかもしれない。根本的には、肩こりの原因は運動不足なので、何らかの運動をすることにはなると思うのだが。
 最近、といってもここ半年ほどなのだが、わたしは自分にぴったりな肩こり解消法を見つけた。こんなシンプルなことだったのか、とびっくりしたぐらいだ。
 わたしは、ここのところ、週に一回か二回、走ることにしている。
 大体、30分ぐらい。
 それだけ? と拍子抜けされるかも知れないが、わたしの場合はこれでうまく回るようだ。わたしは昔運動部だったので、30分走るぐらいなら、そんなに苦ではない。だけど、あんまり走った経験がない人には、30分、つまり5~6キロを毎週走るというのは結構きついかもしれない。なので自分に適切な方法を選ぶといい。
 わたしが走るのもたいした理由ではない。
 健康維持とか、体力保持とかそういう格好いい動機ではない。
 筋肉質で、小食なので、ダイエットの必要はわたしにはない。
 これが一番楽だと気づいただけなのだ。
 肩こりのきつさが分かっていれば、30分走るぐらいは、たいした苦痛ではない。

 じつは最近になって、人に限らず「肩こり」に苦しんでいるように見えるものが多くなった。
 たとえば、わたしはこれまで4社ぐらいの会社を回ったが、どうもあれは「肩こり」なのではと思える状況をしばしば見た。
 わたしが一番心地よかったのは最初の会社である。
 仕事の量はとんでもない量になっていたが、それでも4年(あれ、3年か?)続いていたのは、今になってみれば不思議である。全社的に疲弊していたし、どこかやり方を間違っていて、なにか方向を見失っていたが、それでも「肩こり」はなかったように思う。
 みんなで迷っていた。
 そんな感じだった。
 そして、それは先端を切り開こうとすれば、よほど幸運でないかぎり、絶対にぶち当たる時期である。
 わたしは、どうもこれを勘違いしていたようで、最近になって悪いところの中によいところがたくさんあったと思うようになった。
 なぜ、あの会社に「肩こり」はなかったのだろうか、と。

 考えをめぐらすうちに、あの会社では、宴会が異様に多かったことを思い出す。
 たぶん、月に1回はあった。
 何かにつけ、理由をこじつけて、宴会するなり、リフレッシュするなりする。
 あれが実はよかったのではと思うのである。
 宴会といってもただ飲むだけではない。
 結構熱心に楽しくしようとしていた。
 リフレッシュしにスキーでもしにいったとき、もし、頭に仕事のことがあれば、たぶん充分なリフレッシュにはならないだろう。スキーでも、水泳でもなんでもいいのだが、やるからには本気で楽しんでやる。
 たとえば上司は、わたしに水泳勝負を挑んでくる。
 わたしはこれでもスイミングスクールに通っていた。
 勝負となれば本気で受けて立たなければならない。
 宴会もこれと同じ感覚でやっていた気がする。
 宴会を競うというわけではないが、じゃあここからは面白いこと言ったやつが勝ちな、みたいな、そういう宴会だった。数人の女の子を囲んで、けしかけて男同士で討論させたりしていた。みんな本気で宴会をやっていたのである。漫然と、仲良くするみたいな、そういう宴会ではなく。
 今になって気付くのだが、それはわたしがやっている毎週30分走る、というのと同じだったのでは? という気がする。
 あれは、実はすごく有益だったのではないか、と。
 もちろん、酔ってする議論に生産性などない(毎週30分走ることが肩こり解消以外の意味がないように)。でも、その「肩こり」を解消するにはじつに有益だったのではないかと、そう思うようになった。
 「肩こり」は自覚症状がないから怖い。
 それが致命的な状況に「人」を追いやるから、とても怖い。
 そして、気付きさえすれば、すぐに解消できるのだ。

 さて、仕事納めの本日、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
 どっしりとした疲れに身をゆだねているのではないでしょうか。
 わたしも、今年一年、そんなにたいしたことをしていたわけでもないけど、へとへとに疲れ果てました。
 もう、あちこちの身体がぱんぱんに張っており、肩も「硬くなって」来ています。

 なので、これから走りに行こうっと。
 これはこれで、わたしにとっては、神聖な戦いなのだ(笑)。
 今年一年、お疲れ様でした。





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Last updated  December 28, 2007 10:17:29 PM
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まなかなまなかな@ Re: 三井アウトレットパーク入間へ行ってきた。(01/18) 蘊蓄野郎だな!うざい。
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