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2025年01月26日
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2025年01月26日
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2025年01月26日
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平素ならば絶対に手に取らないタイプの外観。書店で平積みになっていたとしても立ち読みしたりしなかったかもしれない。偶然古い書評を眼にして俄然興味が湧いた。この8年前の刊行本。ご同輩に一読をお薦めしたい。私は「三丁目の夕日」を称揚するタイプの人間ではない。むしろあの時代が良かったなどとはまったく思っていない方だ。一読して驚いたのは、テレビ放映時にあの白黒テレビに喝采して同世代に導きだされたありうべからざる偶然に手繰り寄せられたハリマオ俳優勝木敏之という人物のとめどない不幸の連鎖をかくも詳述されえたもうひとつの偶然が滲みてくる。当時のテレビ番組に夢中になったファンの中でも特筆すべき熱愛ぶりを示した女性たちの肉声が凄い。たぶん放映当時の小学生なのだから勝木敏之という俳優の肺結核や俳優座の四分五裂以後もなお15年勝木を追い続けた執念が最晩年まで彼勝木の軌跡に詳述をゆるしている。なにせ和歌山在住の女性が、友人の女性を伴って東京の五反田の勝木の営む大衆割烹蔵なる店に十五年通い詰めたというのであるから尋常ではない。彼女らの熱意のおかげでいま、あのハリマオ俳優の最晩年に至るまでの両者とりどりに襲った不幸の重畳のような質感を感じさせてくれるわけなのだ。その勝木を縦軸に、かの不幸の大名籍三橋美智也が横軸に言及されている。不幸と不幸のおりなすテクスチャは圧巻だ。それにつけてもシリーズ「快傑ハリマオ」は凄いと改めて思った。
2025年01月12日
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