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隠居人はせじぃさんComments
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五所川原へ仕事に行き、ホテルへの帰りの道路の両サイドは見事なリンゴ畑でした。
この時期、リンゴの白い花が満開状態。

道路脇で作業をしている女性が二人いたので車を止めてもらい話しかけてみました。
摘果の作業中とのことでした。

リンゴは通常 中心果の廻りに、側果が3~4個実ります。そして、側果を摘果して
中心果だけ残すのだそうです。しかし残した中心果の形状が悪かったり、傷があったり
すると側果の中から1番大きく形の良い物を残すのだと説明していただきました。
その後も枝の実の数や大きさを見ながら何回か摘果を行わなければならないとの
ことでした。この摘果作業は人手でやるしか無く大変な重労働であると語ってくれました。
油圧式の昇降作業台の付いた車両に乗って上下と移動を繰り返して作業して
いらっしゃいました。畑の広さを考えると気が遠くなる作業量です。

畑によっては未だピンクの蕾や白い花が満開のリンゴ畑がありました。
恐らくリンゴの種類が異なるのでしょう。ハチと一緒の姿が何とか撮れました。

その畑の中心部には南向きに開放され、残りの3方向をブルーシートで囲った小屋が
畑ごとに設置されていました。もしやと思い尋ねたところ、やはり受粉用のミツバチの巣
であるとのこと。農園の方の了解を頂き巣箱を見学させていただきました。
巣箱はリンゴ箱の中に葦の茎を切断した物がギッシリと詰まっていました。
この茎の穴の中でミツバチは暮らしているとのことでした。
このハチの名前は『マメコバチ』とのことでした。

農園の方の話によるとこの『マメコバチ』はミツバチより小さいハチとのこと。
普通は内径6~8ミリほどの柱や材木の穴、枯れた草の茎、特にわら屋根のヨシなどの
小さな細長い穴に花粉を運び込んで花粉塊を作り、それに卵を産みつけると。
産卵が終わると隔壁を作り、また花粉団子を作っては卵を産みつけるということを
繰り返すのだそうです。条件がよければ、1日に3~4個の花粉団子を作ることがあり、
花粉運搬・巣作りはもっぱら雌が行うのだそうです。

葦の穴の奥の方から順に孵化し、花粉を食べて成長し、繭を作り、中で蛹になるのです。
8月末には羽化して成虫になりますが、そのまま繭の中で冬を越し、春暖かくなると穴の
前の方のハチから順に脱出し受粉作業を始めるとのことでした。
最近では、この繭を取り出し冬場は家の中で保管している農家もあるとのことでした。
ですから、マメコバチが野外で飛び回って活動するのは1年間に1回、たった1ヶ月弱で、
あとは通常穴の中だけで過ごしていることになります。
花粉を持ち運ぶ昆虫としては我がセイヨウミツバチが有名ですが、我がセイヨウミツバチ
は1年中活躍してくれるのです。真冬でも巣の中の蜜を食べながら生活しているので、
セイヨウミツバチを飼育すると授粉に関係のない季節でも世話を続けなければ
なりません。 その点、マメコバチは1年のうち、11ヶ月は穴の中で過ごし、人を刺すこと
もありませんので、ものすごく管理しやすいと笑って語ってくれました。
ホテルへの途中、大きなリンゴが橋の入り口で出迎えてくれました。

そして岩木山に沈む夕日の美しさに見とれながらの帰路だったのです。
