みんみんのざる碁日記

みんみんのざる碁日記

2011.02.16
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たぬきねいりさんから2つの質問がありました。

2)単独のコスミ

小目からのコスミについては調べた上で答えようと思い、江戸時代の棋譜を見てみました。
以下の事がわかりました。

○秀策のコスミとは秀策流という布石理論の一部である。
○小目からのコスミは江戸時代初期から多く打たれており、秀策が創始したものではない
○小目からのコスミが最も多く打たれたのは江戸時代中期である。相コスミ定石が流行し、それから派生した快禅の大塗りというハメ手が有名になった。
○本因坊道策はあまりコスミを打っていない。特に道策と彼の弟子が打った碁にはほとんどコスミはない。道策はコスミを一般的には悪い手だと教えていたのではなかろうか?



第1図 道策がコスミを打った実戦例
1682年(天和2年)11月 御城碁
 先 七段 安井算哲(2世・渋川春海)
 白 名人 本因坊道策
あの天地明察で有名になった渋川春海と道策の大一番です。この碁は歴史に残る名局です。


めったにコスミを打たない道策名人がなぜ白8と打ったのでしょうか?
力を溜めておいて2の石を動き出すぞ、という趣旨でして黒は9と受けています。
それを見て白10と空き隅に転じました。

第2図
第1図の続きです。白18~22は部分的にはヘンな手です。
ここに力を溜めておいて白24~26と技を仕掛けました。これは半ば取られている☆の一子を最大限活用しようという趣旨です。第1図のコスミと同じ趣旨の手なんですね。

現代的なスピード感があります。江戸時代とは思えません。


参考図
普通白1~3です。これで悪いとは思えませんというか私はこれしか思いつかない。
天才道策名人は「これじゃ☆の石が立ち枯れじゃ」と感じたようです。


秀策のコスミについては後で説明しますが、道策師・秀策師の布石理論や打ち方は現代でも通用する部分があります。「升田・大山以前の棋譜は調べる価値がない」(羽生善治)という将棋界とはえらい違いです。

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最終更新日  2011.02.16 15:14:03
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