hongming漫筆

hongming漫筆

PR

Comments

背番号のないエース0829 @ 松谷みよ子】(04/22) 「私のアンネ = フランク」に、上記の内…
hongming @ Re:ブルーレイが再生できない(11/30) 随分遅くなりましたが、やっと試しました…

Keyword Search

▼キーワード検索

2002.06.29
XML
カテゴリ: 欧米露の本
デーミアン(著者: ヘルマン・ヘッセ|出版社:講談社文庫)
 自己追求の青春小説。かなり観念的。
 主人公が、友人のデーミアンの導きによって自我を確立していくのだが、おそらく、デーミアンというのは現実には存在しない友人なのだろう。
 どうしてとどいたかわからない手紙や、夢の中に現れた女性が、デーミアンの母親にそっくりだったことなどから、そう考えられる。
 自我が確立されたとき、主人公の姿はデーミアンとなっている。
 自我は自分の外に求めるべき物ではなく、自分の中にあるものなのだ。
 これは誰もが経験することではない。この小説で言えば、「しるし」を持ったものでなくては経験できないことなのだ。
 したがって、周囲からは孤立することになる。
 近代的な自我に目覚めた鴎外や漱石が経験したのは、こういう苦悩だったのだろう。

岩波文庫 新潮文庫 から出ている)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005.04.01 21:35:27
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: