hongming漫筆

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2002.10.25
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カテゴリ: 欧米露の本



 子供の時にこの中の何編かは読んだことがある。
 やはり最も印象に残っているのは「コルニーユ親方の秘密」だ。
 ほかに、「老人」も話だけは覚えていたが、この「風車小屋だより」の一遍だっとは記憶してなかった。
 南仏プロバンスというと、昨今はやりの土地のようだが、これを読むとひなびた土地である。プロバンスにも都会も農村もあって、その農村の方に住んでいるからなのだろうが。
 モーパッサンなどと同時期の人なのだが、同じフランスとは思えないくらい描かれる人々の様子が違う。「女の一生」などは、爵位を持つ上流階級の話だが、こちらは、社会の底辺に生きる貧しい人々の暮らしぶりも描かれる。
 豊かな自然を求め、都会から離れて暮らし、その土地での見聞を記す。これは山本周五郎の「青べか物語」ではないか。
 古今東西、こういうことをしたがる人はいるわけだ。
 訳者あとがきによると、訳は、最初に1932年に訳され、1958年に改訳した、ということだ。P85の俗謡の訳、「いいえ、とのさま もったいない、 お律(りつ)は村ァで わび住(ず)まァい……」など、訳者の技量を感じさせる。しかし、何分古いので、所々、現在ではわかりにくい部分もある。
 たとえば、「この果物(くだもの)は、砂糖菓子や有平糖(あるへいとう)の仲間である」(p155)、「一スー」という通過についての訳注の「邦貨の五銭ぐらい」(p221)など。

「フランス語でお話ししてみようと思います」(p90)、「ミストラルはプロヴァンス語をもって筆を励ましている」(p137)という記述がある。





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Last updated  2005.04.01 21:35:03
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