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2004.07.11
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カテゴリ: 江戸時代を知る


 著者はアメリカ生まれの日本文学研究者。
 15歳の時に英訳の『源氏物語』を読んで日本文学の虜になり、日本に留学、大学院の時から泉鏡花の幻想小説を専門に研究し、今では日本の大学の教授になっている。
 江戸時代の、化け物を題材にした草双紙5種の紹介が中心。
 草子の紙面を全部載せているので、全体のイメージがよく分かる。
 取り上げられているのは、北尾政美(きたおまさよし)・画の『夭怪着到牒(ばけものちゃくとうちょう)』のほかはいずれも十返舎一九作の『妖怪一年草』(勝川春英・画)、『化物(ばけもの)の娵入(よめいり)』(勝川春英・画)、『信有奇怪会(たのみありばけもののまじわり)』(十返舎一九・画)、『化皮太鼓伝(わかのかわたいこでん)』(歌川国芳・画)。
 どれも画が凝っていて面白い。『妖怪一年草』は人間界の年中行事のパロディになっていて、花見ならぬ「穴見」、お釈迦様の誕生を祝うのに対して「お逆さま」の誕生を祝い、月見をせずに「闇見」をするといった具合。十返舎一九の絵のうまいのにも驚く。
 ほかに、山口昌男や小松和彦、京極夏彦らの考察もある。
 ただ、京極夏彦は、「江戸化物草紙の妖怪画」で、柳田国男による、妖怪は零落した神の姿である、という定義を「現在でも妖怪を定義する条件として一般にも広く用いられている」と述べているが、これは小松和彦は否定しており、民俗学研究者に聞いても、現在でもそのまま通用しているわけではない、ということだった。





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Last updated  2005.04.01 16:50:17
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