人気作家・浅倉卓弥の同名タイトルのデビュー作を映画化した作品。家族を失った女性、夢を失った男性、心を閉ざした少女3人の心が癒される4日間を描く。真理子と千織の中身が入れ替わるという奇想天外な内容で、自閉症、大人びた言動をする少女、そして真理子なき後の姿という変化をオーディションで選ばれた尾高杏奈が巧みに演じる。 但し小説からはしょった部分もあり、物語がすんなり繋がっていかない所もある。例えば銃撃犯はなぜ一般市民の千織の両親を撃ったか。敬輔が自分のけがの原因となった千織をあっさり引きとったかに見えるのに“千織を呪った”という台詞があり、本心を隠した敬輔が逆に悪人に見えてしまう。またラストで映されるステンドグラスに「To Chiori From Papa And Mama」と書かれているが、千織は真理子の招聘によってこの施設には初めて来たはずだ。それなのに両親からのメッセージが書かれているのはおかしい。また、真理子の身の上を語るばかりで、肝心の真理子と敬輔のラブストーリーが4日間のラスト近くになって盛り上がるのが唐突だ。千織が戻ってくるのと入れ替わりに真理子が逝ってしまうことに、もう少し敬輔が動揺するなどのシーンがあれば、ラブラインが盛り上がったものを。