全6件 (6件中 1-6件目)
1
●第五回 「泥はね運転の禁止!」 (名刑事・平塚八兵衛氏をリスペクトして 「べらんめえ口調」でお送りしています) ● ・・思えば、昭和とは「帰ってくる」時代だったな。 小野田さんが、横井さんが帰ってきた、「ヨッパライ」も帰ってきたし、 あのウルトラマンまで帰ってきた。・・しかしとうとう帰ってこなかった者がいた。 ・・そう、ヤツだよ・・。 実際、犯人が入り込んだのはここより 先の路地じゃないかという人もいる んだが、俺はここだと確信してるね。 人間の心理としては、一刻も早く 狭い所へ逃げ込みたかったはずだよ。 下は'75年頃の小説男氏のものだが いやあ、33年前は何にもないねえ。 今はファミレス、コンビニに車の ディーラーなんかが目立つ。 奥に見えるのは「国分寺第四中」。 電柱だけが同じように立ってるのが 何とも可笑しいねえ。 ▲さて、いよいよ路地へと入り、確か二本目の道(左写真の先)を左折して 国分寺跡へ伸びる直線の道に出ると・・。 右写真の中央辺りが子供を幼稚園へ送った帰りの主婦に犯人の車が泥水を 浴びせちまった場所なんだが、実はこの写真、昨年の正月に「大体この辺かな?」と 勘で撮ったものなんだよ。 ところが、下の写真をご覧頂きたい。 ▲小説男氏の写真を見たら、なんとドンピシャじゃねえか! (×と矢印は小説男氏の記入) いや~、オレの勘も捨てたもんじゃないねえ。・・自慢するほどの事でもねえか。 犯人は矢印の路地を右折して第二現場へは南からストレートに入った、という説もあるよ。 さて、突き当たりの「武蔵国分寺僧寺跡」 の看板を右折し、次回はいよいよ現金を 輸送車から「多摩五郎カローラ」に積み 替えた「第二現場」へと御案内するよ。 ★オマケ 第二 現場で 我々に ガンを 飛ばし てたネコ。 単発&不発企画! 元・女刑事が歩いた 「わが青春の調布基地」 ●コメント欄ですっかりおなじみ、私がよく行くおそば屋さんのパートの 奥さんがなんと元・女性刑事であり、三億円事件の時効前の'74~75年に 捜査に加わっていたという衝撃の事実は各界で反響を呼びました(?) そこで今回は、おば、いや、おねえさん刑事が靴をすり減らして捜査に 歩き回ったという「調布飛行場」と「関東村」を空からご紹介します。 所在地は人見街道と甲州街道に挟まれた調布市西町から府中市朝日町に かけてであり、三億円の事件現場からは南東約5キロと意外に近い。 なぜか三億円事件と特撮 とはここでも縁があり(?)・・ 調布飛行場の一角にはあの 円谷プロ製作の「ウルトラQ」 (1965)の万条目淳と戸川一 平が勤務する「星川航空」と して使用されたロケ現場が あった。 (セスナ機が登場しましたね) 関東村は思ったよりも広大で、 現在は北に東京外語大、その 南には警察大学校がある。 左写真、「関東村」の文字の 上から左にかけて見えるのが 米軍の住宅などであると思う が、敷地はさらに縦に伸びる 道路の西側まであったそうだ。 おねえさん刑事、改めて ご苦労様でした!!次回は 必ず口を割ってもらいます(笑) (▼ 現在) ★参考・「追憶の調布関東村(1)調布関東村最後の日々」 「「光跡・調布飛行場」
2008年01月28日
コメント(142)
●第四回 「府中街道 北上!!」 (名刑事・平塚八兵衛氏をリスペクトして 「べらんめえ口調」でお送りしています) ●さて、府中刑務所前は「第一現場」だけ あって何かと名残惜しいんだが、そろそろ 先へ進まないとな。ま、その前にもう少し。 写真は現金輸送車を強奪した犯人が 猛スピードで赤信号を無視して右折した 「刑務所前」の交差点だ。 左が現在、下は小説男氏提供の'75年頃 だが下の写真で何か気付かねえかな?・・ そう、車が三台、信号待ちしてるだろ? もしもだよ、事件のときにこの状態だったら犯人はどうしたと思う? 当然、対向車線をブッチギろうとするわな。しかしだよ、こちらへ車が曲がって来たらどうすんだ? この道幅でよ。ま、当日はひどい雨だったし、車の通行量は弱冠少なかっただろう。 でもよ、平日の朝九時半前だぜ。当然、信号前に溜まってる車の数ももっと多かった 可能性もあるわけだ。 ・・ホントに、まったくもって運のいいヤローだよ。 ▲東映映画 「実録 三億円事件 時効成立」('75)より 同じ場所を反対側から。 ここはここで危くダンプと衝突しそうになってんだな。 ▲こちらは東芝府中工場内にそびえ立つタワーだ。 ▲さて、我々は府中刑務所に別れを告げ、 ここから府中の街が一望できるそうだよ。 府中街道を北上。ここから次の捜査場所、 うう・・昇ってみてえ・・。 国分寺史跡への入口となる路地を目指した。 ここが現金輸送車の犯人が入り込んだと される現・「デニーズ 西国分寺店」の角だ。 ご丁寧にちゃんと看板にも書いてあるだろ。 おっと、着てるのがトレンチ・コートじゃ ねえのがバレちまったな。 それにしてもここまではあっという間だよ。 この点についてはまた「第二現場」のときに 書くが、みんなが想像してるよりは、犯人の 逃げ足は速かったハズ、とだけ言っとこう。 あ、この場所も小説男氏のヨダレモノの写真が あるんだが、スペースの都合でまた次回だよ。 KE10氏の投稿写真をご紹介! ●草色と白のカローラ二台! これまたスペースの都合で写真が小さくてすみません。 私は車にウトいので、内容についてはご本人と皆さまのコメント欄での解説にお任せします! KE10さん、これに懲りずにまた送ってください!!他のみなさんもヨロシク!! ※画像・その他の投稿についてはページ左のメールボックス内、 「メッセージを送る」にてお問い合わせください。(ヒラ塚特兵衛・直通)
2008年01月23日
コメント(133)
●第三回 「府中刑務所 周辺」 (名刑事・平塚八兵衛氏をリスペクトして 「べらんめえ口調」でお送りしています) ●今回はちとマニアックな話題なんで、興味のない方は遠慮なくとばしてくんなよ。 さて、府中刑務所裏の学園通り、犯行現場の先には昔から同じ姿の 歩道橋が架かってんだが・・ この歩道橋、 小学校と刑務 所の間、という 場所がらなのか、 パネルでおおわ れて外が見えな いタイプだ。 だが今回の我々 の捜査(笑)に より、所々に3 センチ四方ほど の隙間があるの が判明したんだ な。 前回のツッチー 刑事の写真は ここから撮影 したわけだ。 刑務所内も 激写したりした が、よひこの みんなは真似 しないでね。 (1975年頃・小説男氏撮影) ●で、次に我々が着目したのが刑務所の塀だ。現在は明るい色の塀に 全て「交換されてる」と思ってたんだが・・ (※注・08年1月現在) ▲実際には左写真の監視塔の部分でバッサリ切断されてんだ。 (発見者・ツッチ-刑事) 右写真にその断面が見えるよな。周囲の塀を全て見たわけじゃないが、ここから 歩道橋を通り過ぎ、府中街道を左に折れた辺りまで昔の塀を塗り替えて使ってる のが確認できた。 あちこちヒビ割れだらけだよ。交換された部分はパネル式だな。 昔はこの塀の角から、いきなり歩道が 狭かった。しかし、それじゃあ暗い 色の塀と相まって威圧感丸出しだ。 そこでどうしたかっつうと ここから塀を2mほど刑務所の敷地内に 移動して歩道を広く取り、緑を増やし、 歩道中央にはベンチなんざ置いて市民の いこいの場にしちまおうってえんだから 府中市もこんち憎いじゃネエか、ええ? まったく。 おっと、べらんめえ口調を通り越して 落語家みてえになっちまったな。 ●ところで、この第一現場で事件の際、現金輸送車の後ろを「ミツウロコ・プロパン」 というガス会社のトラックが走っていたのを御存知だと思うが、恥ずかしながら 俺はそれがどこにあるのか知らなかった。 それがまさか、刑務所から目と鼻の先にあったとはたまげたねえ。 府中街道をはさんだ、東芝府中工場側の角だよ。 現在の正式名称は「西東京ミツウロコ(株)府中事業所」だそうだ。 これまたツッチー刑事がインターネットとかいう文明の利器で事前に調べをつけてたよ。 おまけにだ、犯人が偽白バイに使った「トランジスタ・メガホン」の捜査で、容疑のかかった 1台を質屋に入れていた男がこの「ミツウロコ」の元社員だったことが判明してる。 三億円事件にはこうした不思議な偶然が数多いんだよなあ。 ●次回は府中街道を北上、逃走犯人が入り込んだ現・デニーズの路地まで行くよ。 (「デズニー」じゃないよ)
2008年01月17日
コメント(71)
●第二回 「第三現場」から犯行現場 「府中刑務所裏」へ (名刑事・平塚八兵衛氏をリスペクトして 「べらんめえ口調」でお送りしています) ●そんなわけで、信託銀行国分寺支店を跡にした三人は一路、 国分寺街道目指して進んだ。中央線のガード下まではあっという間だね。 信号に引っ掛からなきゃ、ほんとにすぐだよ。 で、東元町の交差点、ここは後でまた通るから 一旦、素通りして、左写真の東八道路を横切り、 明星学苑の角を右折すれば、学苑通りから いよいよ府中刑務所の前へと出るわけだが、 やっぱりその前に犯人が輸送車を待ち伏せた 路地を入り、第三現場を押さえておきたい。 俺もここへ入るのは初めてなんだが、いやあ、 その道の狭いこと! 道は細かくジグザグに曲がりくねっていて、大型の乗用車じゃチト、キビシイだろうな。 ここではメロウ刑事ことツッチーの「ミニ」が大活躍してくれたよ。 ▼(第三現場・'75年頃 右・現在) ●第三現場はご覧のように真新しい家がビッシリ建ち並んでた。 ただ、裏の方がまだだいぶ空いてるみたいだけどな。 ←('75年頃、小説男氏撮影) もと来た道を戻り、いよいよ 学園通りを刑務所へと向かう。 この写真は刑務所の東端の 塀が始まるとこだ。やっぱり、 昔は寂しい雰囲気だよなあ。 ここを偽白バイの警官が、シートを 引きずりながら、輸送車を必死に 追いかけてったわけだ。 その距離は長いような短いような、 微妙な距離、って感じがしたなあ。 ●道路右側にある運送会社に車を停め、俺はツッチー刑事に指令を出した。 「おい、どこか、高い所から現場写真を撮ってこい!」 「高い所って・・あの歩道橋くらいしかありませんよ。 それにあの歩道橋、目隠しのパネルが貼ってあって無理ですよ」 ▲・・といいながらもツッチー刑事が撮ってきたのがこの写真だ。 やりゃあ出来るじゃねえか。どうやって撮ったかは次回のお楽しみだよ。 しかし、刑務所の敷地内まで写っちまったな。ヤシの木なぞ植えてあって なかなか洒落てるじゃねえか。ちょうど写真の中央部辺りが強奪現場になるかな。 次回は、ちと事件とは関係ないが、この「歩道橋」と府中刑務所の「塀」について 新発見があったので、それについて検証するよ。
2008年01月12日
コメント(54)
●第一回 「日本信託銀行 国分寺支店跡」 ●好評連載中の「現場百回!!」は一旦中断させていただき、今回より1月2日に 敢行した二度目の現場取材の模様をご紹介します。 細かい部分は「捜査報告」として前回記事のコメント欄から続けて載せていきますので 合わせてご覧下さい。 ▲府中刑務所前の歩道橋に上がってみるとみごとな富士山が! こいつぁ、春から縁起がいいねえ、今年こそ事件解決かい!? (新・ハンドルネームのせいで、「べらんめえ口調」になっています。御了承下さい。) 手前が刑務所の塀、白い屋根が東芝府中工場、標識は犯人が逃走時に右折した 「刑務所角」の交差点だ。 ← 彼が捜査に協力してくれた 新人の「メロウ刑事」ことツッチーだ。 ところがこの野郎、いや彼ときたら 集合時間に一時間半も遅刻しやがった あげく、なんと女連れで来やがった。 鬼のケンカ特兵衛もナメられたもんだぜ。 いや、ちょっと失礼な事を言い過ぎたが 口が悪いのは勘弁してくれよ。 ところで今回の捜査だが、彼が車を出し てくれたもんで本当に助かったよ。 この車ってのがタダもんじゃないよ。 ミニ・クーパーの「カントリーボーイ」、 それもなんと'66年型だってえんだからシビれるじゃねえか。 '66年といやあ、三億円事件の二年前だぜ。始動する度、何だか前の方をいじくってると 思ったら、これが「チョーク」を引っぱってんだよ。チョークを引く車ってのを久々に見たね。 おまけに2ドアだもんで、後部座席の乗り降りには助手席を丸ごと前にひっくり返すわ、 ドアのゴム・パッキンは外れてるわでこりゃサスガに年代物だよ。 大切にして欲しいね。 ●今回の捜査経路は、現金輸送コースと 犯人の逃走ルートが主だから、出発は むろん、この信託銀行国分寺支店跡だ。 御存知のとおり、信託は今はもうないよ。 左のように、立派な十階建てのマンション に変わっちまった。一階はローソンだ。 いやあ、歳月の重み、ってのを感じるねえ。 ←ここが信託の筋向いにある三菱銀行、 現・三菱東京UFJ銀行だ。UFOじゃないよ、 UFJ。左上の写真はここの駐車場からだ。 信託は'68年9月の給与まではここで 「一晩預金」をし、ここから信託の輸送車 が出発してた。 ライバル同士のはずの銀行にも、色々 あるもんだな。 ←信託から50mほど国分寺駅寄りにあった 米屋の前で「雨にずぶ濡れで信託方向を 見つめるレインコートの男」ってのが いたのを御存知かな? そう、TVドラマでビートたけしが 演じてたよな。 ちょっとその辺りの距離で写真を撮って みたのがこれだ。 なに?全然雰囲気もヘッタクレもないって? そう言うなよ。何たって40年前だからな。 この信号を(反対からみて)左折して、次回 はいよいよ、国分寺街道へと向かうわけだ。 (つづく)
2008年01月06日
コメント(64)
ホ シ 犯人は必ず現場へ戻ってくる・・? クロベエ&小説男の 現場百回!! 第14回 「盗難エリアを往く ・ 4」 今年最初は・・車両関係 盗難 総まとめ 「三億円強奪事件 ホシを追いつづけた七年間の捜査メモ」 平塚八兵衛 ケイブンシャ より ●この他にも、直接犯行には使用されなかった車両として68年9月10日~11日に 調布の多摩川住宅で盗まれ、翌年4月22日に立川の富士見町団地で発見された 「日産サニー」があり、ひばりヶ丘やBSアパートの車両同様、盗難の手口、 遺留場所などから同一犯の犯行と推測されている。 ●異色の例として特筆すべきは、やはり事件ひと月前に八王子で盗まれたオートバイ、 「ホンダ ドリーム スーパースポーツ300」だろう。 当時の白バイにはホンダが使用されており、偽白バイへの改造目的と見られた。 犯人は運転して逃げる際、持ち主に気付かれ、後ろ姿を目撃された。 ・・・・「茶色ジャンパー姿の痩せ型・若い男」。 ところがこのバイク、 減速時にノッキング を起こす欠陥があり、 「使えない」と判断した 犯人は小金井本町住 宅隣りの公務員住宅・ 子供用自転車置場に 白昼堂々、放置した。 その際、ナンバーが 見えぬよう前向きに 放置している姿を 主婦に目撃された。 盗難時、放置時とも 姿を目撃されるという ドジを踏んだ、犯人の 稀有な例である。 それにしても、なぜ犯人は真昼間にわざわざこんな場所に放置しにきたのか? そして、もしも無理にこのホンダを偽白バイに使っていたらどうなっていたか? 強奪現場の刑務所前で、エンストして輸送車に追いつけず、諦めてバイクを手押し、 もしくは放置して徒歩でトボトボと引き返す偽警官の姿を想像すると可笑しい。 ●初春・お年玉画像? ▲これは東宝映画「クレイジーの大爆発」(69)のOP部分で、元は「反転映像」なのを 友人が通常の画像に加工してくれたもの。実際に府中刑務所前で撮影されている。 犯人はサングラスをしてるゾ!(笑) (バイクはスタントだが主人公演じる犯人は植木等)
2008年01月01日
コメント(34)
全6件 (6件中 1-6件目)
1