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·サリヴァン様、可愛い!·セバスチャン、はやわざでドレスを!·美味しそうな朝食。·セバスチャンによるスパルタテーブルマナー、私も受けたい!·ヴォルフラム、少し悔しそう…·田中さん、いいこと言う。·女衆とヴォルフラム、地元DQNとその下っ端ヤンキーみたい。·フィニ、GJ!·弱っているシエルが可愛い!←オイw·シエルが言っているのは双子の兄?·フィニの過去…人造人間。スキンヘッドのフィニ、可愛い。·フィニとシエルの出会い、いい。·シエル、トラウマ発動。·サリヴァン様、鋭い。·悪魔相手に悪魔崇拝の恐ろしさを語るサリヴァン様w·緑の館の地下の隠し場所には何が…
2025年04月27日
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「相棒」二次小説です。出演者様・放送局様・制作会社様とは一切関係ありません。男性妊娠設定・オメガバース設定が苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが苦手な方はご注意ください。「尊、どうした?」『あぁぁ、もう嫌だ、痛い~!』携帯電話の向こうから、尊の苦痛に満ちた悲鳴が聞こえて来た。「尊、今何処にいる?」『わかんな、あぁ~!』「尊、尊!?」『もしもし、神戸尊さんの番の方ですか?こちらは―』春樹と梓は、車で尊が保護された助産院へと向かった。「尊!」「尊ちゃん!」二人が部屋に入ると、尊は助産師達に励まされながら出産している真っ最中だった。「痛い~!」「子宮口全開したから、後少しで赤ちゃんに会えるよ~!」「う~!」手負いの獣のように呻き、必死に尊が息んでいると、春樹のスラックスが不自然に盛り上がっている事に気づき、尊は怒りを爆発させた。「ちょっとぉ~、こっちが死にかけているのに、何でおっ立てているんですか!?」「違う、それはあの・・」「信じられない!普通腰擦ったり、手を握ったりして僕を励ます位出来るでしょう!?」「わかった・・」春樹は慌てて尊の手を握ろうとしたが、彼によって春樹の手は邪険に払い除けられてしまった。「腰を擦って下さい!」「ここか?」「違う、そこじゃない!もっと、もっと上!」「ここか?」「もぅ、違うって、この役立たず!」尊に拳で股間を殴られ、春樹は呻いた。「まだそんなモノおっ立てて、この変態!」「す、すまない・・」「出て行け、この役立たずの変態!」髪を振り乱し、怒り狂う尊から春樹は部屋を追い出された。「痛いぃ~、息みたい~!」「頭出て来たから、もう少しよ~!」「あぁぁ~!」地獄のような痛みの後、血と羊水に塗れた赤ん坊が尊の胎内からでて来て、元気な産声を上げた。「おめでとう、元気な男の子よ~!」「尊ちゃん、良く頑張ったわね!」助産師から産まれたての我が子を受け取った尊は、涙を流し、愛おしそうにその子を抱き締めた。「春樹さん、抱いてあげて。」「は、はい・・」恐る恐る春樹が我が子を抱くと、両腕に命の重みを感じた。「名前、どうします?」「そうだなぁ・・」「幸人(ゆきと)っていうのはどうかしら?これから幸せに満ちた人生を送れるようにと、願いを込めて。」梓の提案で、子供の名前は、“幸人”と名付けられた。助産院で出産した尊は、そこで産褥期を過ごそうとしていたのだが、翌日淑子が助産院にやって来て、尊を幸人と共に大河内家へと連れ戻してしまった。「尊さん、あなたは何も心配しなくてもいいのよ。幸人の事はわたしがちゃんと世話をしますからね。」淑子は一方的に尊に向かってそう言うと、彼から幸人を取り上げてしまった。産後の肥立ちが悪く、その回復に時間がかかった尊は、何とか幸人に母乳を飲ませてやろうと思っていたのだが、淑子に常に監視され、干渉されている環境下でストレスを感じるようになり、それに加えて慢性的な睡眠不足や疲労などが原因で乳腺炎となり、暫く入院する事になってしまった。初めての妊娠出産、そして育児は、尊が思い描いていたものとは大きくかけ離れており、いつしか彼は周囲の母親達の完璧な姿と、自分を比較するようになってしまった。「どうしたの、尊ちゃん?」「母さん、僕から幸人を奥様が取り上げたのは、僕が駄目な母親だから?」「まぁ、そんな事を言っては駄目よ。初めての子育てで、あなたは気が立っているだけよ。」梓はそう言って尊を励ましたが、彼はシーツを頭から被り、啜り泣いた。尊は次第に塞ぎ込むようになり、退院後も泣いて愚図る幸人を子供部屋に放置し、自室に引き籠もるようになった。「尊さんは、今日も自分のお部屋に居るの?」「はい。お食事も、お部屋で取るとおっしゃって・・」「幸人の為に乳母を雇った方がいいんじゃなくて?」「母上、その話は止しましょう。」「春樹、お前はいつもあの子の肩を持つのね。言っておきますけど、わたくしはあの子の事を大河内家の一員と認めた訳ではありませんからね。」「淑子さん、あなたの所為じゃありませんか!尊があんな風になったのは、あなたが臨月の尊を山に捨てたから、あの子は精神的に不安定になって・・」「そんな事、もう終わった事でしょう!」梓と淑子が口論となり睨み合っていると、二階から大きな物音が聞こえて来た。「尊、やめろ!」三人が二階の子供部屋に入ると、愚図る幸人の頬を尊が平手で叩いていた。「うるさいんだよ、泣きたいのはこっちだよ!」「尊ちゃん、落ち着いて。」「何で、何で僕ばっかり、うわぁ~!」梓が尊を落ち着かせている間、春樹は愚図っている幸人をあやすと、彼はベビーベッドの中ですやすやと寝息を立てて眠り始めた。「もう、駄目だ。」「尊?」春樹がふと尊の方を見ると、彼は蒼褪めた顔をしていた。「もう、この子を育てられない。」「尊ちゃん・・」「だって可愛くないんだもの、この子。僕をあやそうとしたらますます泣くし、ミルクを飲ませてもげっぷしてくれないし・・」「尊ちゃん、お部屋で休みましょう。」尊の様子がおかしい事に気づいた梓と春樹が彼を大学病院の精神科へと連れて行くと、尊が重度の産後鬱と診断された。「このままだと、自ら命を絶ってしまう危険があります。」治療には時間がかかり、周囲の協力なしだと寛解が難しいという事などを尊の主治医から説明された二人は、車で帰宅した。「あら、尊さんは?」「あの子は、入院しましたよ。重度の産後鬱だそうです。」「そう・・なら、幸人ちゃんはわたくしが責任を持って育てるしかないわね。」それから7年の歳月が経ち、尊は入院し、安定期を迎えた。「失礼します。」「杉下さん・・」病室の窓から尊が外の景色を眺めていると、病室に彼の元上司・杉下右京が見舞いにやって来た。「神戸君、君が妊娠していると大河内さんから聞いて、君の体調を考慮せずにお見舞いに来てしまいました。」「すいません、何のおもてなしも出来ずに・・」「謝らなくてもいいですよ。それよりも先程、病院の談話室で幸人君とお会いしましたよ。君に似て、賢くて礼儀正しい子でした。きっと将来、美人になるでしょうね。」「男に美人はないでしょう。まぁ、あの子の将来が楽しみなのは間違いないですけど・・でも・・幸人は僕の事をどう思っているのかなって、不安なんです。」そう言った尊の手が震えている事に、右京は気づいた。「僕ね、あの子を産んだ時、重度の産後鬱で入院していたんです。退院したら、あの子は3歳になっていて、僕の事を忘れていたんです。当然ですよね、僕は一度、あの子を殺そうとしたんですから。」「神戸君、過去はどう足掻いても変えられるものではありません。しかし、これから君と大河内さん、幸人君、そして産まれて来る子供と築く未来は、君達が描けますよ。」「そう・・ですかね。」「赤ちゃんの性別は、判りますか?」「はい、女の子です。大河内さん、この子の出産に立ち会うと言って聞かないんですよ。」「嫌なのですか?」「えぇ、まぁ・・」「さてと、僕はもうこれで失礼します。今日は、君に会えて良かったです。」「僕もです。」同じ頃、“トリオ・ザ・捜一”こと、伊丹・芹沢・三浦は尊が入院している病院に来ていた。「ここが、ガイシャが通っていた産婦人科がある病院か・・」「セレブ専門というか、富裕層が多そうですよね。高級ホテルみたいなロビーですし。」「おい芹沢、あんまりウロウロすんなよ!」ある殺人事件の被害者は、臨月で頭部を鈍器のようなもので撲殺され、被害者の腹部には帝王切開の痕があった。被害者の子供を帝王切開で取り出した後殺害したという、専門的な技術を持った犯人と思しき男がこの病院の産婦人科に勤務している事を知った伊丹達がこの病院に駆けつけたのだが、一足遅かった。「畜生、遅かったか。」「それにしても、ガイシャとホシの接点はわかったが、二人の間に一体何が・・」「あ~!」芹沢が突然大声を出したので、伊丹と三浦は何事かと彼の方を見ると、芹沢が指した先には、特別室に掲げられたプレートがあり、そこには三人にとって馴染みのある名があった。「お久し振りですねぇ、神戸ソン警視殿。」「皆さん、お久し振りですね。あと、僕はたけるです。芹沢さん、彼女妊娠したんだってね、おめでとう。」「え、何で神戸さん、その事知ってるんすか?」「昨日、君の彼女から談話室で声をかけられたんだよね。ごめんね、結婚式の招待状貰ったのに、出席出来なくて。」「いや~、いいんすよ。俺、まだ実感湧かなくて、今夜彼女の健診に付き添おうと思って・・」「父親は、赤ちゃんと一心同体の母親と違って、実感が湧かないのは当然じゃない?まぁ、最低限自分の食事や自分の服の洗濯とか掃除をして、彼女の負担を減らすだけでもいいと思うよ。それと、あとひとつ、言っておきたい事がある。」尊はそう言うと、彼の元上司のように人差し指を一本立てた。「“産後の恨みは一生”。これだけは覚えておいてね。」「神戸さん、何でそんな事知っているんですか?」「だって、僕経産夫だし、今二人目を妊娠中で、色々あって入院中だもん。」「え~!」「まぁ、驚くのも無理ないか。僕の番、大河内さんね。」「へぇ、まぁ・・」立て続けに投下された尊の爆弾発言に狼狽えた芹沢と三浦とは対照的に、伊丹は平然とした様子で尊の話を聞いていた。「先輩、知ってたんすか?」「まぁな。それで警視殿、“産後の恨み”というものを聞かせて頂けませんかねぇ?」「あの人、俺が死にかけながら子供を産んでいるのを見て、欲情して、おっ立ててたんですよ!?」「おっ立ててた・・?」「そう、玉袋パンパンにして、アレをギンギンにおっ立てて、俺にソレを突っ込もうとしていたんですよ、信じられます!?マッサージお願いしたら、下手糞で、役立たずの癖に産まれた後に赤ちゃん抱いて泣いて父親面して、あ~思い出したら腹立って来た!あのク―」美人の口から、ポンポンと出て来るFワードに、伊丹達は唖然とするしかなかった。「すいません、何か・・」「芹沢さん、僕の経験談でよければ参考にしてね!」「は、はい・・」病院から出た伊丹達は、警視庁への帰りの車の中で暫く無言だったが、運転していた三浦が、ボソリとこう呟いた。「あれ、相当恨んでいたんだろうな。」「まぁ、確かに・・」「あれ、あそこのコンビニに居るの、ホシじゃないですか?」「捕まえるぞ!」慌てて病院の近くにあるコンビニの駐車場に車を停めた伊丹達は、赤ん坊を抱いている男―梅崎に声を掛けた。「警察だ、ちょっと来て貰おうか?」「何だよ、父親が我が子を抱いて買い物に行くのが悪いのかよ!?」にほんブログ村二次小説ランキング
2025年04月24日
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「相棒」二次小説です。出演者様・放送局様・制作会社様とは一切関係ありません。男性妊娠設定・オメガバース設定が苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが苦手な方はご注意ください。(なんなんだ、あの人は・・)山岡貴生は、先程見た尊と春樹の情事を必死に頭の中から消そうとしたが、中々消えず、仕事が手につかなかった。「お前、どうしたんだよ?」「いや、ちょっとな・・」「あ、もしかして、“マタハリ”の毒気にやられたか?」「“マタハリ”?」「昼に話していた、神戸さんの事だよ。あの人、凄い色気があるだろう?だから、“マタハリ”。」「あ~、言われてみれば、確かに・・」「だろ~!」貴生が同僚とそんな話をしていると、件の尊が部屋に入って来た。彼が部屋に入った途端、周りの空気が変わった。尊の、匂い立つような色気を感じ、貴生はその場で倒れそうになった。「お疲れ~」「お疲れ様です~」貴生が残業し、トイレへと向かうと、奥の個室の方から苦しそうな声が聞こえて来た。(どうしよう、声掛けようかな。)貴生がそんな事を思っていると、奥の個室の方から尊が出て来た。その顔は、酷く蒼褪めていた。「あの、大丈夫ですか?」「最近、体調が悪くて、朝飲んだコーヒーも、すぐに吐いちゃったし・・」「病院、行った方がいいんじゃないですか?」「ありがとう。君も、身体に気をつけなよ?」尊はそう言って貴生の肩を叩くと、トイレから出て行った。「ねぇ聞いた?大河内さん、結婚するんだって!」「え~誰かな!?」「きっと国会議員のお嬢さんよ。ほら、この前のイベントがあったじゃない?そこで、大河内さんを見初めたって話!」「わ~、ロマンティック!」食堂でそんな話を女子職員達がしているのを聞いた尊は、カレーをスプーンで掻き混ぜながら、こみ上げて来る吐き気を必死に堪えていた。せめて一口くらい食べよう―そう思った尊がカレーを食べた後、激しい吐き気に襲われた。(あ、駄目だ・・)目の前が急に暗くなり、尊はテーブルの端を掴んで身体を支えようとしたが、そのまま倒れてしまった。「キャ~!」「誰か、誰か来て!」倒れた尊を取り囲むように女達の悲鳴が響いてその場が騒然となる中、乾いた靴音が尊の元へと響き、誰かが自分を抱き上げてくれる感覚がして、そのまま尊は気を失った。「あなた、妊娠していますよ。」「え?」食堂で倒れ、病院で意識を取り戻した尊は、医師からそう告げられ、驚きの余り目を丸くした。「今、三ヶ月目に入っていますね。あなた、貧血体質なので増血剤打っておきましたからね。」「先生・・僕を病院まで運んだ人は誰か、わかりますか?」「大河内さんですね。もしかして、彼があなたの番?」「はい・・」「もしかして、今産もうかどうか迷っていませんか、あなた?」「え、あの・・今、仕事が忙しいし、産んでも育てられるかどうか・・」「そりゃぁ、誰だって不安になるのはわかりますよ。神戸さん、そんな事を言っても、あなた・・」産みたいんでしょう。その言葉を医師から聞いた時、尊はお腹の子を産む事を決意した。「出産までわたし達が全力でサポートしますから、あなたは元気な赤ちゃんを産む事だけを考えなさい。」「はい、わかりました。」尊が家族に妊娠を告げると、梓や神戸家の者達、特に尊の祖父母は喜んでくれたが、問題は大河内家だった。春樹の実母・淑子(よしこ)は、美しい顔を怒りで歪ませながら尊に中絶するよう迫った。「一度ならず、二度までも!お前は大河内家に恥をかかせるつもりなの!?」初めて妊娠した時、尊はまだ未成年で、力がなかった。だが、今はあの時とは違う。「奥様、僕はもう大人です、自分の事は自分で決めます。」「まぁ、何て生意気な!」淑子は尊に手を上げようとしたが、その腕を春樹は強く掴んだ。「母上、これ以上尊を傷つけないで下さい。」「わたしは知りませんからね!」尊は職場にも妊娠を告げ、育児休暇の手続きをしようと事務課へと向かおうとした時、会いたくない人物と会った。「私の部屋へ来なさい。」そう言って、警察庁首席監察官・渡辺真澄は、尊の下腹を見た。「あの、僕に話って・・」「私はお前の私生活に興味はありませんし、私は公私の区別をきちんとつける主義です。ですが―」渡辺は、執務机の引き出しから徐に爪鑢(つめやすり)を取り出すと、緩慢な動きで爪を磨き始めた。「お前の妊娠は、私にとって想定外の出来事でした。私は、お前を推薦組に入れようとしていたのですが、タイミングが悪過ぎましたね。」「え・・それは・・」「まぁ、お前が今集中すべき事は、元気な子を産む事です。お前を推薦組に入れるのはその後です。」「渡辺さん・・」「話は以上です、下がりなさい。」「は、はい・・」渡辺の部屋から出た尊は、そこで貴生と会った。「あの・・」「聞いていたんでしょう、僕と渡辺さんの話。」「はい・・「君は優秀だから、これから色々な目に遭うと思うけど、頑張れよ。」尊はそう言って、貴生の肩を軽く叩き、去っていった。半年後、臨月を迎えた尊は、田園調布にある神戸本家で穏やかな日々を過ごしていた。「尊ちゃん、そんな薄着をしていたら風邪をひくわよ。」「ありがとう、母さん。」「ごめん下さい。」「奥様・・」「あなた、そんなに怖がらなくてもいいじゃない。わたしは銀座へあなたを連れて行こうと思っているだけよ。」淑子は、そう言うと尊に向かって微笑んだ。「じゃぁ、わたしも一緒に・・」「大丈夫だよ、母さん。」「さぁ、行きましょうか。」淑子が運転する車で銀座のデパートへと向かう中、尊はある違和感に気づいた。「奥様、本当に銀座へ向かっているのですか?」「あなたみたいな、賢い子は嫌いなの。」淑子は暫く人気のない山道を車で走ると、車を停め、コートの内ポケットからバタフライナイフを取り出し、その刃先を尊に向けた。「降りなさい。」「何をする気です?」「従わないと、あなたを殺すわよ。」淑子に従い、尊が彼女の車から降りると、淑子は彼に携帯を寄越せと言って来た。「運動不足は身体に毒よ。ここから歩いて帰りなさい。」「待って、待って下さい!」尊が慌てて車を追いかけたが、淑子は車のスピードを上げ、彼の前から去っていった。「あっ・・」急に走った所為なのか、下腹が急に張り、全身の骨が砕け散るかのような激痛に襲われ、その場に蹲った。(なんで・・予定日は、まだ先なのに・・)額に脂汗を浮かべながら、尊は山道を下り、何とか交通量が多い国道へと出た。その間にも激痛に苛まれ、尊は立つのがやっとの状態だった。バス停が見えたので、尊は喘ぎながらそこに入ると、中は無人だった。ベンチに彼が腰を下ろすと、何かが弾けたような音がした。(え?)尊が己の下半身を見ると、そこには水溜まりのようなものが出来ていた。(破水したなんて・・)携帯は淑子に取り上げられ、人気のないバス停で出産しなければならないのか―尊がそんな事を思いながら涙を流していると、引き戸が誰かに開けられ、中に一人の少年が入って来た。地元の中学生だろうか、彼は苦しそうに呻いている尊の姿を見ると、恐る恐る尊に声を掛けた。「あの、どうされたんですか?」「子供が、産まれそうなんだ。誰か、大人を呼んで来てくれないかな?」「わかりました!」少年は、そう言うと尊を残してバス停から出て行った。(春樹さん、会いたい・・)尊がそんな事を想いながら涙を流していると、バス停の中に先程彼に声を掛けた少年と、彼の母親と思しき中年の女性が入って来た。「俺の母さん、助産師さんなんで連れて来ました。」「はい、ちょっと失礼しますね~」女性はそう言うと、尊の下腹を触った。「すぐ近くにわたしが働いている助産院があるので、そこで産みましょうね。」「は、はい・・」女性と少年に身体を支えて貰いながら、尊は彼女が運転する車の後部座席に横になると、そのまま彼女の職場である助産院へと向かった。「ゆっくり、息を吸って下さいね。」血と羊水で汚れたスラックスと下着を脱がされ、ワイシャツ一枚の姿となった尊は、助産師達に励まされながら陣痛に耐えようとしたが、無駄だった。「痛い、痛い~!」「まだ子宮口が全開になっていないわね。」「いつ終わるんですか?」「それは、あなたと赤ちゃん次第ね。」「そんな・・痛いのは嫌なのに・・うわぁぁ~、また!」尊は悲鳴を上げ、布団の上でのたうち回りながら、手負いの獣のように呻いた。同じ頃、尊の帰りが遅い事を不審に思った梓は、淑子に会う為、大河内家を訪ねた。「あら、こちらには何の用かしら?」「尊が、まだ家に帰っていないんですが・・」「あの子となら、途中で寄る所があるからと、銀座のデパートの前で別れましたわ。」「それなら、尊からわたくしに連絡が来る筈ですわ。それなのに、連絡が来ないなんておかしいです!」「まぁ、わたくしを信用できないの!?」淑子がそう言った時、何処からか尊の携帯の着信音が鳴り響いた。「失礼します!」「何をなさるの、勝手に入らないで!」淑子の寝室に入った梓は、そこで尊の携帯を発見した。「どうして、あなたの寝室に尊の携帯があるの?尊を何処へやったの!?」「山に捨てたわ、あの子の顔を見るのが嫌だったから、あの子を騙して山に捨ててやったのよ!」「あなたって・・あなたって人は、何処まで腐っているの!?」「何とでも言いなさいな。あなたがわたくしを責めている間、あの子はあの山の何処かで野垂れ死んでいるんじゃないかしら?」「この、人でなし!」「一体何の騒ぎですか?二人共、落ち着いて下さい!」尊の事が心配で、長らく帰省していなかった実家に顔を出した春樹は、リビングで取っ組み合いの喧嘩をしている梓と淑子を慌てて止めた。「春樹さん、この人、尊を山に捨てたのよ!」「それは本当ですか?」「あの子が目障りだったから捨てた、それだけよ!」春樹が淑子の言葉を聞いて怒りのあまり絶句していると、彼の携帯が鳴った。「もしもし?」『春樹さん、助けて・・痛いぃ~!』にほんブログ村二次小説ランキング
2025年04月22日
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·セバスチャンの涙が美しい!·顔が腫れるシエルのシーン、原作のほうが怖かったけど、アニメの方でもトラウマ級の怖さ。·大釜のシーンが…エロい。·過去のシーン、辛い。 ·原作でもきつかったけど、作画の美しさと声優さんの演技が素晴らしさでもっときつい。·シエル、目が…·悪魔崇拝の貴族を連想するセバスチャンが怖いのか…シエル。·サリヴァンの顔が可愛い。·セバスチャン、シエルに拒絶されてショボン顔が可愛い。·サリヴァン、ところどころアシリパさんを感じる。·村の三人女衆、個性豊か!·蜂蜜入りホットミルクの思い出。
2025年04月20日
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また、気になるところで…それよりも殿下の手料理は、どんな武器よりもある意味凄いかもしれませんね。
2025年04月19日
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佐保彦と真秀との関係はどうなるのか…怒涛の展開が続いて今回もページを捲る手が止まりません。
2025年04月19日
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·サリヴァン様、可愛い。·セバスチャン、悪魔すぎるw·シエル、大変そうw·ヴォルフラム、几帳面なのねw·セバスチャン、料理する姿がいい!·え、でかいレタラがww←違うw·また出た、横◯正史風ババア!·基地害ババア怖い! ·サリヴァン様の「僕」呼び可愛い!·ギャグシーン面白い!·魔女狩り、残酷だなあ。 ·ケープ姿のシエル、可愛い。·シエルとセバスチャンの涙に萌えました!·ヴォルフラムとサリヴァン様のチタタプシーンはいつですか?←違うw
2025年04月13日
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「相棒」「火宵の月」二次小説です。作者様・出版社様・出演者様とは一切関係ありません。二次創作・BLが苦手な方はご注意ください。「ねぇ、何か聞こえない?」「さぁ・・」その日、何かの音が聞こえて来たので、火月はそう言って同僚の女房に尋ねると、彼女はそう言って首を横に振った。(僕の気の所為かな?)そんな事を思いながら火月が自分に宛がわれた局で休んでいると、先程彼女が聞いた音が、徐々に自分の方へと近付いて来る気配がした。ヒタ、ヒタ・・何者かの足音が、不気味に響く中、火月は必死に息を殺した。「あなた、誰?ひぃ、ぎゃぁぁ~!」闇の中で、バリバリ、ピチャピチャという音と女の悲鳴が聞こえ、暫く経つと静かになった。(一体、何だったんだろう?)翌朝、火月が目を覚ますと、女房達が一斉に悲鳴を上げた。彼女達の視線の先には、腸を引き裂かれて絶命している女房―火月が昨夜声をかけた女房の遺体が転がっていた。「藤壺で殺人だと!?」「えぇ。何でも、女御様付の女房が、腸を引き裂かれていたとか・・」「藤壺といえば、“あの件”もあるし・・」「確かに。藤壺は呪われているというのは本当かもしれない。」春樹は同僚達の噂話を聞きながら、黙々と仕事をしていた。その時、陰陽頭・小野田公顕が春樹達の局に入って来た。「忙しそうね。」「いいえ、それ程でもありません。」「そう。実はね、君にお願いがあって来たの。」「お願い、でございますか?」「後宮に潜入して貰えないかしら?」「お言葉ですが、わたしのような者はすぐにバレるかと・・」「そうねぇ・・君は少し化粧してもバレそうだし・・あ、そしたら彼はどう?昨日入って来た新人。」「神戸の事ですか?」「あの子だったら、元がいいし、化粧映えしそうだしね。でも、もう一人必要ねぇ。」「わたしが行きますっ!」「土御門君にしましょ。そうねぇ、二人は遠縁の従姉妹同士という設定でどうかしら?」「ですからわたしが・・」「君さっき辞退したじゃない。それに、連絡役が必要でしょ。」こうして小野田の提案で、尊と有匡は女装して藤壺に潜入する事になった。「どうして、わたしが・・」「殿、お似合いですわ~!」「キャ~!」有匡の式神・種香と小里は、そう言い合いながら有匡に薄化粧を施していた。「あのぅ、そろそろいいですかぁ~?」間伸びしたかのような声を出しながら、几帳の陰から女装した尊が姿を現した。流れる黒髪はそのままに、薄緑の衣を着て裳を器用に捌きながら歩く尊の姿は、まさに天女のように美しかった。「ウキャァァ~!」「ピギャァァ~!」「うるさいぞ、お前達。」「す、すいせん、殿。」「それにしても、陰陽頭様のチョイスはいいわねぇ。二人共、絶対にバレないわよ。」種香と小里がそんな事を話していると、そこへ小野田と春樹が支度部屋に入って来た。「二人共、中々いけているじゃない。やっぱり、わたしの目に狂いはなかったわね。」小野田はそう言った後、目を細めて笑った。「藤壺女御様には話を通してある。二人共、頑張ってくれ。」「はい。」尊と有匡は、小野田と共に藤壺へと向かったが、慣れない女物の長袴と衣、更に裳の所為で何度も転びそうになった。「先程、裳を器用に捌いていませんでしたか?」「少し歩いていただけです。それよりも、これからお互いに何とお呼びしたらいいのでしょう?」「適当につければいいのでは?」「じゃぁ、有匡さんは一月生まれなので、“椿の君”、僕は二月生まれなので、“梅の君”で。」「わかりました。」藤壺女御・賢子中宮は、優しい笑顔を浮かべながら尊と有匡を見つめていた。「お初にお目にかかります、中宮様。わたくしは椿の君と申します。こちらは、遠縁の従妹の、梅の君と申します。」「梅の君と申します。」二人の天女の登場に、後宮中は蜂の巣をつついたかのような騒ぎになった。「ねぇ、お聞きになりまして?」「藤壺に舞い降りた、二人の天女の事でしょう?」「あの美しさ、この世のものとは思えませんわ!」二人の女装は後宮の女達にはバレなかったが、別の問題が浮上した。目立ち過ぎてしまうのだ。「早く仕事を終わらせて帰りましょう。」「あぁ、そうだな・・」有匡と尊がそんな事を話していると、二人の元へ一人の女房がやって来た。「また、お会いしましたね。」「あなたは、藤壺女御様付の女房だったのか。わたし達に何か用か?」「はい、実は・・」その女房・火月は、事件発生前に誰かが自分達を見ていたと、尊と有匡に話した。「その後です、ヒタヒタという音がした後に、あんな事があったのは・・僕は、怖くて必死に目をつぶっていました。」「そうでしたか、話して下さってありがとうございました。」「藤壺を襲った者は、桐壺の亡霊だという噂が流れています。」「桐壺の亡霊?」「先の帝に寵愛された妃が、弘徽殿や藤壺の者達から嫌がらせを受け、自害したと。後宮というものは、陰の気の坩堝(るつぼ)みたいな所です。現に、藤壺女御様は皇子をお産みになられてから、色々と嫌がらせを受けて、心を痛めていらっしゃるようですし・・」後宮という場所には、様々な思惑や怨念が渦巻いている。この世で唯一、権力を持つ男の愛を、女達は奪い合い、互いの足を引っ張り合い、蹴落とす―それは表の世界も同じ事だ。「僕達が思っているよりも、後宮の闇は深そうですね。」「あぁ。一度、桐壺へ行った方がいいかもしれないな。」「そうですね。」その日の夜、尊と有匡は桐壺へと向かった。「何で夜中なんですか~?」「声を抑えろ。昼は人目があるし、夜なら妖や亡霊が動く。」「嫌だ~、僕お化け苦手なんですよ~、何かあったら、僕を守って下さいよ~」「それで陰陽師がよく務まるな。」廃墟同然の桐壺を歩きながら、有匡は自分にしがみついて離れようとしない尊に少し苛立っていた。「あれ、何か向こうから聞こえません?」「聞こえないが?」「え、だって向こうから、キャァァ~!」尊は突然悲鳴を上げ、有匡に抱き着いた。「コラ、抱き着くな!」「す、すいません・・あそこに、人影が・・」尊がそう言って指した先には、幼子の姿があった。(何で、子供がこんな所に?)「どうしたの?」尊が恐る恐る幼子に声をかけると、幼子はまるで火がついたように泣いた。「あ~、泣かないで。有匡さん、何とかして下さい!」「髪を引っ張るな!」「ねぇ、何処から来たの・・って出たぁ~!」「落ち着け!」泣き叫ぶ幼子と尊に振り回され、有匡が何とか二人を落ち着かせようとしていると、そこへ騒ぎを聞きつけた春樹と陰陽博士・杉下右京が桐壺へとやって来た。「おやおや、これは・・」「おい神戸、一体何が・・」「ギャ~、変態!」半狂乱状態となっていた尊は、自分の肩に触れた春樹の顔を反射的に裏拳で殴ってしまった。「すいません、本当にすいません・・」「それで?この子供が桐壺の亡霊だと?」「う~ん、どうでしょう?この子からは邪気を全く感じられませんでしたが・・」「確かに。桐壺女御様がお亡くなりになられたのは、彼女が十五の時。この子は、七、八歳位でしょうね。それに、貴族の子にしては身なりが粗末ですね。」右京はそう言うと、尊にしがみついて離れようとしない幼子を見た。「杉下さん、この子どうします?」「そうですねぇ・・君達が暫く面倒を見てやって下さい。」「えぇ~!」こうして、尊と有匡は、謎の幼子の世話をする事になった。だが―「あ~、そこに行ったら危ないから駄目!」「コラ、墨で遊ぶな!」目を離した隙に何処かへ行ってしまう幼子相手に、尊と有匡は日々悪戦苦闘していた。「や、やっと寝た・・」「寝顔は可愛いが、やる事なす事色々と嵐を巻き起こしているようだな。」女房装束で幼子を追いかけた所為で、二人は疲れ果てて汗だくになっていた。「暑い・・」「夏だから、仕方無いだろう。おい、何処へ行く?」「え、何処って、水浴びですよ。」「そんな暇ないだろう。」「あ、有匡さんも一緒に行きます?」「聞け、コラ!」結局、有匡は尊に連れられて、彼のお気に入りの水浴び場へと来ていた。そこは人里離れた場所で、水の温度も丁度良かった。「あ~、さっぱりした。」「終わったのならさっさと戻るぞ。」「え~、もう少し居ましょうよぉ~!」尊のペースに振り回され、有匡は暫く水浴び場を後にしようとした時、向こうから男たちの笑い声と足音が聞こえて来る事に気づいた。「おいおいここか、天女の水浴び場というのは?」「あぁ。」男達の声が徐々に自分達が居る方へと近づいて来る事に気づいた尊は、慌てて水浴び場から上がろうとしたが、足を滑らせて水中で転んでしまった。「おい、大丈夫か!?」「あ、ありがとうございます、キャァァ~!」男達の一人が溺れかけている尊を救ってくれたが、尊は男に礼を言わずに悲鳴を上げて、とっさに胸を隠した。「す、すまないっ!」「申し訳ございませぬ、従妹の非礼をどうぞお許し下さいませ。」有匡は泣きじゃくる尊を連れ、急いで水浴び場から立ち去った。「うわぁぁ~、赤の他人に裸見られたぁ~!」藤壺に戻った後も、尊はそんな事を言いながら泣いていた。「男に裸を見られただけだろう?そんなに泣く事か?」「有匡さん酷い、無神経!」それから尊は、数日間落ち込んだ。「そうですか、そんな事が・・」「同性に裸を見られただけであんなに落ち込みますかね?」「人それぞれで物事の受け取り方が違いますから、何とも言えませんねぇ・・」「そうですか・・」「それにしても土御門君、桐壺で見つけたあの子はどうしたのですか?」「さぁ・・」桐壺で尊と有匡が見つけたあの幼子は、いつの間にか姿を消してしまっていた。「杉下さん、あの幼子、邪気は感じませんでしたが、妖か何かの類かと・・」「そうですか。実は、あの子を初めて見た時、妖気ではないものを感じました。」「妖気ではないもの?」「はい。神気、のようなものでしょうか。」「神気・・それは、妖よりも厄介なものですね。」「そうでしょうか?もしかしたらあの子は、我々を救う為に遣わされた、神の使いなのかもしれませんよ。」「神の使い、ねぇ・・」有匡と右京がそんな話を藤壺でしていると、急に渡殿の方が騒がしくなった。「一体、何が・・」「えぇい、離せ、離せぇ~!」藤壺へと近づく男の、何処か怒気を孕んだかのような足音と声音に、御簾の中に居た女房達は恐怖で顔を強張らせた。「ここは僕に任せてください。」「はい・・」右京は有匡を御簾の中へと下がらせ、鼻息荒く自分を睨みつけている男と対峙した。「藤壺に何のご用でしょうか?」「ええい、儂はあの女に会いに来たのだ、退け!」その男は、弘徽殿女御の父親である、赤沢だった。「申し訳ありませぬ、只今中宮様は床に臥せっておられまして・・」「とぼけるな、あの女が我が娘に呪詛をかけている事を儂は知っておる!」「赤沢様、落ち着かれなさいませ!」「何処だ、何処におる!」赤沢は目を血走らせ、口端から涎を垂らしながら、御簾を乱暴に捲った。彼に顔を見られない為に、女房達は悲鳴を上げ、一斉に几帳の陰に隠れた。「ええい、離せぇっ!」「一体、何の騒ぎだ!」右京と他の公達達が暴れている赤沢を取り押さえていると、そこへ騒ぎを聞きつけた帝がやって来た。「主上、何故我が娘を中宮にして下さらないのですか!あの女が、主上にそう言ったからですか?」「無礼な事を申すな!」「父上、おやめ下さいませ!」赤沢の息子・貴明は、そう言いながら帝に詰め寄る父親を羽交い絞めにした。「その者を連れてゆけ!」藤壺での騒動は、瞬く間に宮中に広がった。「これは、不味い事になりましたねぇ・・」「ええ。」弘徽殿女御・高子の遺体が発見されたのは、その騒動の数日後の事だった。にほんブログ村二次小説ランキング
2025年04月11日
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·原作よりソフトな顔の腫れ具合。·森に怖くて大きいレタラが出た!←違う·セバスチャンのスパルタのドイツ語レッスン·ヴィクトリアの孫ウィリアムは、ヴィルヘルム二世だな。·原作読んでいたからわかる。·スイーツ美味しそう。·ディードリヒさぁん…·字幕ください…·セバスチャンの津軽弁、笑うw·シエルの悪い顔可愛い。·人狼の森、グリム感がある。富士の樹海に似とる。·アマゾネス集団、怖い!·サリヴァンが可愛い!·あ、杉元だ!←違う·ヴォルフラム、よそ者に厳しいヤンキーみたいだなあ。·オカルトテーマパークな村。·ヘンゼルとグレーテルなお城!
2025年04月06日
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2025年04月04日
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素材表紙は、てんぱる様からお借りしました。「相棒」二次小説です。公式様とは一切関係ありません。両性具有・男性妊娠設定あり、苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが苦手な方はご注意ください。一部性描写含みます、苦手な方はご注意ください。淫らな水音と、肉同士がぶつかり合う音が、理事長室に響いた。「あぁ、いぃ~!」白い喉を仰け反らしながら、尊は絶頂に達し、春樹のモノを中で締め付けた。「うっ・・」春樹は何度目かの絶頂を迎え、尊の上に覆い被さった。「尊、春樹君とのセックスはどうだった?」「欲しい・・まだ足りない・・」桜色に染まった頬を春樹に向けた尊は、潤んだ切れ長の瞳で彼を見つめた。「さぁ尊、“こちら”も春樹君に可愛がって貰いなさい。」義父はそう言った後、尊の足を大きく開き、愛液で濡れた彼の膣を春樹に見せた。「両性具有・・」「実際に見たのは初めてだろう?検査をしたら、尊に子宮がある事が判ったんだよ。それに、尊は処女なんだよ。」義父は欲望に滾った目で尊の膣を見て、それを指で弄った。ジュプジュプという水音がして、そこからどんどんと蜜が溢れ出て来た。「春樹君、尊を抱きなさい。」「わたしは・・」「君がゲイである事は、知っているよ。清子もわたしも、その事を承知の上で君を迎えに入れたんだよ。」「お義父さん・・」「清子は、二人目が欲しいそうだ。しかし君は女を抱けない。わたしが言いたい事は、わかるだろう?」義父は、そう言った春樹を見た。「尊、さぁ・・」「んっ・・」尊は蕾から春樹のモノを引き抜くと、それを喉奥まで咥え込んだ。「やめろ・・」「お願い・・」これ以上やったら、戻れなくなる―春樹は尊を突き飛ばした。「春樹さん、どうして・・」「済まない・・」春樹はそのまま理事長室から出ようとしたが、尊がソファーの上に春樹を組み敷くと、彼は春樹のモノを自分の膣に挿入した。「やめてくれ・・」「大きくなってる・・」騎乗位で春樹は尊に暫く責められていたが、湧き上がる欲望に耐え切れず、尊と繋がったまま彼の身体を反転させ、彼の両足を大きく開かせてその両足首を掴み、激しく彼を責め立てた。「ほぉ、やるねぇ・・」春樹は絶頂に達する前に尊の中から己のモノを引き抜こうとしたが、尊は春樹の腰に足を絡ませ、彼のモノを中で締め付けた。「はぁっ、はぁっ・・」春樹が呼吸を整えて尊の中から己のモノを引き抜くと、そこから破瓜の血と混ざった白いものが彼の太腿を濡らした。「春樹君、尊をこれからよろしくね。」「はい・・」その日から、尊と春樹は定期的に身体を重ねるようになった。場所は、いつも尊が住むマンションの部屋で、毎回避妊する事が条件だった。「理事長からあぁ言われましたけれど、今はまだそのタイミングじゃないと思うんです。」愛飲している炭酸水のペットボトルのキャップを開けながら、尊は淡々とした口調で言った。「そうか。」「僕はあなたの家庭を壊すつもりはありません。愛人として立場を弁えますので、ご心配なく。」「尊、こんな事を聞くのもなんだが・・」「何ですか?」「お前が最近イライラしているのは、アレが近いからなのか?」「ハァァァ~!?」怒気を孕んで裏返った声でそう言った尊は、炭酸水のペットボトルを春樹に向かって投げつけると、そのまま浴室の中へと消えてしまった。その日から、尊は春樹と口をきいてくれなくなった。「はは、それは無神経過ぎるよ、君。普通女性にメンスの周期を聞いたりなんてしたら、訴えられて社会的に終わりだよ。」「そうですよね。」理事長室で義父とコーヒーを飲みながら、春樹は己の無神経さを呪った。一方、尊は病院内の食堂でイライラしながらナポリタンを食べていた。(春樹さんの馬鹿、信じられない!もう絶対に口きいてやんないからっ!)「すいません、ここいいですか?」「どうぞっ!」尊がそう言ってコーヒーを飲んでいると、彼の隣に座っていた青年がじっと自分を見つめている事に気づいた。「あの、僕の顔に何かついていますか?」「いえ・・これで失礼します。」青年はそう言うと、食堂から去っていった。(何だったんだろう、あれ。)「神戸先生!」「どうしたの、何かあった?」「214号室の山田さんの容態が急変して・・すぐに来てください!」「わかった。」尊は担当患者の容態が急変し、すぐに処置をしたが、そのまま亡くなってしまった。(何が悪かったんだろう?経過は良かったのに、こんな・・)そんな事を考えながら尊が病院の廊下を歩いていると、向こうから慌ただしい様子で患者を乗せたストレッチャーと並走している春樹の姿に気づいた。「神戸、いいところに。」「どうしたんですか?」「近くで交通事故が発生して、負傷者が多数出ている。手伝え。」「はい!」春樹と共に救急救命室に向かうと、そこには頭から血を流していたり、火傷をしている人々が床に寝転がっていたり、壁にもたれていたりする姿があった。「トリアージは済ませてある。赤い札がつけられてある患者から処置を。」「はい・・」春樹と共に尊が交通事故の負傷者達の処置をしていると、尊は緑の札をつけている少年の様子がおかしい事に気づいた。「どうしたの?」「お腹が、痛くて・・」「ちょっと触るね。」尊が少年の腹部を触ると、微かに胎動らしきものを感じた。(この子、もしかして・・)「君、妊娠何週目?」「わかん・・ない・・」少年はそう言った時、低く呻いた。何かが弾けたような音がして、尊が少年の足元を見ると、そこには水溜まりのようなものが出来ていた。「神戸、どうした?」「大河内さん、この子、破水しています!」「本当か!?」「痛い・・助けて・・」「大丈夫だから、安心して。」春樹と尊は、破水した少年を分娩室まで運んだ。「子宮口が全開している。もうすぐ産まれるな。」「嫌だ、産みたくない!」「落ち着いて、後少しの辛抱だよ。」「嫌だ嫌だ、うわぁ~!」少年が叫んだ時、彼の股から赤ん坊が出て来た。尊はすぐさま赤ん坊を清潔なタオルで包み、優しくその背を叩いた。「元気な女の子だよ、抱いてあげて。」少年は、我が子を抱いて涙を流した。「良かった、二人共助けられて。」「あぁ。だが、これからが大変だろうな。」「そうですね・・あの子、未成年だったし、あの様子だと健診も受けていないようでしたし・・一応、警察と児童相談所に連絡しておきます。」「わかった。」尊が分娩室から出ると、彼を待ち構えていたかのように、食堂で会った青年が尊の前に現れた。「また、会えましたね。」「あなたは・・」「僕は、湊哲郎と申します。本日から、この病院で勤務する事になりました、よろしくお願い致します。」「そう・・あなたが・・」青年―湊哲郎は、そう言った後じっと尊を見た。(え?)「神戸、どうした?」「大河内さん!」湊は春樹に気づくと、尊を突き飛ばして春樹に抱き着いた。「やっと会えた!」「お前、どうして・・」「大学卒業してから、ずっと音信不通であなたの事を捜していたんですよ!やっと会えた!」湊は春樹を見つめながらそう早口で捲し立て、キラキラした目で春樹を見たが、それに対して春樹は困惑した表情を浮かべていた。「神戸、後で・・」「わかりました。」尊は汗で汚れた手術着(スクラブ)を着替える為、シャワー室へと向かった。排水溝に経血が流れ落ちているのを見た彼は、腰にバスタオルを巻きながら舌打ちすると、ポーチからタンポンを取り出した。そのまま尊が再びシャワーを浴びようとした時、シャワー室のドアが開いた。「主任、ここに居たんですねっ!」小動物を思わせるかのような円らな瞳で尊を見つめて来たのは、自分を何かと慕う木村だった。「木村君、どうしたの?何でこんな所に?」「主任、好きです、俺と結婚して下さいっ!」木村はそう叫ぶと、尊をシャワー室のベンチの上に押し倒した。「木村君、やめて。一旦落ち着こう、ね?」「嫌です、ずっと主任の事が好きでした!」尊は、自分を組み敷いている木村を退かそうとしたが、筋肉で覆われた彼の胸は、ビクともしなかった。「ごめん、君の気持ちには応えられない。だから・・」「何してんだよ、木村。」再びシャワー室のドアが開き、湊が中に入って来た。「あ、、湊さん・・」「何モタモタしてんだよ、早くヤレって。」「でも・・」「君、春樹さんとどういう関係なの?」「神戸さん、これ観て下さい。」湊は尊に自分のスマホを見せた。そこには、一本の動画が再生されていた。『あっ、やっ、またそこ・・』『もう我慢出来ん!』そこには、シャワー室で激しくセックスする尊と春樹の姿が映されていた。互いの結合部が露になり、獣のように交わる自分達の姿を見た尊は、羞恥の余り頬を赤く染めた。「この動画、ネットに流されたくなかったら、大人しく木村に抱かれて下さい。」「何で、こんな事・・」「春樹さんは、俺のものなんです。俺だけなんです、春樹さんを幸せに出来るのは。」―あなたは、邪魔な存在なんですよ。湊は尊に向かって薄笑いを浮かべた後、尊が腰に巻いていたタオルを乱暴に剝ぎ取った。「主任、とても綺麗だ・・」にほんブログ村二次小説ランキング
2025年04月02日
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表紙素材は、てんぱる様からお借りしました。「相棒」二次小説です。公式様とは一切関係ありません。両性具有・男性妊娠設定あり、苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが苦手な方はご注意ください。一部性描写含みます、苦手な方はご注意ください。「もう、帰っちゃうんですか?」「あぁ。」いつものように仕事の後、マンションで愛人と甘い時間を過ごした後、大河内春樹はコートを着て愛人宅から出ようとした。すると、彼―神戸尊は突然背後から春樹に抱き着き、縋るような目で彼を見た。「帰らせたくないなぁ。」「珍しいな、お前がこんなに甘えるなんて。」「だって、明日は僕の誕生日なんですよ。それなのに、独りで過ごすのは寂しくって・・」「子供みたいな事を言うな。」「え~」いつもの彼は大学病院の優秀な外科医として優雅な雰囲気を纏っているが、春樹の前では時折幼い子供のような表情を見せる事がある。「明日は予定を空けておけよ。」「うわぁ、ありがとうございます。」春樹の言葉を聞き、尊はパァッと顔を輝かせた。「お休みなさ~い。」玄関先で春樹を見送った尊は、彼の残り香がする寝室へと戻った。「ただいま。」春樹が自宅マンションの玄関でそう言った時、妻の清子が奥の寝室から出て来た。「お帰りなさい。」「まだ起きていたのか?」「えぇ。和樹が、お父さんが帰って来るまで起きているんだって聞かなくてね、さっき寝かしつけてきたわ。」「そうか、ありがとう。」「また、“あの人”のところなの?」清子は、冷たい目で春樹を睨んでそう尋ねた後、そのまま彼に背を向けて去っていった。春樹は溜息を吐くと、玄関先で革靴を脱ぎ、それを揃えた後、虚飾に満ちた“我が家”の中へと入っていった。春樹は、清子とは政略結婚で結ばれた。清子は春樹が勤める大学病院の理事長の娘だった。外科医として頭角を現し、周囲から期待されていた春樹だったが、野心家であった彼は、権力を欲した。そして、春樹は大学病院の創立50周年記念パーティーで、清子と知り合い、結婚した。互いの利害さえ一致すれば、愛情など二の次―その為の結婚だった。共に名家出身の二人の結婚は、周囲から祝福された。ただひとつの問題は、子供の事だった。春樹は、同性愛者であるが、それを周囲には隠していた。しかし、家の為には跡継ぎが必要だった。清子を抱いたのは、結婚してすぐの事で、その一度だけだった。清子は和樹を産み、春樹は義務を果たしたとばかりに家庭を顧みることなく、仕事に没頭した。そんな中、春樹は尊と出会った。義父が主催するゴルフコンペで、彼はポロシャツとスラックスという軽装の中で一人、UVカットのパーカーにサングラスとサンバイザーという完全防備スタイルで現れた。「君、何だねその格好は!?」「すいません、肌が弱いので・・」「理事長、いいではないですか。」激高した義父を宥めた春樹は、尊と目が合った。その時、春樹は全身に電気が走ったかのような衝撃を受けた。「春樹君?」「いえ、何でもありません・・」「ゴルフコンペの後、食事でもどうだね?」「はい・・」ゴルフコンペの後、春樹は改めて義父の行きつけの高級料亭で、義父から尊を紹介された。「神戸君は優秀な外科医でね。是非にと、うちに来てもらったんだよ。」「これから、よろしくお願い致します。」そう言って自分に微笑んだ尊は、美しかった。義父と尊のただならぬ関係に気づいたのは、春樹が外科部長に就任した日の夜の事だった。「理事長、失礼致します・・」春樹がそう言いながら理事長室のドアをノックしようとした時、情事と思しき声と物音がした。「あっ、理事長、もぅ・・」「尊は可愛いねぇ、もっと啼いてごらん?」春樹が理事長室の前から立ち去ろうとした時、不意にドアが開き、彼はあっという間に部屋の中へと引き摺り込まれた。「春樹君、いいところへ来たね。君も、尊を可愛がってあげなさい。」尊は、来客用のソファに一糸纏わぬ姿で横になっていた。白い肌に汗が浮いて、それが妙に淫らに見えてしまい、春樹はそんな彼の姿に反応してしまった己の下半身を呪った。「若いっていいねぇ。」「お義父さん・・」春樹が義父に抗議しようとした時、ソファに横たわっていた尊が徐に膝立ちになり、口先で器用に春樹のスラックスのジッパーを下ろすと、彼の下着をずらし、彼のモノを咥えた。「やめろ・・」春樹は慌てて尊を自分の前から退かそうとしたが、尊は春樹のモノを喉奥まで咥え込み、ジュルジュルと音を立てながらそれを愛撫した。「んっ・・」尊の口内で達しそうになった春樹だったが、その寸前に彼のモノを尊が口内から引き抜いた。「なにを・・」「ここに、下さい・・」尊は恥ずかしそうに、己の濡れそぼった蕾を指した。にほんブログ村二次小説ランキング
2025年04月02日
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