作 : アルフォンス・ドーデー
文 : 岸田衿子
絵 : 中谷千代子
偕成社
スガンさんは、ヤギが大好き
これまで 6 匹のやぎを飼いました
けれど、みんなスガンさんのところから逃げ出して、山へ行き、オオカミに食べられてしまったのです
がっかりしたスガンさんは、 " もうヤギは飼わない " と決意しますが、やはり新しいヤギを飼い始めてしまいます
ブランケットという名のこのヤギは、スガンさんの畑が気に入った様子でスガンさんもひと安心
ところが、しばらくすると、やっぱり他のやぎたちと同じように、 " 山に行きたい " と思うようになります
そのことをスガンさんに話すとスガンさんは、山にはオオカミがいて食べられてしまうこと、ブランケットよりも立派な角のヤギが一晩中戦って勝てなかったことを話してくれました
それでも、ブランケットの山への憧れは抑えることができませんでした
スガンさんのもとを離れ、山に入ったブランケット
山は想像以上に居心地が良く、もうスガンさんのところへは帰る気にはなれませんでした
でも、日が暮れると、危険はすぐそこまで迫っていたのです
オオカミです
" もう帰れない " 、 " 帰りたくない "
" このままおとなしく食べられてしまおうか …"
様々な思いがブランケットの頭をよぎりますが、遂に意を決します
ブランケットは、その小さな角でオオカミに立ち向かったのです
この本に「人生」を重ねる人は多いのではないでしょうか
それぞれ置かれた境遇は違うのでしょうが
私もその 1 人です
私は親のいる故郷を離れ、都会に来ました
若い私には、都会はとても魅力的だったのです
「自由」か「安心」か
私のことを知る人もない、頼れる人もない、けれどすべてが輝いて見える世界と、人も町も環境も習慣も良く知る馴染みの、だけど限られた狭い世界
どちらを選ぶべきなのか
まぁ、人間の場合、それだけではなく、自分が果たすべき家族に対する責任も考えなくてはいけないので安心安全だけの問題ではないのだけれど
作者のドーデーは『最後の授業』の作者
戦争によって属する国が変わるとはどういうことかを知っている人です
昨日までフランス人であったはずが、たった今からドイツ人になるのです
自分の意思ではなく強制的に
自分の意思で行動する
ことの大切さ
そして、その責任は自分が負うこと
さらにその選択ができる幸運
を、本を読んで考えました
選択できる環境にあって、何を選ぶかは私の自由だけれども悔いなく生きたい、あっちを選んでいれば … と考えることなく、選んだ道は間違っていなかった、と信じて生きたいと思います
ブランケットの最期、潔く、とてもかっこいいです
この絵本は 1968 年に日本で印刷されましたが、アメリカで出版した際にアメリカで優秀絵本賞を受賞しています
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