2006年11月20日
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利用されているため更新が遅れてしまいました。

世界中で利用されているのは感謝です。

ところで、わが家に「紫式部日記」の古筆が

あります。室町時代に書かれた古筆です。

そこには次のように記されております。

(原文)
・・・いかに見ぐるしかりけんと、のち(後)

にぞおかしき。御いたゝき(頂)の、御くし(髮)

おろし奉(たてまつ)り、御いむこと(戒言)、

うけ(受)させ奉(たてまつ)り給(たま)

ふほど(程)、くれまど(惑)ひたるこゝち

(心地)に、こはいかなること(事)と、

あさましうかな(悲)しきに、たいらかにせ

させ給(たまひ)て、

のち(後)のこと(事)またしき・・・・

(原文の現代語訳文)
《寛弘五年(1008)九月十二日明け方、

藤原道長の邸に宿下がりをしていた一条天皇

の中宮・彰子のお産が近づいた。

安産祈願の散米(さんまい)が雪のように

降りかかって着物がくしゃくしゃに

なり》・・・・どんなに見苦し

かったろうと、あとになって考えると

とてもおかしい。安産と魔除けのために

中宮さまのお頭(つむ)の髪を

ほんの少しお剃(そ)ぎ申し上げる間、

途方にくれた心地で、これはまたどうした

ことかと、茫然と悲しいおりしも、

やすらかにご出産あそばされて、後産・・・・・・

《のこともまだすまない間、

安産感謝の祈りがあたりに響いた。》

「紫式部日記」古筆の重要な箇所です。

一条天皇の中宮・彰子の出産の場面を

実際に見聞していた紫式部の経験は、

「源氏物語」を描く上で役にたったもの思います。

「紫式部日記」の中で、安産の祈祷のために

多くの僧がやってきます。12人もの僧が入れ

替わり安産の祈りを夜通し続けます。

そして、また出産祝いも華やかに行われます。

そこで、「源氏物語」の中の「出産祝い」

について紹介します。「葵(あおい)」の巻に、

夕霧の「出産祝い」のことが記されています。

「葵」の巻の原文(下の写真右から7行目ー

10行目)には、「ゐん(院)をはじめ奉

(たてまつ)りて、みこ(親王)たち、

かんだちめ(上達部)のこるなきうぶやしなひ

(産養)どものめづからにいかめ(厳)

しきを夜ごとに見の志(し)る」

と記されています。現代訳は次の通りです。

「源氏の君と葵の上との間の御子

(のちの右大将夕霧)のご出産を祝い、

桐壺院(前・桐壺帝)を始めとして、

親王方・上達部(かんだちめ)が残らず

お越しになられ、多くの珍しくご立派な出産の

お祝いを夜ごとに見て大騒ぎをしている」

葵の上の出産


原文の「夜ごとに」は、複数の夜を表しています。

これは、生まれた子を祝い出産後三日、

五日、七日、九日目の祝宴が開かれていた

ことによるものです。また、この原文の中には、

一条御息所(みやすどころ)の

ねたみが記されています。

10行目以下の原文には、次の通り記されています。

「かの宮すどころ(御息所)は、かかる

御ありさまをき(聞)き給(たま)ひても、

ただならず」自分の愛する源氏の君の子を、

他の女性が選んだことをねたましく

思っている様子が短く描かれています。









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最終更新日  2006年11月21日 00時11分22秒
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