2005.09.22
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先週末に子連れで映画を見に行った。

現代はSky Highとか何とかいうディズニー配給の映画。スペイン語では「スーパーヒーロー高校」みたいなものになってた。

スーパーヒーロー達の子供が、自分もスーパーヒーローになるための教育を受ける訓練校、と、X-MenとThe IncrediblesとFantastic 4のパロディのような話。
話も単純明快で、映像エフェクトは面白くて、まあ、子供がいなかったら見ないだろうな、といった程度のものだったけど。

その高校で、生徒が入学した日に、自分の「力」を見せるテストをやらされる。

各自の力を教師が評価して、「ヒーロー」のクラスと、「アシスタント」のクラスに分けて、それぞれのグループに違う教育をするのだ。

火を噴ける子はヒーロークラス、ねずみにしか変身出来ない子はアシスタントクラス、といった具合。


この、「能力を基準にしたクラス分け」と、それに伴うSelf-Esteemへの影響は、大学のときの社会学の授業で話題になったことがあって、ちょっと興味があった。

この映画に出てくる教育の考え方って、一般の小学校から高校までのアメリカの教育に、モロ当てはまるのだ。


これは、いろいろな理由で正当化されている。他の「凡人」に足を引っ張られるよりは、飛び級なり家庭教師なりつけて、どんどん差をつけていった方がいい、という考え。

面白いのは、逆に、「普通の子よりできない子も、その子の能力を最大限に伸ばすために他の子と違うカリキュラムで勉強すべき」という考えも推奨されているってこと。

上の映画では、「アシスタント」組に対して、(自分もアシスタントの)教師が「ヒーローが活躍するには、アシスタントの力は欠かせないんだ」と、落ちこぼれ生徒達に「正当な理由」を与える。(野球の一軍選手がしっかり練習するためには、球拾いする二軍、三軍選手が欠かせない、って言ってるようなもの)

だけど、そんなのは言い訳に過ぎず、ヒーローの足を引っ張らないように「隔離」されたんだっていうことは、ヒーロークラスの生徒も、アシスタントクラスの生徒自身もよく分かってるんだよね。

大人がどんな理由をくっつけたって、「差別化」されたって事実は、特にできないクラスに入れられた生徒にはトラウマとして残る。


日本の学校は、というと、受験なんかでレベル分けはするけど、小中学校は、できる子できない子取り混ぜて、一括して教育するスタイルがまだ健全。

日本ではアメリカみたいに飛びぬけて才能のある子が出にくい、というのは、このせいだと言われるけど、逆を見ると学校に行っているのに字も書けない、足し算もできない、という子もまたいない、というところにも注目すべきだと思う。
(アメリカにああいった天才児がでる裏には、様々なリソースをみんな彼らに持って行かれて信じられないくらいどうしようもない教育を受けてる犠牲者も数多くいるのだ)

アメリカ側から見ると、日本の教育って、

「様々な能力レベルの子が一緒になって勉強すると、出来る子は出来ない子を手伝ってあげることで、出来ない子は自分より出来る子を見本にすることでみんながよくなっていく」

という点が評価されるらしい。確かに、グループ学習なんかは先生が黙っていても自然にリーダーが出てきていろんな指示をするもんね。



これを見た、落ちこぼれグループに属する生徒達は、どう感じたんだろうなあ。

「アシスタントもヒーローになりえる」というメッセージだけで、この差別化自体をなくそう、というラストにならなかったのがちょっと残念だったかも。
(主人公のガールフレンドが、実はすごい能力を持っているのに、学校の差別化に反対して力を見せることを拒否してアシスタントクラスに自ら入る、ってあたりに、その手の主張が見られたけど、結局それもラストでプロットになってくるに過ぎなかった)

見終わったうちの子が、「僕は絶対ヒーローのクラスに入るよ!」と言ったところをみると、やっぱりただの娯楽映画で、今の教育制度に疑問を投げかけるには至らなかったみたい。





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Last updated  2005.09.22 18:29:02
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