先日はカートゥーンについてでしたが、同じSept.7号のテキサスの死刑に関する記事。
3人の実の娘(2歳と1歳の双子)を家に残して放火し殺害した罪で有罪、死刑となった前科ありの男性の、逮捕後の経過を追っている。
当初、あらゆる証拠が有罪を示していたため死刑が確定したのだけど、本人は無実を主張。あるきっかけで文通を始めた女性がいろいろ調べているうちに、検察側の信頼度について不明な点が次々表に出てくる。死刑直前に、別の専門家が火災は放火ではなかったという見解を出したものの、判決は覆されないまま死刑は執行。のちに、州政府の設置した委員会で、証拠不十分で「無実の人間を死刑にした」という判断が下された。というもの。
足利事件もひどいけど、こちらも残酷。容疑者は、有罪を認めれば刑を軽くする、というオファーを受けていたのだけど、「愛する自分の娘を殺したことを認めるわけにはいかない」と、オファーを拒否したのだそう。この時点で、どうしてもっと多くの人が無実だと信じなかったのか。娘を3人一度に失った後、1人Death Rowで10年以上もの時間を過ごすのがどういうものか、考えるとつらい。
足利事件はDNA検査の不正確性が悲劇の原因だったけど、こちらはFire Investigationというものが当時あまりあてにならない推測に頼っていたことが指摘されている。「放火だ(火をつけることができたのは父親しかいない)」という思い込みが検察側にあれば、どんな形跡もそれを示す証拠に仕立てることができる(記事中では、それら一つ一つが反駁されている)。で、それを知ってしまうと、当時の目撃者も、「そういえばあいつ、怪しい行動してたな」と、記憶の評価が変わってしまう。これで死刑を決めるんだから、怖い。
死刑については、賛成、反対を一概に言うのは難しい。ただ、「死に値する罪があるか」という議論をする前に、「そのような罪を犯したと、100%証明できる手段があるのか」の答えがNoなんだから、やっぱり手放しで賛成すべきではないなあ。
カレー事件の林被告も。本人が否定しているってことは(A) 嘘をついてる(B) ほんとにやってない (C) 精神状態の問題でやったことが記憶から抜け落ちてる のどれかのはず。(C)の場合は、責任能力とかの問題も係わってくるから刑を決めるのも難しい(アメリカでInsanity Pleaってあんまし聞かないなあ。ていうか、上の記事では「この男はpsychopathだから娘を平気で殺したんだ」という根拠で死刑になってる)
テキサスの死刑制度、このあと数年で変化が起きるかも。
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