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2005年12月11日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
最近「ゲーム脳」という言葉が懸念されています。テレビゲームばかりやりすぎると脳に悪い刺激を与えて忍耐力が弱くなりキレ易くなる、凶暴化するという症状が実証されているそうです。

私はゲームが昔から好きです。ゲームウォッチの時代からゲームと共に成長してきたと言っても過言ではありません。子供の頃は誰よりもゲームが上達することが目標で、将来の夢はゲームクリエイターになることでした。そのゲームの腕のお陰でクラスで発言力の強い存在でしたし。

私の自慢の一つにドラクエ4を中学校で一番早くクリアして、その噂を聞きつけた学校中の生徒が私のクラスにやってきて(勿論全校生徒ではないですが)、一騒動起きた事です。あのヒーローになった感が人生で一番輝いていた瞬間かも・・・それ程私はゲーマーです。

最近はそこまでハマるゲームがなくなってきたため、そして社会人になって昔に比べてグッとゲームの時間が減ってしまったため、ちょっと疎遠になりました。

そんな私が恐れているものがあります。それはネットのオンラインゲームです。多分これをやったら止まりません。猿のらっきょうの皮むきみたいにずーーーーっとやってしまうでしょう。

実は超ゲーマーだった私が子供の時代から空想していたゲームの最終形はオンラインゲームだったのです。すなわち、人間の相手は人間が究極に面白いと。どんなにコンピューターのアルゴリズムが発達しても、生身の人間にはかなわないだろうと。

そんなオンラインゲームの大国であるお隣の韓国では、オンラインゲームにまつわる様々な事件が起きています。ゲームの中のアイテムを獲得するために犯罪を犯す、ゲーム上でされた事の仕返しを現実世界で行う、そしてゲームのやり過ぎで死亡する・・・

日本でも間もなく同様の事件が起こるでしょう。それがIT社会の負の部分でもあります。

若者が凶悪な事件を犯すと必ずゲームや食生活の変化が槍玉に挙げられますが、私に言わせれば「いやいや、大人だって十分影響受けてるやろー」ということです。



精神の凶暴化はこれからどんどん広がっていくことでしょう。コンピューターウィルスという言葉は別の意味で使われるようになるかも知れないですね。つまりは「パソコンやゲームのやりすぎで人間の精神部分を崩壊させるものになる」と。つまりはウィルスのようなものであると。

さて、日曜は恒例の小説の日です。前回までの部分は毎週日曜のブログを参照してください。


台風一過

第十五節 その男凶暴につき

藍を乗せたまま私の部屋に着いた時には時計の針は9時を回っていた。その間藍はほとんど話をしようとせず、私の言うことにただ「うん」とか「えっ」とか適当に相づちを打ち、上の空に聞き流しているだけのような様子だった。ショックはそれだけ大きかったということだろう。

ひとまず夕飯の準備をする。藍がぼんやりと座り込んでいるので私が男の手料理を二人前ふるまうことになった。味には自信はないが、一人暮らし生活5年の粋を極めた腕前を披露する。メニューは豚肉を入れた野菜炒めと、豆腐とナメコのみそ汁。野菜炒めは若干焦げて黒っぽい。

できあがった料理を前に藍は小さく「ありがとう」と小さく呟いただけだった。半分位食べて箸を置いた。私の味付けが気に入らなかったのか、食欲がなかったのかは定かではない。

元気のない藍を励まそうと音楽をかけたり下手な冗談を言ったりするものの、藍は小さく肯いたり無理に合わせて小さく笑ってみたりと効果の程は今一つ二つ位だった。しばらく沈黙に近い状態が続く。

食事も終わって時計を見ると10時半を過ぎており、私が食事の後片付けをしている間に藍は「おやすみなさい」と言って眠ってしまった。今日の出来事にすっかり精神的に参って疲れてしまったのだろう。ベッドを占領された私は今日の所はさすがにソファーで眠る事にした。

真っ暗な部屋の中、ソファーに寝そべりながらぼんやりと色々考えていた。藍が寝息を立てて寝ている。まさに安眠というところだろう。しかし私の方は色々あり過ぎて、逆になかなか寝付けそうになかった。

やはり状況が状況だけにしばらくの間、藍を部屋に帰して一人にするわけにはいかない。実家は東北にあるという。幸い非感染地域であるから実家は心配ないらしいが、それだけに実家に戻れないという側面もある。



そして平井のことを思い出す。元々粗野な部分があったのは確かだが、少なくとも先日までは物事の善悪が判断でき、自制できる理性は持ち合わせていたはずだ。ウィルスに冒されることによりそのタガが外されてしまった格好になった。

彼が自分の家族を殺害したであろうことは疑いない。あの全身から立ちこめる殺気を感じ取れば、最早きちんと確認をする必要もないであろう。そして藍の部屋には何をしに行ったのか?藍と一緒になろうとしたというよりは、藍も殺して永遠に自分の物にしようとしていたのかも知れない。そう考える方がこの際整合性があるようだった。

ふと大事な点に思い至った。平井はこの部屋を突き止めて追い掛けてくるのではないか?と。部下の住所などいくらでも調べがつくのではないか?現に藍の部屋をも突き止めてきたではないか。自分の迂闊さが悔やまれる。

急に鼓動が高まり始め、不安になって起きあがり周りを何とはなく見渡した。ビデオの時刻を表すLEDは既に1時を回っていた。今日、いや朝まではとりあえず追い掛けてくるようなことはないか。明日の朝になってから藍と今後の事を相談しても遅くはないはずだ。少し落ち着きを取り戻し、またソファーに横たわる。

甘かった。元々家賃の安いマンションであるから防音環境には多少の難があり、階段の傍だから人が昇り降りする際には部屋の中まで足音が聞こえる。特に深夜にはよく響く。コツコツという不審な足音が聞こえてきた。夜中に住人が出入りするのは特に珍しくもないが、皆部屋に閉じこもっているこのご時世に外を出歩くとは。しかもここは5階なのにエレベーターを使わないのも不自然だ。


「藍!早く起きろ!!」
突然の安眠を妨害された藍は、一瞬自分の部屋でない事に驚いた様子であった。昨日の出来事が夢であって欲しかったのだろう。そして私の部屋であることを確認しホッとする間もなく、ドアを叩く音を聞いて再び驚く。

「な、何なの!?」
昼間の出来事が藍の頭の中でフラッシュバックした。そして何も言わなくても気づいたようだ。顔が恐怖にひきつる。

せめてもの救いは深夜にこれだけうるさくされても、近所の誰からも苦情の声が上がらない事であった。(つづく)





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Last updated  2005年12月11日 20時47分56秒
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