『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』100万部?日記

『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』100万部?日記

2013.09.18
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10月1日発売、 『NISAにゅうもん 5分でわかるもん、100万円を2倍にするもん』

の序盤を特別にご紹介いたします。

修正前のオリジナルバージョンです。



表紙M.jpg





【第1講】 国の思惑から読み解く! NISAはバブル崩壊から生まれた



■ NISAは、一言でいうと「日本人改造計画」


はい、最初の講義はNISA誕生までの歴史、そして、

NISAの仕組みを大ざっぱに掴んでもらいます。

ここでコケると、この後つらいですからね。

しっかりついて来てくださいよー。

この第1章を読めば、 NISAが5分でわかるもん!


NISA――これ「ニーサ」って読むですけど、正式名称とかは後で説明します。

正直、NISAってまだ馴染みはないですよねえ。

TVや雑誌、銀行や証券会社の人に詳しく説明されても、わかったような、わからないような。

でも、安心してください。

NISAの本質を分かっている人なんて、まだそんなにいないですから。

では、NISAの本質とは何か? 一言でいうと、 「日本人改造計画」 です。

日本人を変えようとしている国家の策略なんです。


あら、穏やかではないですねえ。なんだか陰謀論っぽいですねえ。

怪しい本だから閉じちゃいましょうか?

いやいや、ちょっと待ってください。

大げさに言っちゃいましたけど、本当に、本質はそこなのです。




もともと 日本には貯蓄が苦手な人がたくさんいました。

「えっ、日本人は昔から貯蓄好きだろ」って?

そんなことはないです。それは最近、つくられた文化です。

実際、江戸時代は「宵越しの銭は持たねえ」という文化だったので、

「倹約令」がたびたび出されています。



くだって明治時代になり、政府が郵便貯金を開始しても、

一般市民には「貯金」という思想がそもそもなかったので、

お金はまったく集まりませんでした。

実業家・渋沢栄一は『渋沢百訓』という著書の中で、

「日本人のその家族制度のせいで、家族・親族に依存するクセがあって、貯蓄心が乏しい」

なんて話を書いています。

しかし、消費中心の文化だと、『国民の貯蓄→銀行の融資→企業の設備投資』

という国家発展に欠かせないお金の流れができません。

それで、小学校の道徳の授業で貯蓄の大切さを学ばせたりしました。

特に戦後には、「こども郵便局」といって、子供が実際にお金を預けるための

機関が設けたりしました。

そして昭和38年(1963年)、貯蓄文化をさらに推進するために国がつくった制度が、

「マル優」 です。


アラフォー以上の方でないと、覚えていないでしょうね。

正式名称は 「少額貯蓄非課税制度」

「350万円までの貯蓄なら、利息に税金はかけません」という制度だったので、

「少額・貯蓄・非課税・制度」。

350万円は少額とは思えないんですが、それは置いておきます。

昔は定期預金をすると6~7%も利息が付いていたのですが、通常は20%の税金がかかります。

その税率を0%にするのが、「マル優」制度だったのです。

なので、みんなこの「マル優」を活用していました。

知らなかった方は、ぜひお父さんやお母さん、おじいちゃん、おばあちゃんに

聞いてみてください。誰かは絶対、「マル優」を使っていたはずです。

ちなみに、今でも銀行預金の利息には20%の税金がかかりますよ。

ただ、肝心の利息自体が定期預金でも0.03%とかだったりするので、

さらにその20%というと……もう見落としてしまうぐらい小さな額の税金でしかないのです。


さて、この「マル優」制度は昭和62年(1987年)まで続きました

(今では障がい者などを対象にしたものしか残っていません)。

この制度は実際に効果を上げ、国民のお金が銀行に集まり、それが企業への融資に回って、

高度経済成長の一助となったのです。

つまり、大げさに言うと、 日本人を貯蓄好きに改造したことで日本の経済成長が実現した

わけです――。


「話がNISAからそれているなあ」と思ったあなた。

もうすぐ話が戻りますので、あと1分だけご辛抱ください。

明日のブログ へ続く)



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(より詳しい話はこの本に)







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最終更新日  2013.09.19 01:42:26
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