背負い込むのではなく吐き出せ！

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2009/03/08

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テーマ：自分らしい生き方・お仕事(41186)

カテゴリ：人生・教訓！

夕方、自宅近くの運動公園を歩きながら、昼間に会った従兄弟の奥さんのことを思い出していた。

今日は、親戚で法事があり従兄弟たちが久しぶりに集まった。

その奥さんとはたまたま向い同士に座り、話を始めた。

「あの叔母さんの面倒を何年もよく見てきたですね」

私のこの問いに、彼女は待っていたように早口で話し始めた。

今は認知症と言われているが、叔母が痴呆の症状が出てからの彼女の苦労は筆舌に尽くし難いものだったようだ。

それも、症状が出る時と出ない時があり、出ない時には普通の大人しいお婆さんだが、一旦症状が出ると手がつけられなくなり、妄想からくる虚言、そして暴言が始まる。

終いには、彼女から鬼嫁のようなむごい仕打ちをされると言いふらす始末。

当然、外に出ている叔母の子供たちや親戚から非難の嵐となった。

こんな表現を彼女はした。

このままでは、自分が駄目になる。

離婚も考えたが「これもあなたの運命と考えてお母さんの面倒を見なさい」という実の母の教えがあり踏み切れなかったとか。

ぎりぎりまで追い詰められた彼女は、最後の賭けに出る。

自分一人で背負い込むの止め、思いっ切り吐き出し始めたのだ。

外の子供たちや親戚、そして誤解している周囲の人たちにも、叔母のありとあらゆることを相手が理解するまで話したとか。

話すというより吐き出した、ということだろう。

それで、漸く理解してくれる人が増え、彼女は駄目にならずに済んだという。

驚くのは、これだけではない。

この間、そして叔母が亡くなるまで、バカな従兄弟に代わって家計を支えたのも彼女だったのだ。

女性は偉大ですね。

強さと言うより、思いを吐き出した勇気が彼女を救ったような気がする。

人間なんてどんなに強がっていても、所詮一人では何もできない。

周囲からの支援や協力がなければ生きていけない。

強さがあって、弱さや脆さも持ち合わせている。

弱さや脆さをさらけ出すことは決して恥ずかしいことではないのかもしれない。

男が弱さを人に見せられるか、なんて見栄を張って言うことはあるけれど、時々よれよれになった自分をさらけ出せる場？や相方？が欲しいと弱気の虫が出るのは確か（笑）。

彼女との話が一通り終わると、他の従兄弟たちも加わり、話題ががらっと変わり、同世代で血圧が高く倒れる人が多い、という話になった。

そこで気が付いたのだが、先ほどまで私と話していた従兄弟の奥さんの堂々たる体躯（失礼？）。

それは、私が負けてるかも、と思うほどだから、これはもう長年のストレスが溜まったものなのか。

「人の話はいいけど、あなたも血圧高いのでは？」と聞けば。

「はいっ、薬を飲まないと上は２００近く」

「えっ～～～～」

周りにいた、従兄弟全員が声を出して驚いた。

そこで、私が一言。

「言うとくけど、俺とかあなたみたいなのは、倒れたら言われることは一つだけよ」

「えっ、なんですか？」

「肥えちゃったけんね～、この一言で終わりよ」

一同がどっと笑ったところで、法事も無事終了となった。

それではまた。

法事に行って冗談言うのは、親戚の前だけにしてね？。
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