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森川暁水
日向水かぶりて其日暮しかな 森川 暁水
貸ぶとん引つぱりあうて寝たりけり
どぶろくにゑうて身を投ぐ大地あり
息しづかに葱汁吸うて生きてあり
餅厚く切つて遠のく死ありけり
はかり炭買ひゐるところ見られけり
われのみに見ゆ昼星や極暑来
悪ろき世のむきみの田螺黒かりき
一晩にかほのかはりぬ暑気中り
貧乏のもらひぐすりや水中り
飢びとに麦いらいらと黄なりけり
苦潮にうつそみ濡れて泳ぐなり
月のものありてあはれや風邪の妻
煮凝や親の代よりふしあはせ
秋江に沿ひゆき蔵書売らんとす
笑うてはをられずなりぬ梅雨の漏
地のあてに山わだかまり凍死せる
年玉のかざしの鶴の挿せば舞ふ
膝もとにいとどの跳ねる夜食かな
唄はねば夜なべさびしや菜種梅雨
夜なべしにとんとんあがる二階かな
まうからぬ夜なべ細工やちちろ虫
夜濯にありあふものをまとひけり
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