おしゃれ手紙

手紙ハートはるな
おしゃれってなんだろう?

白いハンカチ、「八月の鯨」、「ハワーズ・エンド」、骨董品、里山、ユーモア、環境問題・・・。

私にとっておしゃれって「気になること」かも・・・。


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2024.11.23
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カテゴリ: 国内旅行

■10月21日(月)-1

この日は、最上峡芭蕉ラインの舟下りである。

かつてここには、舟番所があり、舟の荷物を調べていた。

五月雨を集めて速し最上川   芭蕉   (奥の細道)
 芭蕉がこの最上川を俳句にして以来、多くの文人墨客がこの川を見るために訪ねた。
病身の正岡子規も、ここまできた。
(略)
ずんずんと夏を流すや最上川    子規
街道をゆく10:羽州(うしゅう)街道

五月雨や大河を前に家二軒    与謝蕪村

子規は、蕪村の句の方が、芭蕉の句よりもいいという。

▲これは、子規の句。

▲芭蕉の酒田での句。(奥の細道)

服二枚重ねて秋の最上川     はるな

この日は、肌寒くて、フリースの上着の上に、ダウンのベストを着た私。

1時間舟下りをして、バスで帰ってくることになっていたが、今年7月の大雨で川の形が変わってしまった。

だから、いつもの半分のコースでUターンした。

<人格というほかない大きな気魄> に圧倒されると誰かが書いていたが、ここが大雨で河の水が増えたら、本当に、獣が荒れ狂うようだったろう。

観光舟も何艘か流されてしまったそうだ。

▲今も7月の増水の名残りがあちこちに残っていた。▼



酒田まで、下りの舟は、4~5日くらい。
帰り(上り)は、風任せなので、2週間以上かかったとガイドさん。
風がない時は、陸から舟を曳く、曳き子が必要になり、曳き子を職業とする村もあったという。
 最上川の難所や急流では、当時往来する川船では、曳子たちが船に綱をかけて引っぱりました。
難所付近にはこの曳子たちの住む曳船集落があり、多いときには100人以上の曳子が必要だったようです。■ 最上川舟運
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

最上川を体感したあと、尾花沢という町に行った。
江戸時代宿場町として栄えた尾花沢。

この町は、芭蕉10泊の町を売りにしている。(他にもあるが)
元禄2年(1689)5月17日(新暦7月3日)、松尾芭蕉は「封人の家」を出発し難所である山刀伐(なたぎり)峠越えて昼頃に羽州街道の尾花沢宿(山形県尾花沢市)に到着。
尾花沢宿では旧知である鈴木清風宅を訪ねています。
その時の様子を

「尾花沢にて清風といふ者を尋ぬ。
かれは富める者なれど、志卑しからず。
都にもをりをり通いて、さすがに旅の情をも知りたれば、日ごろとどめて、長途のいたはり、さまざまにもてなしはべる。」
と「奥の細道」では記しています。

芭蕉は5月17日当日は鈴木清風宅に宿泊したものの、翌日からは少し離れた養泉寺(山形県尾花沢市)に宿泊地を変えています。
これは、芭蕉が訪れた時期が紅花の開花期に重なった為、邸宅は多くの人々があわただしく出入りして落ち着いた雰囲気が無く、清風自身も忙しく動かざるを得ない状況だったからと推定されています。
養泉寺は元禄元年(1688)に本堂を再建したばかりで、まさに新築の建物に芭蕉を迎え入れた事となり、その心遣いに大変感謝しています。

そこで生まれた句が・・・

 涼しさを わが宿にして ねまるなり   芭蕉 (奥の細道)

「ねまる」とは当地方の方言で、力が抜けて、だらりと、寝そべる(楽に座る・あぐらをかく)意味で、芭蕉は養泉寺で昼風呂から上がり一息入れると、まるで自分の家にいるように心に風が吹き抜けるような爽やかな気持ちになり、安堵感と開放感に包まれた様子を表現しているようです。
這出よ かひやが下の ひきの声    芭蕉 (奥の細道)
芭蕉が尾花沢で訪れたと思われる蚕を飼っている小屋の床下で、恋を奏でるヒキガエルの声を聞き、恥ずかしがらないで、こちらに来て顔を見せて欲しい、といった意味と思われます。もう一句・・・・

まゆはきを 俤にして 紅粉の花    芭蕉 (奥の細道)
芭蕉が訪れた時期は丁度紅花の開花期に重なった為、紅花の畑を見学したのかも知れません。
その際、紅花の花弁の形状が眉掃き(おしろいをつけたあと、眉を払うのに用いる小さな刷毛)のようで、風で揺れるとまるで女性が化粧をしているようにも見えて美しいことだなー、といった意味と思われます。
 鈴木清風は、芭蕉とも親交のあった俳人であるが、本業は「島田屋」という商家の三代目で ”紅花大尽”と呼ばれる程の豪商 でもあった。
元禄11年の夏、紅花の商いに江戸に上った清風を、江戸の商人たちは、清風を田舎商人と甘く見て”不買同盟”を結んで妨害した。
それに対し清風は智略でこれを突破、三万両の利益を得た。
「尋常の商売で得た金ではない、きれいさっぱり使い切る。」と言って、吉原の大門を3日3晩閉め切って遊女達に休養を与えた-----。
と言う豪気な逸話等が残されている。


10/16(水)■ 越後・東北南部行:出発/新潟を地形と歴史を感じながら歩く
10/16(水)-2■ 新潟市:日和山/花街
10/17(木)-1■ 新潟県・新発田市:清水園/足軽長屋他
10/17-2(木)-2■ 新発田市・新発田城/村上市・鮭オシのまち
10/18-1(金)■ 村上市・笹川流れ

10/18-2■ 鼠ヶ関を探せ/クラゲの水族館/鶴岡カソリック教会
10/19-1■ 山形県・鶴岡市:城址公園/丙申堂・/酒田市:土門拳記念館
10/19-2■ 酒田市・本田家/日和山/山居倉庫
10/20■ 鶴岡市・出羽三山・羽黒山
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Last updated  2024.11.23 11:38:45
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