烏 森 神 社

2006年03月20日
XML
カテゴリ: 神道豆知識
先日「彼岸」の中で「社日」について少し触れましたが、今日は「社日」についてお話致します。

社日<しゃにち> とは雑節の一つです。春と秋にあり、春のものを春社<しゅんしゃ、はるしゃ>、秋のものを秋社<しゅうしゃ、あきしゃ>ともいいます。
春社は種もみの浸しの目安(稲作の始まり)とされ、五穀の種を供えて豊作の祈願をします。春の社日に酒を呑むと耳が良くなるという風習があり、これを治聾酒<じろうしゅ>といいます。
秋社は収穫の時期であるので、収穫の感謝と来年の農作物の占いなども行われていたそうです。

「社日」は春分または秋分に最も近い戊<つちのえ>の日(前後同日数の場合は前の方の戊の日)が社日となります。ですので、 今日はその「社日」にあたります
社日は古代中国に由来し、「戊」という漢字には「土」という意味があり、「社」とは土地の守護神、土の神を意味します。
「社日」は産土神に参拝して感謝と祈願をする日なのです。

土地神としての地神を祀る習俗、農神の去来伝承、社日参り(七鳥居参り)など地域によって様々な伝承があります。
各地農村ではこれに合わせて餅をついたり神社を回ったりといったことが行われていました。


長野県では御社日様が「田の神」であるとの信仰があり、この神が春社の時分に山から降りていて、稲の生育を見守り、秋社の時分に山に戻っていくと考えられていて、春・秋共に餅をついて祭る習慣があります。
福岡県嘉穂郡の一部では「おしおい」といって、海砂をとってきて、家の内外を清める習慣があります。

家毎のささやかな社日や祭であっても、村を挙げての賑やかな鎮守の杜の氏神の祭礼でも、自然の恵みに感謝をする素朴な感情から生まれたことは変わりないのです。

余り聞きなれない「社日」かも知れませんが、今日は「産土神<ウブスナノカミ>(生まれた土地の守護神)」を祀る日ですので、どうか産土神である神社に感謝し、ご参拝いただけたら良いかと思います。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年03月20日 11時18分09秒
[神道豆知識] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: