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シリーズ第3弾であり、「夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)」の続編に位置する物語。…なのだが…~ネタバレありです~和音島から帰ってきた如月烏有は退院直前、なんと"バナナで足を滑らし頭を打って"島で起こった事件の記憶を失う。恋人だと主張する桐璃にうろたえ、(中退した大学在学中に付き合い)別れた恋人・伶子を彷彿とさせる、取材で出会ったリテラアートを描く巫子神の弟子・わぴ子に惹かれる。無くした記憶の反動か、放火を繰り返してしまう烏有。その場には毎回死体があった。殺人犯を探るべく、巫子神も参加しており、名探偵・木更津悠也もいる探偵小説好きの集まり「ピブルの会」に参加する烏有。そんな中、メルカトルに再会した(メルが烏有の入院中に訪ねて来て知り合った)烏有。メルに振り回されるように殺人事件の解明に乗り出す羽目になるが、そこの先に待っていた真実とは―相変わらずやってくれます。バナナで足を滑らして記憶を失い、すべてリセットするなんて、初めから突っ走ってくれます!そんなベタな展開を持ってこられるとかえって新鮮(笑)「ピブルの会」には今鏡グループ(「翼ある闇」の舞台)に勤める今野や木更津の腰ぎんちゃくとして香月実朝もいる。編集部にいる増岡は美袋の友人である彼と同一人物か?さりげなく他の作品の伏線と言うか、繋がる糸がちりばめられている。小説の中でもキュビズムを実行しているのか、現実でありながらパラレルのような展開もある。藤岡の過去は烏有のものではなかったのか?とか。メルカトルと編集長のつながりがクリアにならないのが残念。烏有はメルの後を継げたのかも気になる。そういや、「メルカトル」ってどういう意味だろう?メルカトル鮎シリーズ 翼ある闇 夏と冬の奏鳴曲(ソナタ) メルカトルと美袋のための殺人
November 30, 2006
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「背の眼」 「骸の爪」のシリーズ短編集。死んだ妻に会いたくて、霊視現象探求所を構える真備庄介。助手で妻の妹・北見凛、ちょくちょく遊びに来る友人で小説家の道尾。探求所を訪れるのは傷行いた心を持った人たち。~ネタバレメモ~・流れ星の作り方旅先で飲み物を買いに出た凛は、ラジオを聞いている少年から流れ星の作り方(明るい星を凝視し、頭を振る)と両親が殺害された友人の話を聞く。友人がいた部屋の開いたドアの前を、犯人はどうやって通ったのだろうか?道尾秀介が書いていると思えば、すぐ分かる。両親を殺されたのは少年自身で、少年の目は見えないということが。・モルグ街の奇術心霊主義と対立し、偽霊媒師達による詐欺行為を糾弾したフーディーニの曾孫を名乗るマジシャンの男が、霊現象を公言する小説を書いた道尾に挑戦。真備が受ける。男は道尾と真備の手首を賭け、自身の消えた手首のトリック解明を迫る。あっさり解けたかと思えば、もしかして?という余韻を残している。・オディ&デコ風邪を引いた真備の代わりに、拾ったが親に許されず、また捨てることになり、死んだ仔猫の霊が取り憑いているという少女・莉子の話を聞く凛。結局解決したのは真備。莉子に嫉妬した友人・真子が偶然写メに写った裏返った鬼の面(節分)を仔猫だと偽っていた。仔猫は生きていた。・箱の中の隼忙しい真備の代わりに、真備の振りして新興宗教団体の施設を見学することになった道尾。怪しい動きをする人々に恐怖する道尾。見学を誘った相談者・野枝ひかりは、教祖の父と対立し、病院を拒否する信者を助けたいと以前、別の宗教団体をつぶしたことがあるという真備を利用し、脱出、解体を願っていた。真備が道尾を迎えに来て、起こった事件をあっさり解説(ひかりの行動は、看護師としてのものだった)して終了。・花と氷友人の結婚披露宴に出席した凛。孫娘が、自分の発明する製作所で亡くなり、死を望んでいた老人・薪岡が、孫娘の霊に殺して欲しいと真備の元を訪れる。真備は探求所はそういう依頼を受けるところでは無いと説明して帰すが、公園にいた子供達を製作所に誘い、彼らの手を使って死のうとした薪岡の計画に気付き阻止する。「同じ年頃の女の子を見るのが辛い」という薪岡の言葉は、姉の、妻の死がまだ重く心の奥底に氷のようにある凛と真備の感情を浮かび上がらせる。
October 5, 2009
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THE DEATH YOU DESIRE膵臓ガンで余命六ヶ月―死を告知されたソル電機の創業社長・日向貞則が選んだ「生きているうちにしか出来ないこと」は、社員であり、一緒に会社を起こした境の遺児・梶間晴征に自分を殺させることだった。幹部候補を対象にした、保養所での"お見合い研修"に梶間以下、4人の若手社員を招集。梶間に真意を知られぬまま、復讐として殺されることを計画した日向だったが、計画がさりげなく妨害されていく。殺されることを計画するというのはなかなかインパクトあり。扉は閉ざされたままの碓氷優佳が今回も暗躍。~ネタバレメモ~日向貞則・ソル電機創業者。一緒に会社を起こした境を殺してしまったが、明るみにならず。 境の妻と一夜の過ちあり。小峰 ・秘書課長。研修者梶間晴征 ・材料部材料開発課の主事。 亡き境の息子。母の死ぬ間際に父は日向に殺されただろう事を知らされ、 日向に対し復讐心(殺意)を抱く。研修後、欧州研究センターへ赴任予定。園田進也 ・企画部所属。周囲を押しのけても出世欲あり。恋愛に意識なし?堀江比呂美 ・営業部所属。親友・西田奈美が園田に仕事を妨害されて転職した為、彼に恨みあり。野村理紗 ・広報部所属。梶間に惹かれている?"お見合い研修"であることを隠しながら、研修者の関係を良好にするために呼ばれたゲスト。安藤章吾 ・日向の甥。翻訳家。兄の秀和は成城のペンションオーナー。国枝真里子 ・冷静で観察力に優れた雑誌の編集者。章吾の婚約者。碓氷優佳 ・姉が章吾の後輩。「扉が~」で晴れて!?彼となった男は章吾の親友。 非常に優秀。今回も日向の目論見を看破、彼が殺されぬよう画策。ラスト、抵抗もしなければ、梶間に真意を察せられてしまう可能性を優佳に気付かされ、抵抗を試みることにした日向。冒頭では保養所内で人が死んだという通報のみ。結局どちらが死んだのか(相討ちという可能性もある)分からないのがいい。
May 8, 2008
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様々な物語の番外編短編集。・しあわせのこみち「冷たい校舎の時は止まる」の清水あやめの物語。T大学文学部二年生でありながら絵画教室に通い、「感性」を武器に絵を描いてきたという自負がある。しかし、授業で鷹野と同じ法学部の学生・田辺颯也が作った、自分と同じ場所を表現した、美しい映像作品を見て圧倒的な敗北感を味わう。田辺と交流するうちに、自分のこと、絵の本質を見抜かれ、また、田辺も絵を描き、自分は落選したコンクールで受賞したこともあること、次の公募展に共に出品予定であることを知る。彼に惹かれ、刺激を受け、自分と向き合い、“本気で描く”ことに。本気の、今までの鷹野への気持ちも込めた絵は最優秀賞を受賞。あやめは田辺に告白。「造形表現」の有名な人気講師は秋山だろうか?確かT大で教えてたこともあった…気がするのだが。物語中、おそらく深月がゼミの発表をし、鷹野が録音するシーンがある。榊に聴かせるのかな?・チハラトーコの物語秋葉原の事務所に所属する千原冬子27歳(実年齢29歳)ガチに美形でスタイルよくて、ガチに博識でオタクで、自覚的に考えている本物である自分。周囲を、観客を楽しませる嘘をつくのもプロだ。過剰なパフォーマンスをする磯山ミオを見て浮かび上がるのは昔の自分。ステージママだった母に守ってもらった虚偽の自分の武勇伝を周囲に話しつつ、自分にアニメや本の面白さを教えてくれた司書教諭・重森と交流。その恋が成就することはなかったが、彼はトーコを守ってくれた。そして、トーコの次の方向性を考えてくれたマネージャー・幸村が持ってきたオーディションの仕事は赤羽環脚本のものだった。オーディション直前、トーコは環と再会する。「スロウハイツの神様」の加々美莉々亜こと千原冬子が主人公。以前、トーコが落ちた環脚本のアマテラス神話をモチーフとした大作で、アマノウズメ役をやった女優は「太陽の坐る場所」のキョーコ。・樹氷の街江布北中生徒会長であり、合唱コンクールの指揮者となった天木(中3)は一向に上達しない伴奏者・倉田梢にいら立っていた。同じクラスの秀人、隣のクラスの椿の紹介で、同じクラスの松永郁也がピアノの天才だと知り、自由曲の伴奏を担当してもらうことに。郁也のピアノに圧倒され、クラスの士気も上がっていく。一風変わった郁也だが、彼の家庭の事情を知り、多恵とも交流し、いいやつだと思う。そして、多恵が倒れた時の彼の(家庭)状況を目の当たりにし、海外にいる彼の姉のような存在・芦沢理帆子を呼び戻す。「凍りのくじら」「ぼくのメジャースプーン」「名前探しの放課後」のメンバー出演。時系列的には「メジャー」→「凍り~」→「メジャー~」→「樹氷の街」→「名前探し~」
September 22, 2010
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2003年上期には重力ピエロ(70年代生れとしては、初の直木賞の候補となる)、2004年上期にはチルドレン、下期にはグラスホッパー、2005年には死神の精度が直木賞候補になっている。そして今年、2006年には砂漠が直木賞候補に上がった。候補常連で、いつ、何で受賞するのかが気になる伊坂氏、今度こそ受賞なるか?読み始めは地味な話かと思いきや、読了後にちょっとゾクっとした。不思議な能力が出てくるのは恩田陸・常野物語シリーズ(「光の帝国」「蒲公英草紙」「エンドゲーム」)を彷彿とさせる。作品リンクはバー「ドゥーチェ」(イタリア語で指導者の意)のマスターが作ったカクテル「グラスホッパー」か?兄のパソコンの修理を担当した資材管理部で本来の仕事は「調査すること」と発言した千葉も気になる。どこかで出てきた人だったような気が…魔王:「考えろ、考えろ、マクガイバー」人々の心をわし掴みにし、勢いに乗る若き政治家・犬養。理路整然と話し、自分を甘やかさず、政治家も切り詰めるところは切り詰め、責任をちゃんと取ると公言。今は小さな党であるが、彼の作り出す大きな流れはいつかファシズムを生み、独裁者・ムッソリーニのようになるのではないかと不安にかられる安藤は友人・島や弟・潤也に考えすぎだと心配される。だが、他人に一呼吸分だけ乗り移り、発言できる能力を持った彼は何か出来ないかと考えるのだった。些細なきっかけで集団は凶器になる。国民の心を一つにするために敵を作る(作中ではアメリカもその一つ)というのは近隣の某国家の政策でもあるよなぁ。それが案外簡単になしえてしまうだろうと思うと怖くもなる。「改革」を唱えて何も変わらなかったという二個前の首相のモデルはもちろん小泉氏だろう。宮沢賢治の詩や物語を旨く織り込み流れを作り出す犬養。きちんと責任を取り、腹を括った政治家が現在居るのだろうか?犬養のような政治家が出てきたら、同じように流される可能性も大きい。一度目の波には大騒ぎをするが、それ以後はそんなに反応しないなど、日本人の特質を露にしている。「魔王」はシューベルトの「魔王」より~闇夜に馬車を走らせる父。連れていた息子が魔王の存在を知らせるが、到着する頃に子供は死んでいた。安藤は犬養を「魔王」だと思う。「でたらめでもいいから自分の考えを信じて、対決する(そうすれば世界は変わる)」ことを貫いた兄の結末はあっけない。呼吸:潤也君のお兄さんがなくなって5年、潤也の彼女・詩織は27歳になった。3年前に潤也と結婚し、環境に関する調査で鳥を調べる仕事をはじめた彼と共に3ヶ月前に仙台に来た。犬養は今は首相になり、憲法改正に対する国民投票が直前に迫っていた。潤也は兄の死後から直感が冴え渡り、じゃんけんなど、10から1を選ぶくらいならば競馬予想も外さない小さな力が備わっていた。憲法改正、今でも騒がれているが、実際に国民投票(この法律は現行では成立してない)が行なわれる時にも抱き合わせでなし崩しに入れ込んでくるような気がする。妙なリアル感があって背筋が寒くなることしばしば。「政治家が賢いのと馬鹿なのでは、どっちが怖いのだろう」という潤也の台詞が響く。暇だと悩むというのも一理ある。紙を25回折りたたむと富士山くらいの高さになるというのは驚きだ。国民投票の結果が気になる。兄が見た自分が鳥となっていて、それを観測する潤也を見る夢が現実となったような場面が映像で浮かび、美しかった。「リアリティ、リアリティとうるさいが、映画ばかり見ているお前はさぞかし現実社会に詳しいんだろうな」と評論家に食って掛かった3本しか映画を取らなかった孤高の映画監督というのも他の作品に出てきたような?"蛍のように輝く森のシーン"がポイントか?伊坂作品は他作品との連携がどこでなされるかも楽しみの一つなのだが、さりげなさ過ぎて素通りしそうである。
July 3, 2006
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シリーズ完結編。坂東武者の家に生まれた草十郎は、平治の乱に源氏方として加わり、源氏の御曹司・義平を将として慕い、戦う。だが、源氏軍は敗走し、京から落ちのびることに。草十郎は義平の弟・幼い源頼朝を助け、一行から脱落。そして、頼朝を逃がし、賊に捕まるが、そこの頭・正蔵に腕を買われる。草十郎は一人野山で笛を吹き、その周囲に動物が集まることも多かったが、ある日、喋るカラスが「鳥の王(鳥彦王)」を名乗り、彼に同行することに。そして、再び京に足を踏み入れた時、義平は獄門に首をさらされていた。絶望する草十郎は、六条河原で死者の魂鎮めの舞を舞う少女・糸世の不思議な力に目を奪われる。引き寄せられるように笛を吹く草十郎。舞と笛が出合い、二人は惹かれあう。しかし、二人の特異な力は死者の魂を送り、生者の運命をも変えうる強大な力を持っていた。自由に、静かに暮らしたいと願うが、自分の寿命を延ばすために利用しようとする上皇後白河への舞で変化する未来に気を取られた一瞬のうちに糸世は姿を消す。別の世界で待っている糸世を取り戻すため、草十郎は糸世が戻ればまた未来が変わると怖れる上皇の追手をかわしながら鳥彦王と共に旅をする。人間の心を学んで王の資格を完全のものとした鳥彦王と共に鳥の王の称号を得た草十郎は、鳥たちの協力を得て、熊野の聖地で笛を吹き、異界で舞う糸世を取り戻す。だが、引き換えに鳥彦王の声を聞き分ける精妙さを失う。鳥彦王は去り、草十郎は糸世は共に生きていく。空色勾玉の鳥彦の子孫が登場。糸世が飛ばされた異界は現代らしく、二人と日満(糸世につき従う者)が新しく生きていくのは熊野らしい。・・・。もしかして、糸世と草十郎の子孫は「RDG」の泉水子に、日満の子孫、もしくは日満が元となった山伏が雪政、深行の立場につながるのか・・・?舞がポイントとなっているのが糸世=泉水子(姫巫女)か?とも思わせるが、それは違う…だろうと思う。異界でも糸世は糸世の記憶があるし。そう考えると、姫巫女が糸世と同じように異界に飛ばされる時が来るのは何を暗示しているのか、また、和宮(「RDG」)がカラスの姿を取ることは、鳥彦王とかかわりがあるのか。そうならば、深行と草十郎にも何かつながりが出てきたりするのか・・・昔のシリーズだが、現行シリーズのベースとなるべき世界のように思えて、色々考えてしまった。
May 15, 2011
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巷説百物語の始まり小股潜りの又市がなぜ御行姿になったのか?西での失敗の後、江戸に出てきた又市は損料屋"ゑんま屋"と関りを持つ。そして、数々の"損料仕事"をこなす為の図面を引くうちに―御燈の小右衛門、おりんとの出会い、帷子辻に出てくる西からの縁ある林蔵(と玉泉坊)との関り、狐者異の祗右衛門との因縁の始まり、そして、又市が御行の又市として裏の世界に身を沈める決意をするまでが描かれる。これを読んだらもう一度シリーズを読み返さねば!と思わせるつくり。青臭く、命をとらずに仕掛けをしたいと心痛める又市の姿がここ(「前巷説」)にはあり、仕掛けに妖怪を用いることも渋っていた(馬鹿馬鹿しく思っていた)彼が、これは丸く収める手段として使えると思う話でもある。そして、そんな彼を読めば「巷説~」あたりでは必要最低限の死は仕方がないとするまでには葛藤があったことが判明し、奥の深さが増す。さらに過去の林蔵と又市の(西での)失敗談…どこかで読んだ気がするのは気のせいか?既刊の巷説の中で出てた?思い出せない…まだ描かれてなければその過去も読みたい。初版のおまけ?に「巷説百物語シリーズ解説書」が付いていた(図書館で借りたにもかかわらず!)人物紹介には巷説シリーズ+「嗤う伊右衛門」+「覘き小平次」もついているのだが、欲を言えば時系列表にも「嗤う~」と「覘き~」を入れてほしかった。だいたいでいえば時系列はこんな感じ?「前巷説百物語」→「嗤~」→「覘き~」→「巷説」「続巷説」(だいたい一話ずつ交互。老人火除く)→「後巷説百物語」…→京極堂シリーズ。これからもどうつなげていくか興味深い。初めから繋がっていくとわかっていれば、「巷説」もじっくりまとめておいたのに!読み直しがやっぱり必要ということか(涙)本当に最近は様々な作品リンクをする作家が多くて、気を抜いて読めない~~~ネタバレメモ→メモ1・メモ2巷説シリーズ 続巷説百物語 後巷説百物語 巷説百物語☆メモ 覘き小平次「巷説百物語」「嗤う伊右衛門」は(ブログに)感想が残ってなかった。
June 7, 2007
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…夢で会いましょうってか?(苦笑)TV局で起こる殺人事件。クイズ番組出場者であるおなじみの紅子、練無、紫子と、別件を作って一緒に来た保呂草が巻き込まれ解決するVシリーズの第4弾。練無が結構気に入っている。どんなもんかなーと想像してしまう。やはり、事件だけで林刑事&祖父江刑事が出てこないとちょっと欠けた感じがする。でも、ギリギリまで仕事して夜中に本読み切るこの頃、さすがに目に疲れがたまってきて限界近し。ただの阿呆ですがね。/一緒に誰かに必要とされて、誰かのために生きる。それは、それで幸せなことだろうとは思う。けれども、それに依存して、必要とされる所にしか居場所を見つけられないと、自分をあまりに他人に依存してしまうと、怖いな。その時に気付いても身動き取れない年になっていることってあるんだと、目の当たりに見て考えてしまう。自分の生きる居場所は、すでに居ることで発生していると考えるのはあまりに不安なんだろうか?これから先も生きていくことを考えると、いろいろな思いが巡る。自分はどうだろうか?/冷静静かに冷たい。静かで冷ややか。的確な言葉だと思う。
January 30, 2005
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大丈夫じゃない状態の人に「大丈夫?」と安易に言うのは考えもの責任感の強い人などは特に「大丈夫」としか答えられなくなったりするのだから言葉って難しい「大丈夫?」気遣う言葉だけれど、穴はあるその言葉を飲み込んだら、なんといっていいか困ってしまった
December 2, 2004
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=戯作者愛妻家のイケメン旗本のお殿様・高屋彦四郎知久は、体も腕っぷしも弱く、殿様らしからぬくだけた口調で商人らとも言葉を交わす。人を見る目はあるが性格に難ありの貸本屋の世話人:山青堂の山崎平八は、版元になろうと思い立ち、彦四郎(通称:彦さん)を戯作者にスカウト。お上に目を付けられる危険、旗本が戯作者になるとは・・・などなどを理由にはじめは渋っていた彦さんだったが、巷で起きた事件を戯作仕立てで解くうちに・・・。お江戸の出版に関する仕組みは今とだいぶ違うことなど分かるのは興味深かった。畠中氏はどうあっても周囲の事件を主人公が解くという図式なので、代わり映えはしない。しかも、彦さんが体が弱いという設定は、しゃばけシリーズとかぶるうえに今回は必要を感じない設定だと思う。(彦さんが寝込んでいてアリバイ成立するところもあるが、普段から体が弱くなくてもよさそうだと思ってしまう。)イケメンだというのも、設定はあってもそれに連なって何の問題も起きないので、必要を・・・(以下同文)本文中では彦さんが適当な作家名で出版することになるが、”柳亭種彦”(もとは狂歌の狂名)名義ではその後、実際に活躍した(有名な戯作者になる)らしい。でも、そのあたりは描かれず、売れっ子になったという情報だけとってつけられても興ざめで、実在の人物である必要を(以下同)。・・・体が弱く、イケメン設定が実在の人物によるものだとしても、それだったらはじからはじまでオリジナルのほうがよかったのでは・・・?読みやすいけれど、それだけ、かなぁ。そう感じてしまうのは、畠中氏の作風に飽きてしまっているのかもしれない。-----------------------------戯作の一 山青堂、彦さんが中間の妻の話を聞き、勝手に真相を作り上げた話が面白かったうえに、その推測があっていたおり、その話は世間を楽しませると(彦さん)を戯作者にスカウト。彦さん一蹴。だが、山青堂の手代・長介が惚れた娘に騙されていると気付き、お話にして彦さん真相を推理。見事あたり、山青堂は別の男と駆け落ちするその娘の話を買う(戯作にする)ことに。戯作の二いつまでたっても彦さんが戯作に仕立てぬため、買った話を山青堂が戯作にするがみょうにつまらぬ話に。その戯作の作者を勝手に彦さんの狂名:種彦で出したため、彦さん激怒。だが、種彦名義だったため、上司から亡くなった柴山殿の娘の子の父親探しを命じられてしまう。真相にたどり着くが、柴山殿の意向を汲んで、はぐらかした答えを提示。戯作の三彦さん夫婦が夢中になって読む桂堂が出した戯作の作者の正体は知れず。そのうち彦さんの妻・勝子だと噂が立って大騒動に。実の作者は大身の旗本・石川伊織の妻、直子だった。彦さんは騒動をまるく収めるため、作者は伊織ということにするのだった。直子は戯作者を辞めるが、石川夫婦、高屋夫婦、桂堂、山青堂と内々で戯作の集いをすることに。戯作の四ようやく彦さん戯作を仕立て出版したが、売れず。(しかも身元を隠そうと適当な戯作者名をつけるも、周囲にはすぐに正体がばれてしまう)そんな時、彦さんの戯作が大阪の本と瓜二つ(海賊版)との疑いをかけられてしまう。東西の版元の成り立ちによるいざこざによるものだった。戯作の五お上を批判した疑いをかけられた彦さんら。だが、同心らが身内をかばってのことだったと判明。また、高屋家のできる中間・善太は実は旗本を観察する徒目付・滝川善治郎で、内偵に入っていたことが明らかに。戯作の六彦さんの戯作の一部が芝居小屋にかかり、原作も大ヒットに。全編上映されることになるが、主役が死に、彦さんに疑いがかかる。善治郎も協力してもらい明らかになった犯人は一座の狂言作者だった。だが、騒動の渦中にいたことで上司に呼び出され、出された罰は(適当につけた)戯作者名「夏乃東雲」では今後、戯作を書かぬこと。軽い罰ですんだのは周囲が協力して柴山殿の了解を取り、本当の父親(彦さんの上司の上司)に伝えたことと、内偵していたが、戯作にはまった善次郎の助言もあってのことだった。
January 21, 2013
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誰か、名もなき毒 の続編。・・・シリーズ第3弾かな?今多コンツェルン会長室直属のグループ広報室に勤める杉村三郎は取材先からの帰りに編集長園田と共に拳銃を持った老人によるバスジャックに遭遇。警察の突入、犯人死亡で事件はあっけなく解決したのだが・・・。宮部氏の物語が単なる事件に終わるわけはなく。バスジャックの真の動機があきらかになっていく。そして、三郎転機の一冊・・・といえるかも。----------------------------老人は迷惑をかける慰謝料を払うなどと巧みに誘導し、乗客を掌握。だが、老人の対応に強い拒否感を園田が起こし、杉村は驚く。警察の突入そして持っていた拳銃で犯人は死亡、人質は3時間ほどで全員無事に救出。後日、そのバスに乗り合わせた乗客・運転手のもとに、慰謝料が届く。なぜすでに死んでしまった、しかも貧しいはずの老人から大金が届いたのか?それを受け取った元人質たちは警察に届けるべきか否かで迷いが生じ、老人と金の出所について調べることに。バスジャック犯~犯行時は偽名を使う。明らかになった暮木という名も取り替えた戸籍。 本名・羽田光昭。 捜し出すよう要求した3人の人物は、以前ねずみ講に貢献した人物。 大きな事件となった詐欺の裏の人物の片腕だった。 引退後、死にかけたことがきっかけで改心。私財をどんどん寄付したりし、 みんなに償うことも、みんなを罰することもできないが 自分の播いた種を狩る一助になればとバスジャックを実行。早川多恵~光昭の幼なじみ。光昭を止められず、慰謝料送付を請け負う。人質になった人々杉村三郎 ~あおぞら副編集長。養父の理解もあり、事件の真相を調べることが可能に。 慰謝料の件などで会社に迷惑をかけるからと辞表を提出。 辞職、離婚後、三郎を勘当した病の父のいる故郷へ。園田瑛子 ~あおぞら編集長。犯人に強い嫌悪感を示し、その後トラウマで調子を崩す。 調査にも協力せず。昔受けた社員研修で反省室に入れられ、 自殺を図るほどの状態に陥り、休職したことがあった。 暮木が昔トレーナーかそれに類する仕事をしていたと肌で感じ、拒否反応を起こす。 労連の事務局に異動に。前野メイ ~パティシエ志望。調査に協力。坂本啓 ~大学中退した青年。調査に協力。田中雄一郎~金属加工業の社長。迫田とよ子~老女。詐欺商法の被害者。柴野和子 ~バスの女性運転手。菜穂子~三郎の妻。三郎を支えられるようになろうと思ったが行き詰まり、また寂しさから橋本と不倫。 自分のためにたくさん我慢してきた三郎を自由にすると離婚を申し出る。橋本 ~今多コンツェルン広報課員。傘下の会社に出向に。山藤~警部。バスジャックでは交渉役を務める。北見 ~亡き私立探偵・一郎氏の妻と息子・司。足立則生~新聞販売店店員。自分を巻き込んだ詐欺一味を告発したいと生前の北見氏に依頼したことあり。 再会した詐欺グループの一員が殺され、容疑者として追われることに。 死んだ男は、彼女の犯行を隠すために足立を利用した。あおぞら編集部園田・杉村間野~菜穂子の紹介もあって編集部に入った元美容員。家庭の事情で辞職。井手~もともと問題が多かったが、園田休職中にさらなる問題行動を起こす。野本~よく気のまわるバイトの青年。睡蓮のマスター~水田大造。社員研修のトレーナーが詐欺師になっていたりするというのはぞっとする話だ。
April 2, 2014
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以前のメモでは各話についてはふれておらず、新シリーズになって再登場している面々との出会いってそういやどうだったかな?と一部、読み返してみたり。----------------------------薬屋探偵妖奇談シリーズ1.銀の檻を溶かして 悪魔と契約してしまった市橋が店を訪れる。契約は秋の介入によって破棄に。 市橋の交渉相手の息子・小海ハジメは亡くなる前、寺を訪れ総和と知り合っていた。 ハジメの父の死の真相を知っているとハジメの母に疑われた総和は、命を狙われる。 リベザルが初めて一人で仕事を任され、調査中に総和と出会う。 事件について警察の捜査進度を「ホムサ」として探るザギは「シャドウ」と接触。 「シャドウ」を仲介し、情報を求める高遠と秋が接触。 秋の幽霊嫌い明らかに。 市橋の息子は零一の同居人。零一は息子と契約していたが、秋に壊された模様。2.黄色い目をした猫の幸せ 店を訪れた椚良太は他校生・佐倉康の死を願う。 康が殺され、良太の証言から疑われた薬屋を衒崎・高遠(葉山)が調べることに。 良太と友達になるリベザルだったが、良太は母と妹を殺され、リべの記憶などを失う。 ザギに恋する良太の叔母・空音。良太の祖父・甲斐智充は秋(ハル)の友人だった。 良太の実父は康の父。康は佐倉とは別の男の子供だった。主に佐倉母の犯行。3.悪魔と詐欺師 つながる短編集。 毒死した京都の外科医(高遠が居合わせる)、轢死した東京のプログラマー、 総和の先輩は自殺、…場所も日時も別々で互いに無関係な六人の死。 自殺、事故死、殺人としてすべて解決したはずのこれらの事件の共通点とは? ヘラのいる病院での異変があり、薬屋を訪ねてきたり。 違法移植手術後死亡した由高の意識を自分の中に同居させた零一は、 市橋の契約を破棄させた代わりに秋を手伝わせる。由高の友人としてふるまう秋。 秋を友人という由高(意識)・実は零一(身体)というのがほほえましい。4.金糸雀が啼く夜 盗難警備の依頼を受けた秋vsサファイアを盗む計画に巻き込まれたザギ・リベザル。 花屋・カイが拾った胭李の過去が明らかに。 ※胭李が頼った薬屋は秋(春日ら4人が一緒の頃。呪いを受ける前)5.緑陰の雨 灼けた月 「シャドウ」の片割れ・エリカと人間嫌いの柚之介の因縁。 柚之介が薬屋に来たのは零一の頼み。柚之介の幻術は秋には通じず。6.白兎が歌った蜃気楼 雪浜虎徹の一族に襲い掛かる殺意の連鎖に座敷童伝説は関わりあるのか? 総和の頼みで雪浜家に同行することになった薬屋一行。事件は雪浜家内の諍いから。 秋のバスケ友達直也登場。傷害事件を起こし(最悪の事態は秋に止められる)警察へ。 雪浜家で起こる事件を調べに来た警察官は、秋を知る妖怪・斯波と小町。 ※雪浜家家政婦・涼代(妖怪)は、その後、真鶴の事務所へ。7.本当は知らない 1通のメールを受け取りネット上から消えた8人。 病院から失踪した11人。惨殺された4人。3つの謎が絡み合い錯綜。 縄張りとする病院の問題を解決するように薬屋を訪れ、ヘラ登場。 事件に巻き込まれた直也は秋の正体を知る。8.蒼い千鳥 花霞に泳ぐ 過去編。秋は火冬と名乗っており、ドラックストアでバイト中。座木高校へ通う。 家を明け渡せと謎の手紙を受け取る言波家。小町のところから家出中のリドル登場。 桐子は人間だが、コカクチョウの娘でもあった(言波家と血は繋がっておらず)。9.双樹に赤 鴉の暗 弱気な社員・唐沢はアリス(秋)と出会う。直後、不思議な子供ら(妖怪)に助けられ 引き換えにと家に居すわられてしまう。彼らに影響を受けて変わる唐沢だが、 アリスの言葉で最後の一歩を踏みとどまる。唐沢は高遠の叔父で、その後幸せに。 唐沢パートは過去編。現代パートは事件の真相を独自に調べ直す高遠。 葉山は警察を辞め、高遠に反発する新人刑事・来田川登場。真相判明後、態度一変。 座木は鳥籠が壊れてから様子がおかしく、秋とリベがどうにかしようと動く。10.蝉の羽 カスガと聞いて依頼人が住む山村を訪れることにした秋。 殺人事件が起きた山村は、縁のある人間しかたどり着けない結界が張られていた。 縁ある人間として捜査に駆り出された捜査に不慣れな悠竒は秋らに同行することに。 ※カスガは河清で、春日ではなかった。11.ユルユルカ 交通事故に遭った少年が入院した病院にまかれた血は何かの儀式か? 妖怪の祭りで秋にあらぬ疑いがかけられる。 人間と裏切られた妖怪の心は通うことがあるのか?風冬暗躍。12.雪下に咲いた日輪と 高遠父が買おうとする別荘で起こる殺人事件。高遠の両親への誤解?が一部解けたり。 砂波から頼まれ、高遠を利用して別荘へ行く秋・リべ・柚之介。 砂波に正体がばれるリべ(柚之介)。風冬潜入。13.海紡ぐ螺旋 空の回廊(第一部完) 何者かに誘拐されたリべと胭李。秋の過去の一部が明らかに。逆行の呪いを受けた秋。 呪いを解くために必要とされたのは、秋の子供のような存在、 春日、夏林、山秋、風冬の命だった。 過去に友人だった垣谷(書類上は座木の養父)と良太の祖父・甲斐との交流明らかに。 誤解を解いたのち、秋は姿を消し、座木も後を追う。リべは残る。14.深山木薬店説話集(番外短編) 秋と零一やリベザルの出会いや、13巻直後の春日ら4人の話、 シリーズ中の裏話的短編、柚之介の協力を受けて薬屋を守ることにしたリベの話など。ミステリとしては微妙なのだけど、登場人物の繋がりとかが面白い。このシリーズのほうがめちゃくちゃだけど、勢いあったような。薬屋探偵怪奇譚シリーズ1.ソラチルサクハナ 7年後。一人で別の場所で「深山木薬店 改」として薬屋を守るリべザルは、 「成田構造研究所」の社員・桐生の依頼を受ける。事件が行き詰ったかに見えた時、 秋が現れる。高遠の後輩・來多川の部下として悠竒登場。彼が秋を「秋」と認識し、 秋がそれを受け入れたため、引き続き秋は深山木秋のまま。 (見た目と年齢の乖離の問題はあるが)。秋はリべに請われ専属薬剤師に。 歌とよばれる桐生の同僚は良太であり、良太は過去の記憶(妹を殺したことも)を 取り戻すが、知らないふりをしてくれているリベに付き合う。 依頼をリベが保留中の妖怪・灯視、斑女は店に滞在中。秋は直也とバスケしたらしい。2.天上の羊 砂糖菓子の迷児 失血死した姉は妖に殺されたと考えた少女・未瑠は真相を求め、 妖怪雑事相談所「深山木薬店 改」へ。柚之介再訪。 座木の友人の妻・言波桐子から依頼を受けるリべ。 座木は秋との再会時に犯したことの罰として、秋の前で人型になるのを禁じられている。 だが、その間は自分の前から姿を消せないだろうとその禁に従っている。 秋は天狗を探す少年につきあう。(花屋は天狗か?)3.ダウスに堕ちた星と嘘 斑女の話。 実体と住処を失うが、心通わせた娘が生き延び、人生をまっとうしたと聞き満足する。 リべは依頼の失敗を隠そうとしたことを秋に告白。秋は再び店長に。4.遠に呱々泣く八重の繭 呪いの噂が流れる学園に、秋の命令で教師として潜入することになった座木。 この依頼が成功したら座木は人型に戻る許可をもらうが、複雑な気持ち。 人間と学園を守る契約したテンの妖怪らが関わっていた。 ※歌とあらためて友人になる(歌が記憶を取り戻しているとまだ知らず)リべ。 のエピソードは前巻でだったか?5.童話を失くした明時に6.来鳴く木莬 日知り月 大事なことをはぐらかされたままのようなシリーズ。
March 7, 2013
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ありそうでなさそうな。でも、普通の町に犯罪の種は眠っている。ふと魔が差す瞬間、転がり落ちる奈落。思ったよりもドロドロはしていない。でも、救いがないものも。・仁志野町の泥棒転校生だった友達の母親の悪癖。見て見ぬふりしていた町内。・石蕗南地区の放火結婚に対する焦り。実家前の消防団が放火された。犯人は自分に言い寄っていた消防団の男だった。犯行理由は自分のことを一目見たからだったのでは?と期待と不安に駆られ、違うと失望と新たな不安に駆られる笙子。・美弥谷団地の逃亡者DVにあいながらもなかなか別れることができなかった陽次と行動を共にする美衣。守ろうとした母を殺した陽次は警察に捕まり、美衣は保護される。それまでは普通に行動していたように見えた美衣が、最後につぶやく「本当に怖かった」が印象的。実際にこんな事件があったような記憶が・・・。・芹葉大学の夢と殺人サッカー選手と医者と、夢を語りつつも医大受験は落ち続け、留年を続ける工学部を卒業できなかった雄大は教授を殺す。かつて雄大と付き合っていた未玖は、別れた彼からの電話に会いに行ってしまう。叶わぬ夢ばかり語り、理想を追い、現実も、こちらを見てくれなかった雄大は、人を殺してしまっても変わらず現実を、美玖を受け入れてくれなかった。それでも彼を想ってしまう美玖は、彼が生きる世界はこの世のどこにもないと彼が自分を殺したように見せかけ自殺。(一人殺したくらいじゃ死刑にならないと雄大が言ったため)どちらも狂気、になるのだろうか。淡々と静かに進むだけに静かに怖い。・君本家の誘拐ショッピングセンター内で良枝がふと気付くと、ベビーカーに乗った咲良の姿がなかった。子供を望んでいたが、夫・学との意識の差、友人の結婚式での焦燥、ようやく赤ちゃんを授かったが、夫の非協力、周囲になじめない新居での生活、望んだはずの子育てに追い詰められてしまい・・・家に子供を置いて出かけ、ふと気づいて(誘拐されたかと)錯乱してしまう良枝。追い詰められた様子から、咲良を殺してしまっていたらと不安になったが、そうではなくてほっと一息。子を望み、自分のことだけを考えて周りが見えなくなってしまう良枝の姿も描かれ、なるべくしてなったようにも思える育児ノイローゼ、だが、環境の変化や夫との意識の差など、この話が一番日常で起こっていそうだと思った。
July 11, 2012
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